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jGrants(Jグランツ)とは?メリットや電子申請の流れを解説

公開日:2024/06/28

監修 大柴良史 社会保険労務士・CFP

jGrants(Jグランツ)とは?メリットや電子申請の流れを解説

jGrants(Jグランツ)は、補助金の申請から完了までオンラインでできるシステムです。概要やメリット、電子申請の流れ、申請の際のポイントを解説します。

行政サービスのデジタル化が進み、補助金もオンラインでの申請に対応する動きが加速しています。jGrants(Jグランツ)のメリット申請方法を把握して、申請業務の効率化を図りましょう。

目次

jGrants(Jグランツ)とは

jGrants(Jグランツ)は、デジタル庁が提供する補助金申請システムです。国や地方自治体の補助金をオンラインで申請できます。24時間365日、インターネットを利用したスムーズな手続きが可能です。

jGrants(Jグランツ)は法人のほか、個人事業主も利用できます。2024年度には大幅なリニューアルを予定しており、「年間1,000万件の申請処理が可能になる」「UIやUXを視覚的にわかりやすくする」など、申請者の利便性の向上を図っています。

jGrants(Jグランツ)のメリット

jGrants(Jグランツ)はこれまでの紙ベースでの申請と比較して、次の点がメリットです。

jGrants(Jグランツ)のメリット

  • 24時間365日、オフィスや自宅で申請できる
  • 窓口に行く交通費や郵送費を削減できる
  • インターネットで検索できるので補助金を探しやすい
  • 申請状況をオンラインで確認できる
  • 過去に申請した基本情報の再入力が不要
  • 提出書類や入力事項の削減で負担が軽減される
jGrants(Jグランツ)での電子申請は、「行政機関の窓口を訪れなくてもよい」点が大きなメリットです。オフィスや自宅から好きなタイミングで申請でき、窓口に行くための交通費や書類を送付する郵送費、それぞれにかかる時間的コストを削減できます。

また、jGrants(Jグランツ)はオンラインで補助金の検索や申請状況の確認ができ、とても便利です。過去に登録した基本情報の再活用が可能で、書類の作成にかかる負担が少なくなります。

jGrants(Jグランツ)での電子申請の流れ

jGrants(Jグランツ)を利用した電子申請の主な流れは次の通りです。

jGrants(Jグランツ)での電子申請の流れ

  1. 申請したい補助金を探す
  2. GビズIDの取得とログイン
  3. 必要な情報を入力して公募申請する
各手順の詳しい内容を紹介します。

①申請したい補助金を探す

jGrants(Jグランツ)は、サイト内のメニューで電子申請したい補助金を探せます。初めに、ブラウザで「Jグランツ」と検索して、jGrants(Jグランツ)のウェブサイトにアクセスしましょう。

jGrants(Jグランツ)のウェブサイトには、画面上部に「補助金を探す」のメニューが設けられています。

申請したい補助金を探す
出典:jGrants

「補助金を探す」を選択すると、募集中の補助金が表示されるため、一覧から気になる補助金を選択してみましょう。業種や従業員数、利用目的などでの条件検索も可能です。補助金名を選択すると、その補助金の申請詳細画面へと移動します。補助金の目的や概要、応募資格を確認しましょう。

より詳しい内容を知りたい場合は、申請詳細画面の下部に設置された公募要領や交付要綱をダウンロードしてください。

なお、jGrants(Jグランツ)にはチャットボットの機能が備わっています。わからないことがあったら、チャットボットも活用してみましょう。

②GビズIDの取得とログイン

Grants(Jグランツ)の電子申請では、GビズIDが必要です。 GビズIDは事業者向けの共通認証システムで、jGrants(Jグランツ)を含む各種行政サービスのログインで利用します。

GビズIDの取得とログイン
出典:jGrants

GビズIDをまだ取得していない場合は、GビズIDの取得手続きを行いましょう。GビズIDでは、次の3つのアカウントが提供されています。

GビズIDの種類

  • gBizIDプライムアカウント
  • gBizIDメンバーアカウント
  • gBizIDエントリーアカウント
gBizIDプライムアカウントは、事業者の代表者アカウントです。gBizIDメンバーアカウントはgBizIDプライムアカウントを取得した事業者の従業員用アカウントのため、まずはgBizIDプライムアカウントを取得しましょう。

gBizIDプライムアカウントの取得は2~3週間ほどかかります。補助金は募集期間が設けられているため、事前の取得がおすすめです。

GビズIDをすでに取得している場合は、jGrants(Jグランツ)の画面上部にある「ログイン」ボタンを選択します。アカウントIDやパスワードの入力、ワンタイムパスワードによる二要素認証を行うと、ログインは完了です。

なお、gBizIDエントリーアカウントでは、jGrants(Jグランツ)を利用できない点に注意しましょう。

【関連記事】GビズIDとは? できることやメリット・デメリット、アカウントの取得方法を解説 >>

③必要な情報を入力して公募申請する

GビズIDでログインした後、必要な情報を入力して公募申請します。

公募申請は、申請したい補助金の詳細画面にある「申請する」ボタンから可能です。申請フォーム画面へと移動するため、事業者情報や業種、財務情報などの必要な情報を入力します。

