急成長する上場企業のfreee活用法、ワークフローやAPIを利用し、業務を大幅に効率化

株式会社ハウテレビジョン 清水 伸太郎 さん
佐藤 華織 さん

課題
経費精算、ワークフローを利用し全社効率化とリモートワークを実現インボイス、電帳法対応

累計52万人のユーザーが利用する採用プラットフォームを運営する、株式会社ハウテレビジョン。同社ではfreee会計を単なる会計ソフトとしてだけではなく、ワークフローシステムとして活用。


ベンチャー企業として、そして上場企業として、毎年二桁成長するなか、経理業務にとどまらない生産性向上を実現しました。また、freee会計の導入に合わせてインボイス制度と電子帳簿保存法にも対応を完了しています。


freee会計導入の経緯、そして活用法とその効果を、株式会社ハウテレビジョン 清水 伸太郎さん・佐藤 華織さんに話を伺いました。


会計システムにとどまらずワークフロー改善まで、業務量1.3倍なのに業務時間は低減

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――ハウテレビジョンさんの事業概要を教えてください。

清水 伸太郎さん(以下、清水): 弊社では新卒向け「外資就活ドットコム」、中途向け「Liiga(リーガ)」といった採用プラットフォームと、知見共有プラットフォーム「Mond(モンド)」の運営を行っています。現在、採用プラットフォームは累計52万人のユーザーにご利用いただいています(2023年12月時点)。


――清水さん、佐藤さんはそれぞれどのような業務を担当されていますか?

清水: 私は取締役CFOとして、コーポレート業務を掌握する立場です。また、コーポレート本部長、財務・経理部長・人事部長を兼任しています。


管理部門全体を見る立場として生産性の向上を目指しており、そのことがfreee会計を活用する背景へとつながりました。さらに、人事部長として労務を所管しており、freee人事労務も同時に活用しています。


佐藤 華織さん(以下、佐藤): 私は経理部門のもう1名の社員とともに、日々の仕訳などの経理業務を担当しています。


――freeeをどのようにご活用いただいていますか?

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清水: 弊社ではfreee会計を単なる会計ソフトとしてだけではなく、全社のワークフローシステムとして活用しています。


中でも「申請フォーム」を利用して、稟議や各種申請をすべてfreee会計上に一元化することで、社員からの上がってくる申請を一括管理。ログインしない日はないほど弊社にとってfreee会計は、業務や内部統制の根幹を支える大変重要な役割を担うシステムとなっています。


とくに使いやすい点は、ワークフローシステムとして、申請内容や金額によって申請ルートを柔軟に設定できることや、稟議に紐づけた申請ができることです。さらに取締役全員が承認しなければならない申請の決済がスムーズに行いやすい点などは、やりとりの工数削減に繋がり承認まで円滑に進むことで結果、生産性の向上に繋がっていると思います。


――freeeを利用してどのように感じられていますか?

清水: 弊社は毎年二桁成長を続けているグロース企業です。業務量が増えつづけ誰もが忙しいなか、テクノロジーを駆使して一人当たりの生産性を高め、その結果、社員の平均給与を上げながら営業利益の成長も実現したいというのがCFOとしての思いです。


とくにコーポレート業務は、テクノロジーの活用により少数精鋭でも対応できる領域が多いので、業務を単にさばくのではなく、知恵をしぼってどう楽をするかを考えるのがミッションだと思っています。


freeeの活用もその一貫で、ワークフロー改善により生産性の向上を実現しています。社員数が同じで業務量は毎年1.3倍ほど増えているにも関わらず、業務時間は格段に減りました。


freeeは自社開発なので、法改正への対応や、ユーザーのニーズを直接受けて迅速にアップデートされていくのも良い点だと感じています。連携アプリの活用によるカスタマイズや他社サービスとの連携ができる拡張性の高さも、他にない魅力です。


上場企業の導入実績多数、freee会計導入により経理業務が圧倒的に効率化、2日ほどの作業がわずか1時間に

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――freeeを導入した経緯を教えてください。

清水: freee会計の導入を検討しはじめたのが2020年7月です。当時は別の会計ソフトを使っていたのですが、そのソフトは上場会社が使うには厳しいという印象でした。


まず、経理業務の効率化が課題でした。当時は紙の証憑を手作業で仕訳して入力していたので、ペーパーレス化したいと考えていました。また、当時の会計ソフトはスタンドアローンのソフトでWindows Severにログインして使うもので、一人が使っていると他の人は排他モードで制限があるのも、改善したい点でした。


そういった課題に対応できたのが、freee会計です。当時、上場会社においてfreeeの導入実績が圧倒的だったことや、同業者の導入実績があったことも後押しになりました。


監査法人での利用実績も大きかったです。またSOC1レポートを出してもらえるのは、さすがエンタープライズ対応のソフトだと思いました。SOC1レポートの有無は上場会社のシステム導入に大きく影響します。監査法人からも万全の体制で許可してもらえました。


freee会計への本格移行を開始したのが2021年4月です。


――freee会計導入後、どのような変化がありましたか?

