freeeはスモールビジネスの発展に貢献するプログラムとして「認定アドバイザー」制度を設けています。認定アドバイザーはfreeeとパートナー提携し、共にお客様の会計・経営管理を成功に導いています。
整体院の運営やセラピスト、治療家向けのセミナー事業を行う株式会社Therapist Infinity(以下、Therapist Infinity)は 、最高評価の「5つ星」を誇る認定アドバイザー・税理士法人ブラザシップ(以下、ブラザシップ)と顧問契約を結んでいます。
Therapist Infinityは、これまで4つの税理士事務所と顧問契約を結んできたそうです。どのような観点で税理士事務所を選び、最終的にfreee会計を活用した税務・会計を支援するブラザシップと契約に至ったのか。
Therapist Infinity代表の川西翔太さんと、Therapist Infinityの担当の税理士法人ブラザシップの松本裕之さんに伺いました。
経営者が数字に強くならないと、会社は成長しない
――Therapist Infinityの事業内容を教えてください
川西翔太さん(以下、川西): 神奈川県を中心に、整体院とセラピスト、治療家向けのセミナー事業を展開しています。整体院は現在、茅ヶ崎院、藤沢院、相模大野院、そして今年の3月に4店舗目となる武蔵小杉院をオープンしました。
――Therapist Infinityは、2017年に創業したと聞いています。創業当初から税理士事務所は活用していましたか。
川西: 創業当初から税理士事務所へ依頼していて、ブラザシップさんと契約したのは、ちょうど1年前です。それ以前には、3つの税理士事務所との契約を経て、現在に至っています。
――税理士事務所選びの観点と変更に至った理由を教えていただけますか。
川西: はじめは、何を基準に事務所を選べばいいのか、そもそもどうやって探せばいいのか全くわかりませんでした。そこで、最初に探す際には経営者の知人の紹介先の税理士にお願いしました。しかし、その方の体調不良が理由で、契約を継続することが難しくなり、別の税理士事務所と契約することになりました。
次の税理士事務所とは3期ほどご一緒させていただきましたが、変更することになった理由に決算期前に面談したタイミングで伺っていた数字と、実際の決算後の数字に数百万単位で大きなズレが出たことがあります。
黒字だと聞いていたものが最終的に赤字決算になり、会社の経営状況が悪化していることや、キャッシュが減っていることも定期的な面談などが無く、任せっきりだったために気が付きませんでした。その結果、最終的に社員の給与を下げる必要があり、その事実を頭を下げて伝えた際には、自身の経営能力のなさに打ちひしがれました。
この経験から会社や社員を守るためにも、税理士さんに任せっきりではいけない。経営者の自分自身が、数字に強くならなくてはいけないと思い、税務・会計事務をしてくれるだけでなく、経営についても一緒に考えてくれる税理士事務所を探すことにしました。
――それが、3社目の税理士事務所ですよね。
川西: はい。その事務所とは、月に1回面談をして、BSやPLの読み方を教えてもらったり、一緒に分析したりしました。おかげで経営状況も改善してきて、とても良いお付き合いができました。その頃からもっと事業を拡大させていきたいと思うようになり、そこで、リアルタイムに経営状況を見ることができるfreee会計の導入を検討し始めました。あわせて経営についても学ぼうと経営者向けの財務セミナー(※1)に通い始めました。そのセミナーを開催をしていたのが、ブラザシップでした。
セミナーでは、freee会計の仕組みや導入するメリットをお話されているのを聞いて「今後、会社を成長させていくためには、freee会計とそれを使いこなしてくれる税理士の協力が必要だ」と思い、ブラザシップに税務顧問をお願いしました。
freee会計の「タグ」機能で本質的な経営改善ができる
――なぜ、会社の成長にはfreee会計が必要だと思ったのでしょうか。
川西: ブラザシップにお願いするまでは、税務や会計の状況をPDFや紙にまとめたものを税理士さんからいただいていました。毎月の数字の突き合わせも、PDFや紙で印刷したもので確認やすり合わせをし、認識の相違がある場合には、修正事項を自分たちでエクセルにまとめた上で提示する手間がありました。毎月の状況は把握できていましたが、リアルタイムで数字、事業状況を知るのは難しいと感じていました。
今は、会社の成長フェーズなので、事業の意思決定、店舗運営の状況は、1ヶ月で大きく変化します。リアルタイムに売上や財務状況を把握して、短期間で検証と改善を回していけば、一つ一つの店舗がさらに成長でき、店舗拡大や新規事業にもチャレンジできる可能性があります。freee会計を導入後は、各店舗の院長と随時、経営状況を確認できるようになり、スムーズな改善活動が実現できるようになりました。
リアルタイムでの数字の把握の他に、導入してよかった点として「タグ」で管理できることがあります。
――「タグ」機能のどんなところがよいのか、教えていただけますか?