なお、情報の入力は一時保存が可能です。途中で入力を中断する場合は、「一時保存する」ボタンを選択しましょう。一時保存した入力情報は、jGrants(Jグランツ)の画面上部に設置された「マイページ」より再編集できます。

jGrants(Jグランツ)で電子申請できる補助金

jGrants(Jグランツ)で電子申請が可能な補助金は、「補助金を探す」メニューで確認できます。

たとえば、2024年5月4日時点では171件の補助金の申請が可能です。以下は、171件のなかからピックアップした補助金です。

補助金の名称対象地域補助金上限額
令和5年度フードテックビジネス実証事業全国2,000万円
対内直接投資促進事業費補助金全国2,000万円
令和6年度 【J-Partnership】 製品・サービス開発等支援事業補助金全国1,000万円
テレワーク推進強化奨励金東京都50万円
【九州経済産業局】中小企業知的財産支援事業費補助金(令和6年度)福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県1,000万円
出典:jGrants

上記のほか、事業者に身近な補助金では「事業再構築補助金」や「ものづくり補助金」、「IT導入補助金」や「小規模事業者持続化補助金」などもjGrants(Jグランツ)で電子申請できます。

jGrants(Jグランツ)で電子申請する際のポイント

jGrants(Jグランツ)で補助金の電子申請をする場合、いくつかのポイントがあります。初めて補助金を申請する際には、補助金の特徴や要件などを把握しておきましょう。

補助金の特徴を理解する

補助金は事業の取り組みを支援する目的で、国や自治体が資金の一部を給付する制度です。ITシステムの導入やテレワークの促進など、さまざまな目的で補助金制度が実施されています。

補助金は補助対象となる経費が決まっており、補助率や補助金額の条件が設けられています。すべての費用が給付されるわけではありません。

また、補助金には審査があり、給付要件を満たしたうえで綿密な授業計画書を作成し、採択される必要があります。要件を満たせば原則給付が受けられる「助成金」とは異なり、申請しても必ず給付されるわけではない点に注意しましょう。

公募要領や交付要綱を把握する

補助金は、それぞれに異なるルールが設定されています。要件を満たしていなければ、申請しても補助金を受給することはできません。

申請する前に公募要領や交付要綱を必ず確認して、要件を満たしているか、必要な書類は何かなどを確認しておきましょう。

利用環境を確認する

jGrants(Jグランツ)は、パソコン・スマートフォン・タブレットなどで利用可能です。

ただし、書類のアップロードが必要なケースもあるため、対応できる環境で申請手続きを行いましょう。

なお、jGrants(Jグランツ)の利用環境は次の通りです。

OSの種類対応するブラウザ
Windows・Google Chrome
・Firefox
・Microsoft Edge
macOS・Google Chrome
・Firefox
・Safari
Android・Google Chrome
出典:jGrants「よくあるご質問」

それぞれ、最新のバージョンで利用しましょう。上記以外のブラウザ、またはMicrosoft Edgeの「Internet Explorer モード」での利用は、エラーの原因となる可能性があるため避けましょう。

経理を自動化し、業務を効率的に行う方法

経理業務は日々の入出金管理だけでなく、請求書や領収書の作成から保存まで多岐にわたります。業務を効率化するなら、会計ソフトの活用がおすすめです。

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※1.シミラーウェブ、ローカルフォリオ(2019年10月)
※2.自社調べ。回答数1097法人。業務時間が1/2以上削減された法人数


freee会計には、以下のような機能があります。

  • 出入金の自動入力&記帳
  • 見積書/請求書/納品書の発行
  • 証憑管理(電子帳簿保存対応)
  • 決算関連書類の作成
  • 関連書類のクラウド内保存
銀行口座やクレジットカードを同期することにより、利用明細を自動的に取り込めるだけでなく、勘定科目の登録はもちろん、売掛金や買掛金の消し込み、資金の移動などの記帳も可能です。

お金の流れをリアルタイムで把握できるレポートも自動で作成できるため、会計管理の見える化も図れます。

また、貸借対照表や損益計算書の出力などにも対応し、決算業務を全般的にサポートします。

すぐにfreee会計を使ってみたい方は、freee会計アカウントの新規作成(無料)ページからお試しください。

まとめ

jGrants(Jグランツ)は、「補助金の種類を知りたい」「申請をインターネットでしたい」場合に便利なシステムです。窓口に行く手間を省けるほか、申請に必要なコストを削減できるメリットも受けられます。

利用の際は、GビズIDの取得、公募要領の確認などを行いましょう。特にGビズIDは取得まで一定の期間がかかるため、余裕を持った手続きがおすすめです。

よくある質問

jGrants(Jグランツ)とは?

jGrants(Jグランツ)は、補助金をオンラインで申請できるシステムです。

jGrants(Jグランツ)を詳しく知りたい方は「jGrants(Jグランツ)とは」をご覧ください。

jGrants(Jグランツ)で準備が必要なものは?

jGrants(Jグランツ)での電子申請には、GビズIDの取得が必要です。

申請に必要なものを詳しく知りたい方は「jGrants(Jグランツ)での電子申請の流れ」をご覧ください。

監修 大柴 良史(おおしば よしふみ) 社会保険労務士・CFP

1980年生まれ、東京都出身。IT大手・ベンチャー人事部での経験を活かし、2021年独立。年間1000件余りの労務コンサルティングを中心に、給与計算、就業規則作成、助成金申請等の通常業務からセミナー、記事監修まで幅広く対応。ITを活用した無駄がない先回りのコミュニケーションと、人事目線でのコーチングが得意。趣味はドライブと温泉。

監修者 大柴良史