バックオフィスのトレンド情報をまとめて解説!

マイナンバー通知カードとは?マイナンバーカードとの違いや廃止された理由を解説

監修 内山 貴博 社会保険労務士・1級FP技能士・CFP

マイナンバー通知カードとは?マイナンバーカードとの違いや廃止された理由を解説

平成28年1月1日より、マイナンバー制度が導入されました。マイナンバー通知カードとは、マイナンバーを知らせるために住民に送付されたカードです。

今回は、マイナンバー通知カードとマイナンバーカードの違いや、廃止された理由を解説します。

目次

スモールビジネスを、世界の主役に。

freeeは会計・人事労務ソフトなどのサービスを開発・提供し、バックオフィス業務の煩雑さからの解放を目指します。経営に関するお悩みは、ぜひfreeeにご相談ください!

マイナンバー通知カードの役割とは?

マイナンバー通知カードとは、住民にマイナンバー(個人番号)を知らせるためのカードです。紙製のカードで、マイナンバーのほかに住所・氏名・生年月日・性別などが記載されています。

マイナンバー制度の開始にあわせて、平成27年10月から令和2年5月までの間、住民票を有するすべての人へ簡易書留で郵送されました。

マイナンバー通知カードの主な役割は、2つあります。

マイナンバー通知カードの役割

  • 住民にマイナンバーを知らせる
  • マイナンバーを証明する

マイナンバー通知カードは、住民が自分の個人番号を確認する最初の書類です。また、行政の窓口などでマイナンバーの提示を求められた場合、マイナンバー通知カードで対応できます。

注意点は、マイナンバーカード交付時に「マイナンバー通知カードの返却」が必要な点です。マイナンバーカードは住民の申請手続き後に発行されるカードなので、まだ申請をしていない人はマイナンバー通知カードを紛失しないよう注意が必要です。

マイナンバー通知カードとマイナンバーカードの違い

マイナンバー通知カードとマイナンバーカードを比較すると、下記のような違いがあります。

マイナンバー通知カードとマイナンバーカードの違い

  • 発行するための申請手続きの有無
  • 顔写真の記載の有無
  • 有効期限の有無
  • 本人確認書類としての利用可否

発行するのに申請手続きが必要なマイナンバーカードに対し、マイナンバー通知カードは国から各家庭に順次送付されました。また、マイナンバー通知カードには顔写真の記載がなく、有効期限もありません。

もっとも大きな違いは、「本人確認書類」として利用できるかどうかです。

マイナンバー通知カードの場合はマイナンバーの確認しかできないため、本人確認を行うためには運転免許証やパスポートなど別の書類が必要です。

一方、マイナンバーカードは顔写真が記載されており、本人確認書類として有効です。マイナンバーの確認および本人確認を、1枚で済ませられます。

詳しくは別記事「マイナンバーカードは作るべき?メリットとデメリットについて解説」をあわせてご確認ください。

マイナンバー通知カードは廃止されている

マイナンバー通知カードは令和2年5月25日に廃止され、現在は新規発行されていません。

廃止された背景として、転居時などの記載事項の変更手続きが負担である点や、社会デジタル化の観点からマイナンバーカードへの移行を促すためという理由があります。

マイナンバー通知カードは廃止されましたが、引き続きマイナンバーカードの申請手続きは可能です。マイナンバーカードを受け取る際、マイナンバー通知カードを返却する必要があるため、交付時まで大切に保管する必要があります。

通知方法は「個人番号通知書」へ変更

マイナンバー通知カードの新規発行が終わり、代わりに「個人番号通知書」が送付されるようになりました。令和2年5月25日以降、出生などでマイナンバーが付番された人には「個人番号通知書」が届きます。

個人番号通知書には、マイナンバー・氏名・生年月日などが記載されていますが、「マイナンバーの証明」や「本人確認書類」としては利用できません。個人番号通知書の役割は、「マイナンバーを知らせる」のみです。

マイナンバーを証明しなければならない場合は、下記の書類で対応できます。

マイナンバーの証明書類

  • マイナンバーカード
  • マイナンバー入りの住民票写し
  • 住民票記載事項証明書

また、氏名の変更や転居をした場合、個人番号通知書の変更手続きは必要ありません。個人番号通知書を紛失すると、再発行はできないため紛失しないように管理が必要です。

マイナンバー通知カードを紛失した場合、再発行はできる?