清水: まず、API連携でクレジットカード・銀行口座の履歴を自動取得・自動仕訳を実現しました。また、紙ベースの証憑をなくし、経理業務を完全にペーパーレス化しました。社員の証憑アップにはスマートフォンアプリも活用しています。


こういった取り組みにより、freee導入後、経理業務は圧倒的に変化しました。申請と証憑が紐づいたことで、以前は月2日程度かかった確認が、今は1時間程度で済んでいます。他の業務も含めると月35時間程度は業務時間を短縮できているのではないかと思います。


さらにfreee人事労務も導入して、勤怠管理や給与計算も自動化してfreeeで完結できるようにしました。勤怠管理では、Slackの勤怠チャンネルで打刻した勤怠の記録がfreeeに連携できる仕組みを社内開発しました。これは、freeeのAPIが公開されているからこそできる強みだと思います。


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佐藤: 紙ベースだと仕訳などで上長の承認をもらうために書類を印刷してハンコをもらう必要がありますし、間違いがあったときは一度戻してもらって修正してまた提出して……という手間がかかります。


それがfreee会計によりペーパーレス化されたことで、オンライン上で承認をもらうことができ、修正が必要なときもオンライン上でコメントを付けてもらってそこを直すだけで済むようになりました。以前は1時間かかっていた業務が、場合によっては1~2分に短縮されています。


他の会計ソフトと比べても、freee会計はその仕組みを一度理解すれば業務の進みがとても早く、感動しました。


freee会計導入でインボイス制度への対応を完了、ペーパーレス化で電子帳簿保存法にも対応済

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――インボイス制度・電子帳簿保存法に対する課題感と対応方法に関して教えてください。

清水: インボイス制度はfreee会計を導入した頃に話題になっており、制度への対応を視野に入れてfreee会計の導入を行っています。導入時のデータ移行では、インボイス制度を見越して取引先データを精査し、法人番号を登録するなどしておいたことで、対応がスムーズに進みました。※1


課題感として、弊社が仕入控除を受ける場合に否認されるリスクをなくしたかったので、取引先ごとに仕入税額控除の対応可否を検討して、税理士にも確認をとりました。


また、クレジットカードでの支払いはそれまで明細で一律に処理をしていたのですが、freee会計に明細データを連携した際、インボイス制度に対応するために各支払いにエビデンスを付けました。領収書を読み込んですぐチェックできるOCRの読み取りも役に立っています。※2


海外の取引先についても確認して、仕入税額控除の否認を回避できるようにしました。請求書の発行元が海外の場合、明細ごとの対応だと属人的な知見になってしまう可能性があります。しかしfreeeで取引先として設定しておくことで、誰でも同じ対応ができるようになります。


最終的に、レポート機能を使って取引先・勘定科目ごとに利用している税区分が揺れていないか、集計・チェックまで行っています。※3


電子帳簿保存法については、freee会計導入で完全ペーパーレス化が実現したことで対応が完了しました。


※1 freee会計では、取引先マスタ上で取引先ごとにインボイス事業者かどうかや登録番号等の情報を保存しておき、記帳に役立てることができます

※2 freee会計では、アップロードされた証憑の画像から、「インボイス(適格請求書)であるか」、「日付」、「金額」、「発行元」、等の情報を自動で読み取ります。また、証憑と仕訳情報はセットで保存されるため、帳簿の確認時に素早く証憑までチェックすることが可能です

※3 freee会計では、消費税区分別表機能や、カスタムレポート(帳簿情報を自由にクロス集計できる機能)で、消費税に関する帳簿の正確性のチェックが素早く行えます


生産性を高めて事業に専念できる、freeeは上場企業まであらゆるフェーズの企業が使えるシステム

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――ハウテレビジョンさんの今後の展望について教えてください。

清水: 自分たちのプロダクトをより多くの人たちに使っていただけるように事業を拡大していきたいです。そのためにミッションに共感できる優秀な人にどんどん入ってもらいたいですね。


そして、そんな人たちが生産性高く働けるようなコーポレートのインフラを他社に率先して入れて実現していきたい。そういったインフラとして、freeeさんは大きな価値を提供しているんじゃないかと思います。


――最後に、freee会計の導入を検討されている方にメッセージをお願いします。

清水: freeeがすごいのは、個人事業主や中小企業はもちろんですけども、上場企業フェーズでもしっかり使えるシステムであることです。内部統制にも対応できる権限の切り分けやシステムの安定性があり、グロースした先でも使いつづけることができると考えています。


単に会計ソフトとしてでなく、マルチプロダクトでバリューを発揮できる、生産性を高めて社員がより事業に専念できる力強いシステムなので、早く使ったほうが良いと思います。


Company Profile

株式会社ハウテレビジョン
設立:2010年2月
住所:〒107-6032 東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル32F
URL:https://howtelevision.co.jp/


事業概要

プラットフォーム運営事業(IT)