医療・産業機器の工業デザインを行う株式会社ぷらすU. では、freee会社設立を利用して会社を立ち上げ、freee認定アドバイザーに依頼しながらfreee会計・freee人事労務を活用しています。
代表取締役の皿谷 知之さんによると、最初は経理業務についてわからないことも多かったそうですが、freeeを活用することで自然と必要な対応ができているといいます。最近ではインボイス制度および電 子帳簿保存法(略して「電帳法(でんちょうほう)」)への対応も必要でしたが、特別な手間をかけずに問題なく対応できています。
freee製品導入の経緯と、会社運営のなかで具体的にどのように活用されているのか代表の皿谷 知之さんと、妻で経理をサポートされている光明子さんに話を伺いました。
2人体制で医療・産業機器の工業デザインの会社を運営、今後の人員増強も検討中
――株式会社ぷらすU. さんの事業について教えてください。
皿谷 知之さん(以下、知之さん): 弊社の事業は、医療機器、産業機器の工業デザインです。プロダクトデザイナーとして、主に各種機器の外観やGUIのデザインを制作しています。
外観デザインは3次元CADによるモデリングを行っています。基本的にはメーカーさんから依頼を受けてデザインを制作する形です。
たとえば、医療機器の会社さんから新しいナースコールを作りたいという依頼を受けて、その会社のデザイナーさんが制作した平面のイメージを3次元CADに直す仕事がありました。ナースコールを実際に使うときはどういう形が良いかを考えて、最終的に製品ができるところまでお手伝いします。
GUIデザインでは、検査機器の操作画面のデザイン制作などの仕事があります。
――会社設立のきっかけは何だったのでしょうか?
知之さん: もともとはデザイン事務所に勤めていたのですが、もっと自由に仕事をしたいと考えるようになり、2019年6月に会社を立ち上げました。
今は私と経理業務を手伝ってくれる妻と2人の体制なので自宅を事務所にしていますが、最近は仕事が増えてきて人を増やすことも考えているので、いずれは事務所を借りたいと思っています。
freee会社設立をきっかけに導入、取引登録のわかりやすさが決め手のひとつ
――freee製品を導入したきっかけ・経緯などを教えてください。
知之さん: 会社設立のときにfreee会社設立を利用して、設立後に印鑑や登記簿などに出費が発生するようになってから、会計ソフトの導入を検討しました。それまで経理業務に携わったことがなかったので、会社設立にあたっては最初から会計ソフトの導入を考えていました。
freee会社設立の機能が良かったのでfreee会計も利用を検討していて、もう1つ別の会計ソフトと比較しました。2つの会計ソフトを少し触ってみたところ、私はfreeeのほうが良いかなという感じでしたね。もう1つの会計ソフトは複式簿記だったのですが、freeeは取引を登録したら自動で処理されるので、とっつきやすそうだと感じたのが決め手のひとつです。
freee会計の導入と合わせて、「認定アドバイザー紹介サービス」で認定アドバイザーの税理士さんを3人紹介してもらいました。実際にお会いしてお話しした上で、そのうちの1人の税理士さんにお願いすることになり、今もお世話になっています。
freee会計を使うことで決算に必要な書類は自分で作成できるのですが、そのやり方やできあがった書類が正しいのかどうかを税理士さんに確認してもらっています。日頃はメールやチャットでやり取りをして、決算前後には対面で相談に乗ってもらっています。
税理士さんとやり取りするなかで、節税のためのアドバイスをもらえるのも助かります。freee会計導入時には、1時間くらい時間を取って不明点などを教えてもらえたのも良かったです。
自動処理でスピード感のある使い勝手、紙の領収書処理にはスマホアプリを活用
――freee導入後はどのように経理業務に活用されていますか?また、導入後の効果や変化などありましたか?
知之さん: 会社設立時にfreee会社設立を使って、今はfreee会計とfreee人事労務、アプリを使っています。他の会計ソフトは使わず、基本的にすべてfreeeで対応しています。
今のところ月の取引は10件ほどで、2~3社のプロジェクトを並行して進めながら、プロジェクト終了後に一括で請求を行うことが多いです。請求書は基本的にすべてfreeeを利用してデータで発行しており、紙の請求書は発行していません。
光明子さん: 領収書は紙のレシートが多いので、スマホのアプリで撮影して取引登録を行なっています。貯めると月末の処理が大変なので、都度対応するようにしています。とくに出張のときに領収書が貯まりやすいですね。でも、作業はスマホで写真を取るだけなので、簡単です。
外注さんへの依頼で、請求書をもらって支払いを行うこともあります。それは紙の請求書のものもあるので、スキャンして電子データ化しています。
知之さん: とくに活用している機能は、取引登録とクレジットカード・口座の連携です。取引を入力したら自動で処理され、スピード感があるのが良いと感じています。
また、月次推移のレポートを見て、取引先ごとの売上や月の目標に対する進捗なども確認しています。
請求処理以外の経理業務としては、領収書の処理が月に数件あるのと、月末に立替金の整理や自分の給料の振込処理などを行なっています。
給料の振込については、今は従業員がいないのでATMから振込をしていますが、従業員が増えたらfreeeと連携できるインターネットバンキングを利用したいと考えています。
人事労務は、役員は必要ないのですが一応平日の勤怠記録をつけて、月末に給与計算結果の確認と明 細データをメールしています。あとは給与を増やしたときの届出書や、年末調整の入力に使うくらいです。終わったら税理士さんに確認してもらっています。今後従業員が増えたら、もっと利用機会が増えるだろうなと思っています。
業務フローを大きく変えずにインボイス制度・電子帳簿保存法に対応
――インボイス制度・電子帳簿保存法に対する課題と対応方法に関して教えてください。
知之さん: インボイス制度のことは最初にニュースで知って、お客さんから登録番号について訊かれるようになったので、準備しないといけないなと動きはじめました。
たしか2022年冬頃に税理士さんに相談したのではないかと思います。そもそも制度についてよくわかっていなかったので、いろいろと教えてもらいました。
税理士さんは対応事業者の登録番号を一斉に取得する予定だったようで、そのときはまだ大丈夫と言われましたが、お客さんから問い合わせがあったことを伝えると、先に手続きをしてもらえました。その時点で弊社は課税事業者だったので、登録番号の取得はすぐに完了しました。
それ以外は特に問題なく対応できているのかな、という手応えがあります。
電子帳簿保存法についても、ニュースで知ってから税理士さんに相談しましたが、基本的にfreeeを 使っているなら問題ないと言われています。
普段の経費は紙のレシートが多いですが、freeeへの取り込みにはレシートを携帯で撮影して入力してます。あと何枚か請求書が紙で来るのがあるので、そういうのはスキャナ使ってますが、それより小さいものは写真を撮る感じです。
――ここまでfreeeを利用してきてどのように感じられていますか?
知之さん: 会社の設立からここまで、freeeを使うことで基本的な経理業務は全部対応できています。わからないところは専門家に聞くようにしていますが、freeeのQ&Aにも助けられています。特に最初の頃はわからないことも多かったので、よく使っていました。
freeeのおかげで、会社の経理について専門知識がない状態からでも起業して会社運営に十分対応できていると思います。
Company Profile
株式会社ぷらすU.
設立:2019年6月
住所:東京都港区
URL:https://plus-u.design/
事業概要
プロダクトデザイン、GUIデザイン、UXD / HCDプロセス導入支援 など