名古屋を中心に肉をメインとした「名古屋名物味噌とんちゃん屋」「飛騨牛焼肉 牛ざんまい」など、さまざまな業態の飲食店を展開する株式会社AJドリームクリエイト。直営、FC合わせて約60店舗で昔ながらの名古屋名物味噌とんちゃん、飛騨牛を提供しております。
飲食業界では、紙での業務が一般的とされる上に、細かな経費 精算業務が頻繁に生じます。続々と店舗が増える中、業務効率化を実現し店舗の作業負担を減らすことを目的にfreee会計、freee人事労務、freeeカードの導入を決定しました。
導入の経緯や解決できたことについて、バックオフィスの加藤さん、櫻井さんにお話を伺いました。
課題
・経費精算業務全般が手作業のため、申請者・管理者ともにミスをしても把握するのが難しい状態だった。
導入の決め手
・外部システムとの連携の馴染みやすさや費用対効果が高いこと
導入後の効果
・店舗側で行う経費精算業務が、クラウド化されたことで本部との連携もスムーズに。
・付随して、店舗ごとの経営状況が可視化され従業員がコスト意識を持つように。
経費精算の業務フローBefore/After
業務効率化のためシステム導入をするも、課題は残存
――freee導入前の貴社のバックオフィスはどのような状況でしたか?
加藤様(以下、加藤): 当社は直営20店舗、FC40店舗を展開する飲食企業です。バックオフィス業務では、主に経理部の3名が給与計算なども含めた会計業務を担当しております。
櫻井様(以下、櫻井): 元々、業務効率化には積極的に取り組んではいたものの、課題は多く残っていました。その中でも、今回のプロジェクトのきっかけになったのが経費精算です。飲食店では突然の在庫切れを近所で補充することがあり、細かな経費精算が多くなってしまいがちです。
当時は直営20拠点分のレシートとそれに対応するExcelデータが月末に500枚ほど送付され、一人の担当がそれらを一枚ずつ確認をしていました。店舗がエクセルの入力ミスをしても見逃してしまう可能性や、店舗から先月精算したものを確認したいと言われた時には紙のレシートを一枚ずつ探していたのでかなり時間がかかっていました。
――経費精算以外にどのような課題感がありましたか?
加藤: 取引先の未入金を見逃してしま い、売掛の回収に時間を要してしまうこともありました。以前から売掛についてはシステムを運用していました。しかし、情報を打ち込むのみで取引先、月ごとには情報を見ることができず、どこの会社が未入金なのかすぐに確認できず抜け漏れが発生してしまっていました。
――freeeを検討し始めたきっかけはなんでしょうか?
加藤: かねてより業務効率化のために、当時では主流だった他社システムを導入していました。しかし、外部システムとの連携が煩雑であったり、新しい機能がなかなか増えなかったりして課題は残ったままの状態でした。将来を見据えた時、今後もこのシステムでなんとか対応するのは難しいと判断し、複数の会社に資料請求を行ったのが検討の始まりです。
本当に価値のあるDX化の実現を描き、「統合システム」であるfreeeに決定
――新しくシステムを導入する際、何を重視されましたか?
加藤: 未来に向けた選択をしようと考えていました。複数プロダクトを見ていく中で外部システムとの連携やデータの送りやすさ、また、一気通貫したバックオフィスを実現できるかに着目しました。
freeeともう1社にまで絞られた段階で、各社ともに複数プロダクトを繋げられることがわかっていました。もう1社では同社の複数プロダクトが多種多様であったため、プロダクト同士を連携できたとしても本来の意味で一気通貫した運用ができるかが不安でした。
freeeでは「統合型システム 」を強みとして持っていると聞いていました。話を進めていく中で、freee会計とfreee人事労務をメインとしており、これらを連携した上でスムーズに業務を自動化できるイメージを持てました。
――freeeに決めてからの導入はスムーズに進みましたでしょうか?
