「見える化」で案件への意識がアップ。

株式会社Sacco 代表取締役 加藤 俊 様

課題
経営の課題をリアルタイムに把握販売管理を楽にしたい

株式会社Saccoは、2015年に設立された東京都の企業。「社会の公器として全てのステークホルダーに愛され、信頼される会社創りを支援するステークホルダーリレーション・カンパニー」として、オウンドメディアや社内報をはじめとした各種メディア制作、それにともなうコンサルティング、自社メディアの運営を行っています。


スタッフ数は7名。業務委託中心の会社で、約80名の登録ライターがいます。元記者であり、現在は経営者としてSaccoの舵取りをしている代表取締役の加藤さんは、効率よく利益を見える化し、会社全体の数字に対する意識を変えたいと望んでいました。長くツールを探して、たどり着いたのがfreee販売。具体的にどういった課題を抱え、なぜfreee販売を選ばれたのか、加藤さんに伺いました。

ステークホルダーにきちんと向き合う、よりよい会社づくりを支えたい

Sacco.inc


――Saccoさんの具体的な事業内容を教えてください。

加藤さん(以下、加藤): 当社の事業には大きく分けて3つの柱があります。一つは、企業様からの受託で、ホームページや会社案内、社内報、会報誌、統合報告書、大学の研究レポート、サステナビリティレポートなどの各種メディアを制作する事業です。


次にこれらのメディア制作と関連した、コンサルティング事業。例えば企業の統合報告書ではサステナビリティへの配慮について具体的にどのような施策を行っているか、データにもとづいてレポートする必要がありますが、そうしたデータや資料を用意する体制が整っていない企業様もあります。そこで企業様の中に入ってお手伝いする、といったことも行っています。あくまでメディアの制作が中心ですので、売上の割合としてはメディア制作:コンサルティング=8:2くらいですね。


3つめは、自社メディアの運営です。当社は現在「coki」と「Biglife21」という2つのウェブサイトを運営しています。cokiは様々な企業様がステークホルダーとどのようにつながり、向き合っているか、どうサステナビリティに配慮しているかを事例として紹介するサイト。その企業が地域の方から、協力会社の方からどのように見られているかをインタビューして記事にしています。Biglife21は「日本再興のカギを探せ」をテーマに、企業の革新的なサービスや企業理念、経営への姿勢を紹介するサイトです。

――Saccoさんの会社ホームページには、「社会の公器として全てのステークホルダーに愛され、信頼される会社創りを支援する」とあります。メディア制作やコンサルティング、そして自社メディア運営は、いずれもこの「ステークホルダーとの関係づくり」を支援するものだと思いますが、どのような経緯で会社を起こされたのでしょうか?

加藤: 実は、Saccoを立ち上げたときの事業は今と違うものなんです。当時は企業に対して、PBL(課題解決型授業)形式のインターンシップを企画・実施することを主要な事業としていました。その事業に取り組んでいたとき、私の記者の経歴に注目して、あるお客様から「従業員の家族とコミュニケーションを取るためのメディアをつくってほしい」と頼まれたんですね。いろいろ試して、一番結果が出たのがステークホルダーと会社のつながりをコンテンツ化することでした。


地域の方が、金融機関が、取引先が、どう会社を見ているか、取材して紹介する。中には倒産の危機にあった取引先の方から「この会社さんが助けてくれた」なんて話を聞くこともありました。会社の中の人ではないからこそ、リアルな話ばかりで、とても面白くて。もっとステークホルダーに焦点を当てたメディアをつくろうと思い、今のSaccoがあります。


売上しか目に入らない状況を変えるために、よりよい案件管理が必要だった

Sacco.inc


――freee販売を導入されたきっかけは何でしたか?

