問い合わせの多かった年末調整も、多くの従業員が自力で解決できるようになりました

製パン会社 Nさん

課題
ユニバーサルな働き方

『だれもが自由に経営できる統合型経営プラットフォーム』をビジョンに掲げるfreeeでは、障害のある方や高齢の方を含むあらゆる人が使えるサービスを目指しています。

多様な人材が活躍できる職場づくりの工夫について、製パン会社で労務をご担当のNさんにお話を伺いました。

アクセシビリティとは

年齢、性別、利用環境、障害の有無、その他様々な社会的属性などの違いに関係なく、所要時間、身体的負荷、精神的ストレスなどが無い状態で利用できることを「アクセシビリティが高い状態」と表現します。 例えば、画面を見ることができない視覚障害者がWebサービスを利用する際に、音声読み上げのみで表示内容を理解しサービスを利用できるようにするといった操作性の充実などが挙げられます。

なぜfreeeはアクセシビリティに取り組むのか

freeeがアクセシビリティ向上に取り組む背景には、障害の「社会モデル」という考え方があります。

たとえば、生まれつき耳が聴こえない人について、「何がその人にとって障害となっているか」を考えてみましょう。

まず、“耳が聴こえないこと” “喋るコミュニケーションが難しいこと” など、心身機能の制約が「障害」であると捉えることができるでしょう。このように、医学的な事実に基づいて、その人が障害者であると判断する考え方が「医療モデル」です。
一方、“手話通訳や字幕付きのコンテンツが少ないこと” “会議や授業が口頭のコミュニケーションに依存していること” を「障害」と捉えることもできます。このように、社会環境の不備がその人の不便を生み、社会環境がその人を障害者にしているとする考え方を「社会モデル」と呼びます。
つまり、社会環境のアクセシビリティが高ければ、医療モデルで「障害者」となる人でも、社会モデルでは「障害がない人」として生きていくことができるのです。

freeeではこの考え方に基づき、“freeeの製品を使う”という文脈における「障害者」を0にすることを理想としています。

製パン会社の事例

今回お話を伺った製パン会社には、障害者手帳を持つ従業員が複数名所属し、パンの製造や仕分けを担当しています。

――障害のある方の採用を積極的に行っていますが、どのような経緯から取り組まれているのでしょうか。

工場内でパンを製造するスタッフ

地域の特別支援学校とも連携して、毎年特別支援学校の学生の受け入れを行っています。パン製造・包装など工場で色々な業務を体験していただき、いずれかの業務で毎年1名以上支援学校の学生を採用しています。その他、障害者雇用を支援をする機関からのアプローチで採用が決定する場合があります。

――障害のある方を採用する際に、配慮されていることはありますか。

知的障害のある従業員には、なるべく具体的に、ゆっくり説明することを心がけています。また、freeeをはじめとしたツールを使ってもらう時は、全てのスタッフに紙の説明資料を配布することで、聴覚障害があっても理解できるように工夫しています。

――障害当事者の方は「freee人事労務」の給与明細や年末調整の機能をご利用と伺いました。freeeを導入して良かったと感じるポイントや、逆にfreeeを使う上でハードルを感じる点はありますか。

工場内でパンを製造するスタッフの手元

知的障害のある従業員はPCを使わない業務を担当しているため、「freee人事労務」はスマートフォンから使ってもらっています(勤怠管理は顔認証を活用)。日頃から使い慣れているスマートフォンであればむしろ直感的に操作できるようで、給与明細は問題なく閲覧できている従業員が多いようです。また、入社手続きも個人のスマートフォンを用いて行いますが、ほとんどの従業員が自分自身の力で操作を行うことができています。

一方で、年末調整については制度や言葉の理解に苦しむ従業員が少なくありません。「世帯主」「扶養」など聞き慣れない言葉が多数登場するため、知的障害のある従業員の中にはご家族に相談しながら手続きをされている方も多いと感じます。

ただ、書類の書き方に関する問い合わせはfreeeを導入してから大幅に少なくなりました。以前紙で手続きを行っていた際は、ご家族が会社まで質問をしに来られることも珍しくありませんでしたが、freeeは入力する項目が明確なので手続きが難しくなく、ご自宅で解決できるケースが多くなりました。

おわりに

本記事では、freeeがアクセシビリティに取り組む理由と、多様な人材が活躍できる職場づくりを体現するお客様の事例をご紹介しました。

『だれもが自由に経営できる統合型経営プラットフォーム』というビジョンを実現するため、freeeはアクセシビリティ向上を目的とした様々な取り組みを行っています。

  • 製品のアクセシビリティ改善
  • 社員研修の実施
  • ガイドラインおよびチェックリストの運用
  • デザインシステムの策定と活用
  • アクセシビリティ関連リソースの公開
  • 情報アクセシビリティ自己評価様式の開示
  • 合理的配慮への対応方針の策定

より詳しい内容は、下記のページをご覧ください。

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