マイナンバー通知カードを紛失した場合、再発行はできません。

自宅で紛失した場合は、居住している市区町村の窓口へ紛失した旨を届け出ましょう。自宅外で紛失したり、盗難に遭ったりした場合は、マイナンバーの不正利用を防ぐため、速やかに警察へ遺失届けまたは盗難届けを出す必要があります。

原則、マイナンバーカードが交付されるときには「マイナンバー通知カード」を返納する必要があります。しかし、紛失・盗難によって手元にない場合は、「通知カード紛失届け」などを記入すると対応してもらえます。

マイナンバーカードでできることは?

マイナンバーカードでできることは、主に下記の4つです。

マイナンバーカードでできること

  • マイナンバーの証明および本人確認書類となる
  • 健康保険証として利用できる
  • 各種証明書をコンビニで受け取れる
  • 確定申告などの手続きを効率化できる

マイナンバーカードが1枚あれば、「マイナンバーの証明」および「本人確認書類」として利用できます。顔写真の記載があるため他人による成りすましも防げ、市区町村での厳格な本人確認でも有効な書類です。

また、政府は「現行の健康保険証を廃止」を発表し、マイナンバーカードと健康保険証の一体化へ向けて動いています。健康保険証と紐づけると、転居や就職をしてもそのまま保険証として利用できたり、マイナポータルとの連携で自分の医療情報を手軽にチェックできたりします。

マイナンバーカードがあれば、住民票や印鑑証明書など公的な書類をコンビニで取得できます。役所の開庁時間でなくても、毎日6:30から23:00まで利用できるため、多忙な人にとっても便利なサービスです。

確定申告などの申請を行う場合、マイナンバーカードがあればオンラインで自宅から手続きが可能です。マイナポータルとの連携によってデータの自動入力も可能になり、スピーディーに申告できるようになりました。

まとめ

マイナンバー通知カードは、住民に個人番号を知らせるためのカードですが、令和2年5月25日以降は廃止されています。マイナンバー通知カードはマイナンバーカードを受け取る際に返却する必要があるため、大切に保管する必要があります。

マイナンバーカードを取得すると、本人確認書類として使えるほか、健康保険証として利用できたり、確定申告が手軽になったりと多くのメリットがあります。

詳しくは別記事「マイナンバーカードは作るべき?メリットとデメリットについて解説」をあわせてご確認ください。

スモールビジネスを、世界の主役に。

ビジネスには立ち上げから運営までさまざまなアクションが伴います。

freeeは「統合型経営プラットフォーム」を開発・提供し、ビジネスをより円滑にするためのサポートを行います。

自動化によるプロセスの最適化や管理体制の改善がもたらすのは、業務効率の向上だけではありません。ルーティンワークや非効率な作業に手を取られることがなくなれば、よりクリエイティブな活動に時間を充てられます。

多様なアイデアが生まれ、だれもが自分らしく自然体で働ける環境をつくるために。既存の枠組みにとらわれない働き方を実現し、あらゆる業務の煩雑さからの解放を目指します。

経営に関するお悩みは、ぜひ一度freeeにご相談ください。

よくある質問

マイナンバー通知カードとは?

マイナンバー通知カードとは、住民にマイナンバー(個人番号)を知らせるためのカードです。

マイナンバー通知カードを詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

マイナンバー通知カードは再発行できる?

マイナンバー通知カードを紛失した場合、再発行はできません。

マイナンバー通知カードを紛失した際の対応について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

監修 内山 貴博 1級FP技能士・CFP

大学卒業後、証券会社の本社で社長室、証券業務部、企画グループで5年半勤務。その後FPとして独立。金融リテラシーが低く、資産運用に保守的と言われる日本人のお金に対する知識向上に寄与すべく、相談業務やセミナー、執筆等を行っている。
日本証券業協会主催「投資の日」イベントや金融庁主催シンポジウムで講師等を担当。
2018年に日本人の金融リテラシー向上のためのFPの役割について探求した論文を執筆。

監修者 内山 貴博氏