事業拡大に向けた脱スプレッドシートとシステムの統合化、統合でバックオフィスのあるべき姿を実現!管理者側の業務も変革!!

イントリックス株式会社 経営管理部部長 伊澤様

課題
エクセル・紙管理からの脱却バックオフィスの体制構築・効率化工数管理経費精算、ワークフローを利用し全社効率化とリモートワークを実現

創業以来。「戦略」「クリエイティブ」「システム」の三位一体体制で、BtoB企業の成長に貢献するイントリックス株式会社。製造業を中心に支援を行う中で、複雑な商流・商材への理解をはじめ高品質の起業支援を実現している。日本の製造業が誇る卓越した製品・サービスの価値を世界に届け、成果に繋げることを目標とする。


導入の経緯や解決できたことについて、バックオフィスの伊澤様にお話を伺いました。


課題

・工数管理では、損益管理も必要としており予算管理部分がスプレッドシート、工数実績部分がシステムを利用していた。
・利便性の観点から、一元化できないか検討がスタート。併せてバックオフィスで別々のシステムを利用していたため、統合できないか整理が始まる。

導入の決め手

・工数管理で、損益部分の管理など要件に合致していたことに加え、バックオフィス全体をfreeeで一元化することができる点。

導入後の効果

・バックオフィスの人数自体に変更はないが、業務内容が大きく変化。従来では、管理者の伊澤様も実業務のタスクを実行していたが、freee導入後には他のメンバーに業務を移管することに成功。
・現在では、分析や企画などの本来注力したい業務に時間を割くことができている。

freee導入のビフォアアフター



リアルタイムに共有できない情報。数値把握に時間を要する日々

――freee導入前の貴社のバックオフィスはどのような状況でしたか?

伊澤様(以下、伊澤): 当時のバックオフィスは、総勢4名の体制で業務を行っていました。会計や給与計算、勤怠管理、工数の実績管理などでそれぞれで別々のシステムを利用している状況でした。工数管理が検討のきっかけになるのですが、弊社は元々しっかりと工数管理を行う文化がありました。


各案件は、プロジェクト形式でメンバーをアサインして対応するのですが、工数最適化の観点からそれぞれのメンバーがプロジェクトを掛け持ちで対応することもあります。その際に、各プロジェクト単位で損益管理を行う必要性が出てきますので、企業文化として根付いたのだと思います。


――freeeを検討し始めたきっかけはなんでしょうか?

伊澤: きっかけは工数管理の領域で、システムが分散していたことです。当時は、工数の予算登録・管理はスプレッドシート、実績は工数管理システムで登録・集計をしていましたので予実対比を確認しようと思うと、それぞれのデータを別途集計、比較する必要がありました。


シンプルな予実比較の場合、他のサービスでも実現できたのですが弊社の場合は損益部分も考慮する必要があるため、freee工数管理以外のサービスは要件に合致していませんでした。そして、せっかく工数管理の領域を1つのサービスでまとめようと考え始めたので、「どうせなら全体を1つのシステム群でまとめることができるのでは?」と思い、全体的な見直しに着手しました。


全体設計から逆算して、会計、人事労務とシステムを整理していく中でまずは会計側の検討・導入から着手することにしました。工数管理との連携ももちろんありがたい機能ではあるのですが、具体的な連携要件から整理して検討する方式ではなく、全体目標からの逆算で検討をスタートさせました。


業務の見直しにおいては「本当に必要か?」から考えることが大切

――工数管理から検討したため、会計のシステム変更までは行う必要性は高くなかった部分もあるのではないでしょうか?

伊澤: その通りで、以前利用していた会計ソフトに対して致命的な不満などはない状態でした。全体から逆算して検討した際に、口座情報の同期や税理士とのデータ連携など「日々の業務の積み重ね」を意識するようになりました。


どちらかというと、トータルメリットのような考え方にはなるのですが総合得点でfreeeが上回っていた印象ですね。併せて、勤怠と給与のシステムもfreee人事労務を活用することで一元管理できる魅力もありました。勤怠管理システムは、ハイコストのシステムを利用していたので、柔軟性やカスタマイズ性はどうなのか?みたいな論点もありましたが、ここもトータルメリットで考えた形になります。


――freee導入にあたって苦労された部分はどのような箇所でしょうか?