加藤:当社が制作するメディアは様々で、1本の記事から1冊のパンフレットまで多岐にわたります。そしてパンフレットのように大がかりなメディアの制作は、ときには1年かけて作るくらい制作期間も長くなります。


この制作期間の長い案件管理が問題でした。というのも、以前は経費や外注費を別々のスプレッドシートで管理していたので、受注してから経費や外注費が重なっていくにつれて、どんどん粗利がわからなくなってしまっていたのです。小規模事業者の方ならよくわかると思いますが、交際費や交通費のように細々した支出を全部きちんと計算しようとすると、本当にややこしいですし手間なんですよ。


正確な粗利がわからないので、私も含めてスタッフもみんな売上ばかり意識するようになる。本当の利益がわかるのは税理士さんがキャッシュフローをまとめてくれるタイミングだけで、そのたびに「この仕事、意外と利益が出ていないな……」と現実を見ては慌てていました。それで一元的に案件を管理できて、具体的な利益を手間なく見える化できるサービスを探し始めました。

――freee販売に行き着いた理由は何でしょうか?

加藤:しばらく前に、freeeさんのオウンドメディアを手がけたことがあって、会社自体はよく知っていたんです。それでfreee販売のサービスが始まったのを知って、試しに登録しました。登録したらすぐに打ち合わせの場を設けてくれて。熱心に説明してくれましたし、コストがかかるものでもなかったので、しばらく使ってみようと決めました。


すぐにわかりましたが、freee販売は極めて使いやすいですね。案件の登録も簡単ですし、実績や粗利も見やすいレポートをすぐに出せる。スプレッドシートを使っていたときも一応粗利は出せるようにしていたのですが、ここまで入力も出力も簡単ではありませんでした。変な話かもしれませんが、freee販売は小学生でも扱えるくらい、直感的に操作できます。何も難しいところがなく、シンプル。それが気に入りました。


利益の見える化にとどまらない、freee販売の嬉しい効果

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――freee販売には加藤さんだけが登録されているのですか?

加藤:営業を担当している3名のスタッフも登録し、それぞれが抱えている案件を個別に管理してもらっています。


それで一つ、大きな変化がありました。みんながfreee販売を使うようになってから、以前は売上ばかり意識していたのが、粗利をはじめとしたほかのことにも気を配るようになったんです。粗利以外だと、例えば納品予定日や入金予定日が挙げられます。メディア制作は進行次第で、どうしても納品や精算が遅れてしまうことがあります。ただ、今はfreee販売に納品予定日や入金予定日が紐付けられていて、いつでも目に入るようになっているので、「この仕事はこの月までに終わらせてきちんと請求する」という感覚をみんなが持つようになりました。経営者としては非常にありがたい影響です。


――freee販売の活用を検討している企業に向けて、一言アドバイスをお願いします。

加藤 :当社でも、これまで粗利は「なんとなくしかわかっていない」「知りたくてもなんとなくしかわからない」ものでした。それが、freee販売でいろいろな情報を紐づけていくうちにきちんと可視化されるようになって、本当に利益が出ている仕事や、現状の案件にかかっているコストがはっきりわかるようになりました。


経営者ならわかると思いますが、スタッフが売上ばかりを意識してしまう状況は普通避けたいものです。きちんと利益まで意識してほしい。ただそれが今できていない、課題を感じる人にとって、freee販売は本当におすすめです。手間なく粗利をビジュアライズできますし、コストもかからないですから。特に当社と同じように、小規模な事業者の方ほど触ってみてほしいです。


(取材:2023年9月)

Company Profile
株式会社Sacco
(2015年8月設立)
〒150-0002東京都渋谷区渋谷1-7-5青山セブンハイツ1006


事業概要
ホームページや会社案内、社内報、会報誌、統合報告書、大学の研究レポート、サステナビリティレポートなどの各種メディアを制作。特にステークホルダーとのエンゲージメントを高めるメディアの制作や、コンサルティングを得意とする。そのほか、自社メディアとしてステークホルダー経営の実践例を紹介する「coki」、企業の革新的なサービスや企業理念、経営への姿勢を紹介する「Biglife21」の運営も行っている。


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