松本裕之さん(以下、松本): freee会計では「取引先タグ」や「品目タグ」など、幅広くタグを付けることができます。タグを付けることで、様々な切り口から財務の状況を把握できます。
例えば、Therapist Infinityさんのように複数の店舗、収益構造が違う事業を経営している場合は、タグを活用することで店舗ごと、事業部ごとの売上や利益はもちろんのこと、支払った費用についても取引先ごとに確認できます。
川西: 当社は、店舗運営だけでなくセミナー運営も行っています。freee会計なら、タグを使って事業ごとの管理ができるのが良いです。ただ、タグは便利ですが、各事業ごとや店舗ごとの各切り口での初期設定は自分だけではできなかったと思いま す。freee会計を知り尽くしているブラザシップと一緒だったから、ここまで活用できたと思っています。
――タグ機能の活用で、事業成長に繋がった事例があれば教えていただけますか?
川西: お話したように、当社は整体院の運営とセラピスト向けのセミナー事業の2つの柱があります。freeeを活用し、事業ごとの収益を見るまでは整体院がうちの主力事業で、セミナー事業は売上的にはそこまで強くないと思っていました。
ところが実際にfreee会計でみてみると、セミナー事業は利益率がとても高いことがわかりました。タグで管理することで、様々な切り口で事業を見ることができるため、これまで見えていなかった一面が見えたのだと思います。それからは、セミナー事業にもより力を入れるようになりました。
松本: freee会計の良さは、タグを設定する事で収益構造を把握できるところです。ブラザシップでは税務顧問だけでなく、中小企業向けの経営コンサルも行っています。コンサルで大事になってくるのが、どうして利益が出ているのか、何が強みなのかといった正確な現状分析と収益構造の把握です。freee会計のタグ機能をうまく使えば、事業ごとだけでなく店舗やチーム、人ごとの売上や利益、費用も出せます。その会社に適した、本質的なご支援ができます。
事 業を「決断」ではなく、数字を元に「判断」できるように
――ブラザシップと顧問契約を結んで、約1年が経過しました。契約前後での変化を教えてください。
川西: ブラザシップさんと契約したことで私自身が、財務に強くなったことがあります。freee会計を利用することで事業状況を正しく把握できるようになり、ブラザシップさんと数字を元に今後について議論ができるようになりました。
――決断ではなく、判断というのはどのようなことでしょうか?
川西: なんとなくでしか数字を把握していなかった頃は、行き当たりばったりで「決断」をしていた場面も多かったです。その結果が大きく赤字を出して、社員に迷惑をかけてしまうことにも繋がっていたと思います。
現在は、強みも弱みも具体的な数字で捉えられるようになり、次に必要な行動を客観的なデータを元に「判断」できるようになりました。その結果、経営上大事な意思決定をする際に「決断」ではなく「判断」できるようになったことは大きな変化でした。最近は、freee会計を見ながら未来への投資や次の事業を考えることも増えました。そこで思いついたアイデアを、松本さんと一緒にブラッシュアップしています。
――freee会計と税理士事務所の両方を活用しての変化を教えていただけますか。
川西: freee会計で事業のリアルタイムな把握をできることで次の事業へのチャレンジの背中押しをしてくれます。そしてブラザシップが事業の成長を加速させてくれました。
今年3月に出店した武蔵小杉院は、実は以前から構想はありました。ただ、投資した分きちんと事業成長させられるかになかなか自信が持てずに、長年足踏みをしていました。freee会計を使ったことで、いくら投資すべきか、どのくらいで回収できそうかを具体的にイメージできるようになって、「判断」に踏み切れました。
これまでの経営のデータを元に、松本さんが様々なアドバイスをくださり、この店舗もオープンから約4ヶ月で黒字化できました。その他にもブラザシップが税務や会計にとどまらず、融資や経営についてもサポートしてくださるので、大変助かっています。
――freee会計だけ、税理士事務所だけではなく、両方を活用するからこそ生まれるメリットがあるのですね。税理士事務所視点からも、両方活用する効果を教えていただけるでしょうか。
松本: 会計、税務業務は専門性が高い領域になります。その為、顧問税理士に任せっきり、丸投げにしている経営者の方は多くいらっしゃいますが、自社の数字を正確に把握していない事から、いつの間にか預金残高が減っている、気が付 いたら運転資金が足りない等ヒヤッとする経験があるのでは無いでしょうか。
freee会計を使用する事で、リアルタイムに預金残高、財務の状況を把握する事が出来ますし、効果的にタグを運用する事で、自社の強み、収益構造の見える化ができます。
また、正確な財務の状況をベースに、会計、税務の専門家が伴走する事で、会社の成長スピードが上がり、ビジョンの達成に向けた経営の意思決定が出来ると考えています。
環境の変化が早く、不確実な事が多い時代だからこそ、根拠のある意思決定、効果的な「判断」を行う必要があります。
freee会計の専門家である認定アドバイザーと一緒に、大きな挑戦を続けて頂ければと思います。
(※1)
中小企業経営者向けビジネススクール
ブラザシップカレッジ
https://brothership-college.com/