伊澤: やはり、従来使っていたシステムとの差分などで調整が必要だった部分ですね。freeeに限らずどのシステムを導入してもそうなのですが、自社の運用に全て合致するシステム自体が市場にはあまりないと思います。


弊社でもfreeeを導入することで、従来実施していた業務に対して運用を見直す必要性が生じてきました。ですが、ある種の潔さも必要だと感じたんですよね。例えばですが、「そこまで管理する必要は本当にあるのか?」といった問いかけですね。


システム上で、統制を取ろうと思うと再現なく実施することができます。その統制に対して、今一度、本当に必要かを議論する機会が生まれ、業務の見直しにつながった部分もあるかと思います。もちろん、従業員への浸透などで苦労した部分もありましたが、マニュアルを作成したり工夫して対応しました。


freeeの浸透で紙がなくなり、コミュニケーションコストも削減

――freee導入後の変化、現在のバックオフィスの状況はいかがでしょうか?

伊澤: 会計の領域ですが、システムに慣れてからは経費精算領域の業務時間が格段に早くなったと感じています。従来では、スプレッドシートで管理を行い、仕訳は別途会計ソフトへ入れ込んでいたのですが、freeeでは申請・承認・仕訳まで一気通貫で実現できるようになりました。経費精算で承認された金額データが、freee人事労務にワンクリックで連携するのもとても助かっています。


また、大きな変化だと感じたことが新型コロナウイルスの全国流行の際にありました。日本全国で緊急事態宣言が出され、出社規制やリモートワークの促進が進んだ際に既存の稟議・申請関係を全てfreeeに移行することを決定しました。その結果、在宅ワークを行なっても申請・承認や内容のチェックまで行うことができるようになっています。


freee会計で経費申請を承認し、取引を登録する

freee会計で経費申請を承認し、取引を登録する


人事労務の領域では、給与明細の配布部分が圧倒的に効率化され、導入前は半日ほどかけて作業をしていましたが今は業務量がゼロになりました。もちろん、他の部分でも効率化された領域はあるのですが、元々システムを利用していた部分ということもあるので、給与明細部分の影響が非常に大きいと感じています。


これまで各従業員の個人フォルダにPDFで明細を配布していたのが、今では「freeeを確認しておいてください」で完結するようになりました。もちろん、配布ミスを心配することもありません。入退社手続きの必要書類についても、電子申告で処理するようになるなど、副次的な効果も出ています。従業員からも、源泉徴収票や給与明細がいつでも自由に遡って出力できるようになったことや、会社で支給しているパソコン以外からも給与明細を閲覧できるようになって便利になったと喜ばれています。


freee人事労務で確認できる給与明細

freee人事労務で確認できる給与明細


――freeeを導入したからこそ実現できた取り組みはありますか?

伊澤: 実はfreeeの導入前と後では、バックオフィスに関わる人員数に変更はありません。ですが、業務の中身が大きく変わったと感じています。freee導入前は、私自身がマルチプレイヤーの形で経営的な分析も行うこともあれば、実業務のタスクを実行することもありました。


ですが、freeeを導入した後は私が対応していた実業務部分をバックオフィスメンバーに移管し、業務の標準化を実現しています。今では実業務に関連する部分は、勤怠・給与計算のダブルチェックなどチェック業務に集約されるようになりました。


結果、管理者として本来行う分析・企画などの業務に対して十分に時間を割けるようになりました。人数の目線では、大きな変化はありませんが内容としては会社や私個人にとっても大きな変化だと捉えています。


――freeeに対して期待することやバックオフィス業務の今後の展望はいかがでしょうか?

伊澤: やはり、AIやツールが発展をして定型的な業務がシステム化されることに期待しています。バックオフィスの担当というと、目の前の業務を遂行しているイメージが強いかもしれませんが、そのスタイルではこれからの時代を生き残れないと感じています。


定型的な業務を削減した上で、分析や企画などの経営企画的な領域にバックオフィス担当が注力できるようにできればと考えています。freeeには、人間が行なっている定型的な業務を可能な限りシステムで処理できるように進化してほしいと思います。


イントリックス株式会社


掲載日:2024年12月20日
取材先:イントリックス株式会社様
事業内容:BtoB企業のインターネット活用支援・業務用3Dプリンタ―のポータルサイトShareLabの運営
従業員規模:51名以上
企業サイト:https://www.intrix.co.jp/

イントリックス株式会社