加藤: 導入決定から3〜4か月ほどで業務効率化を実感することができました。弊社ではレジを2種類取り扱っており、一方の連携の仕方がわからず苦戦しました。クレジットカードやバーコード決済、地域商品券のデータをどのように売掛として保管し、消込していくのかという仕組みの確立をできない状態でした。
そこでfreeeのサポートセンターに問い合わせたのですが、弊社側の質問にしっかりと答えていただき、自社内でもこの方法であればできるという仕組みを確立することができました。
数日かかっていた業務が、空き時間で完結!月末に溜まっていたレシートの確認がほぼゼロへ
――freee導入後の変化、現在のバックオフィスの状況はいかがでしょうか?
櫻井: 経費精算では、月末に2〜3日かけておこなっていた業務が空き時間で合間を縫ってできるようになりました。freeeを各店舗でもログインできるようにしたことで、レシートなどの入力した情報がリアルタイムで送られてきて、本部でもすぐにチェックをするようになりました。
また、カードとfreee会計が連携されているので消込作業が円滑になりました。以前はカードを使用しても明細が上がってくるのは月末だったので、かなりの数の明細が一気に上がってきて処理するのが億劫になることもありました。
店舗ごとにfreeeカードを渡して使ってもらっても、手動で明細をアップロードする手間があったり、カードが分けられていないので誰が使ったかがわからなかったりもしました。その上、どの店舗の処理にするかを決定する際に各店舗ずつ確認をとる必要があり、会計業務にかなりの時間を要しました。
しかし、freeeカードを導入してからは、freee会計と連携されているというのもあり、情報がすぐに上がってきてすぐに処理できます。また、どの店舗で使われたかわからないということがなくなったので手間のかかる確認などもなく、スムーズに運用できています。
※freee支出管理│支払=freeeカード Unlimited
――freee導入にともなって改善された部分はありますか?
櫻井: 請求書周りです。以前より、取引先の未入金を見落とすことがありました。人が確認することなので管理を徹底しても確認ミスがあったり、確立された運用方法を実施できずにいました。freeeで請求書作成をすることで今では確実に管理できています。請求書作成をするだけで取引先ごとに自動で登録をしてくれ、月ごとでどこの会社が未入金かすぐにわかるので入金確認から消込作業までスムーズに運用できています。
また、以前のソフトでは進められなかった部分がfreee導入と同時に改善されました。freee人事労務では従業員を検索するだけで給与情報や勤怠管理を確認でき、1ヶ月ごとに遡れるので従業員管理を月次で行えるようになりました。登録情報を更新する際も以前はその月を締めないと更新できなかったのですが、freeeでは依頼されたタイミングで登録情報を更新できるので更新ミスによるトラブルが起きなくなりました。
freee導入でコスト意識が向上し、店舗運営が画期的に変化
――これからfreeeの導入を検討する企業に何かアドバイスはございますか。
加藤: 飲食店や小売店では売上や粗利益を店舗や店舗間で公開しているところは多いと思います。しかし弊社では、freeeを導入してから各店舗でもログインをできるようにし、各店舗の損益や請求書も公開するようにしました。freeeの操作画面は馴染みやすいというのもあり、実際に店舗では、「なぜこの費用が発生したのか」などコストや収益に対する意識があらわになってきています。
特に、店舗でのコスト意識が向上した結果、消耗備品の購入先を見直したり、必要な分だけをこまめに購入するなどの変化が見られました。これにより、少しの意識変化で収益に大きく影響することを実感する機会が増え、広 告費や販促費も費用対効果を考えて使用するようになっています。
全社的にfreeeを導入したからこそ変わることができた部分ではないかと考えております。
――バックオフィス業務の今後の展望はいかがでしょうか?
加藤: 実際には手動でインポートする業務が残っていたり、連携できていないクレジットカードもあります。店舗の方では経費精算の立て替えがいまだにあったりもします。
時間を要するのは承知の上ですが、店舗の作業負担をもっと減らすためにも、統合型のfreeeで本当に価値のあるDXにこれからも取り組んでいきたいと思います。
掲載日 2024年12月16日
Company Profile
株式会社AJドリームクリエイト様
業員数:約183名
URL:https://www.aj-dream.com/
事業内容
ドリームプロジェクト推進/自社ブランド店舗展開/店舗マネジメント/店舗プロデュース/空間プロデュース/各種マーケティング調査/食品商社ビジネス/eコマースビジネス/食品販売・通販事業