和牛・本マグロ・ハマチといった日本の畜産物・水産物・農産物を海外に輸出する貿易会社の株式会社海神貿易。貿易に留まらず、九州の自社工場でハマチの養殖から加工までを行い、アメリカやベトナム・タイ・香港などの東南アジアに輸出を行っています。
人員拡大に伴い、紙で運用していた勤怠管理や給与計算をデジタル化するため、freeeを導入。デジタルに不慣れな社員もいた中での導入でしたが、現在ではfreee人事労務、freee会計、freeeサイン、freee人事労務 雇用契約オプションと幅広く利用いただいています。導入後の社内はどのように変化したのでしょうか。
常務取締役でグループ事業推進部を統括する阪手さん、管理本部の山藤さん、上畑さんにお話を伺いました。
課題
・勤怠データを外注先に提出→外注先で給与計算→給与計算結果を外注先から提出してもらう→会計ソフトにアップロードするという手間もコストも発生していた。
導入の決め手
・加工工場などPCが手元にない現場でも、スマホアプリで簡単に勤怠入力ができること。
導入後の効果
・経費精算は入力する社員も、管理部も効率的かつミスなく行えるようになった。
・勤怠情報から給与計算を簡単に行えるため、給与計算・支払いを内製化することができた。
経費精算はレシートを糊で貼ってまとめ、エクセルに転記。金額間違いや申請漏れが発生
――freee導入前の貴社のバックオフィスはどのような状況でしたか?
山藤さん(以下、山藤): 導入前は社内に人事・労務を専任で行う人材がいなかったため、勤怠管理は紙で行い、給与計算は外注していました。会計はソフトを利用していましたが、人事労務の担当者の入社に合わせて、freee人事労務とfreee会計を導入したと聞いています。会計ソフトはオフィスでソフトの入っているPCを立ち上げなければ処理が出来ないため、非常に手間でした。
阪手さん(以下、阪手): 元々数人規模から始まった会社ですから勤怠管理をそこまで厳密にやっていたわけではなく、タイムカードで管理している部署がいくつかある程度でした。有給の申請書も手書きでしたから、残日数なども正確には管理できていなかったと思います。ただ社員数が増えてきた段階で、それではいけないということ で、導入に至ったのだと思います。
経費精算は社員それぞれが領収書を糊で裏紙に貼ってまとめて、エクセルに金額などを記入して提出する必要がありました。エクセルへの転記時に金額間違いがあったり、申請し忘れがあったりと課題が多かったです。
freee導入前に使用していたタイムカード
――導入はどのように進められましたか?
山藤: 何度か社内で従業員向けに説明会を開きました。また導入と同時に、経費精算のルールを整備し、月に2回、申請と承認を行う締め日を作りました。経費が発生するたびに申請があると経理担当としては不定期で作業が発生するため、作業効率のため締め日を設定したんです。元々月に1度の締め日があったのですが、申請漏れをするケースもありましたし、作業量が集中してしまうため、負担でした。それを分散化させる目的もあり、月に2回としました。
給与計算もfreeeのサービス(以下、freee)を活用して自社で管理する体制に変更しました。
阪手: 導入のタイミングで社内の経費精算や勤怠管理をルール化し、就業規則も改訂したので、管理されている度合いが増えたと感じる社員もいました。またデジタルに不慣れな社員もいたため、最初は申請を面倒くさがっていました。ただ導入から3年ほど経った今は皆すっかり慣れています。
年末調整もfreeeが「誘導してくれる」感覚でミスなく申請可能に
――freee導入後の変化、現在のバックオフィスの状況はいかがでしょうか?
山藤: 紙でまとめたレシートの山とエクセルを照合する必要もないですし、残業や有給の管理もとても楽になりました。給与計算も自社で管理することになったので、外注費用も節約することができました。
上畑さん(以下、上畑): 前職では勤怠システムと給与システムが別だったため、勤怠システムの情報をエクスポートし、給与システムにインポートする必要がありました。連携が上手くいかないとミスが発生することもあり、不便に感じていましたが、freeeで勤怠管理と給与計算が連携されていると、勤怠情報から即時に給与明細に反映が出来ます。ミスが起こりにくいシステムに非常に感動しました。
――経費申請や年末調整を行う社員からの反応はいかがですか。
阪手: 経費申請も非常に便利ですね。領収書やレシートをもらったタイミングで写真を撮り、アップロードすれば完了します。毎月1時間は経費申請に時間をかけていましたが、数秒で終わるようになりました。従来は、領収書の原本とExcelにまとめた情報を紙で受領して、支払・計上処理を行っておりました。経費申請から計上・支払いまでの業務が非常にシンプルになったと感じています。
実際のfreee会計での経費精算の画面
年末調整もfreeeは素晴らしいと思います。以前は、一年に一度しかやらないことですから、やり方を忘れてしまって、毎回資料を読みながら記入するのに時間がかかりましたし、保険の控除を受けるにも紙で残していなければなりませんでした。しかしfreeeの年末調整サービスでは、1つずつの手順が丁寧に表示されており、その手順に従って記載をするだけで年末調整を行うことができます。記載漏れがあれば次に進めないようになっているので、漏れもありません。保険の控除も電子データで申請すれば良いので、とても楽になりました。
山藤: 社員が1人で申請できるので、申請漏れや間違いも少なく、管理部としても助かります。
――デジタルに不慣れだった社員の方も問題なく申請できているでしょうか。
阪手: 今や誰よりも残業申請が早いですね(笑)。加工工場では1人1台PCが支給されているわけではありません。PCの設置場所も限られているので、スマホのアプリから勤怠申請が出来るという手軽さも良いようです。最初は社員が操作を教える必要がありましたが、画面が見やすく直感的に操作しやすいので、すぐに慣れてくれました。