事業承継タイミングでfreee会計を導入し、見える化と効率化に成功!「freeeは初心者にもすごくおすすめしたい」

株式会社菅野時計店 代表 菅野 浩史 さん

課題
経営の課題をリアルタイムに把握請求・入金消込を自動化

1959年に山形県村山市に創業した「株式会社菅野時計店」
時計・眼鏡・宝飾品の販売、音楽教室、楽器販売など時代のニーズに合わせて柔軟に事業を変化させてきました。
2010年に楽器修理、楽器販売を主体とする「管楽器工房Brassを開設」
同工房の修理技術者を経て四代目代表として事業継承された菅野浩史さんにお話を伺いました。

経営に入ってわかった「どんぶり勘定」。お金の流れを見える化するため、freee会計を導入!

――事業内容を教えていただけますか?

昭和27年に開業し、今年で創業72年になります。株式会社として始まったのは昭和34年です。
現在事業としては、時計、眼鏡、宝飾品、補聴器部門をメインとする「菅野時計店」とヤマハ音楽教室、楽器販売、楽器修理部門をメインとする「管楽器工房Brass」がございます。


――幅広く事業展開されているんですね。

開業当初は時計、眼鏡、宝石販売を軸として売上を伸ばしてきました。商品を営業販売する過程でお客様から音楽を教えてくれる先生を紹介してほしいとの相談があり、そんなことがきっかけで新たな分野であるヤマハ音楽教室、楽器販売にもチャレンジすることになりました。お客様に時計屋さんなのに楽器販売するんですねとよく言われます!実はそういった経緯がございます。
これからは地域の音楽文化はもちろん、全国の音楽文化をサポートしていきたいと考え、新たな部門として管楽器修理部門を開設し運営しております。


菅野時計店


――時代に合わせて事業を変化させてきたんですね。菅野様は何代目になられるんですか?

私は祖父、祖母、父に次いで四代目の代表になります。


――事業承継されたのはいつ頃ですか?

2022年9月1日になります。
現会長の父が社長だったとき、私は一社員として楽器修理技術を磨き、楽器販売を行い、私の担当部門の売り上げを上げることを中心に考え働いておりました。私が父から代表を引き継ぎ経営者になり一部門の売上だけでなく会社全体の数字を把握し運営したいと思いfreee会計を契約しました。


――経営に入ってみて、いかがでしたか?

想像していたよりもバックオフィス業務の運営・維持・管理の大変さ、重要性を感じる場面が多々ありました。多岐にわたる会社全体の業務を把握し、運営してきた祖父祖母、そして父を尊敬しました。
私の時代になり特に一番大きく感じたのはお金の部分ですね。
祖父祖母、父から真面目に一生懸命働いていれば会社は回っていく、言い方を変えればどんぶり勘定でも真面目に働けば数字は後からついてくると聞かされてきました。
確かにそれでも通用する時代があったのは事実ですし、実際に会社を維持する事ができていました。
私が引き継いだ時一番感じたのは会社運営するにあたり、リアルタイムにお金の流れや状況を把握しにくいというのが大きな問題でした。


――確かに、時代の違いは大きいですよね。

最近では世の中を取り巻く状況も大きく変わり、その変化のスピードも激流のように速い中で会社のお金の流れをリアルタイムでつかみ、限られた経営資源をいかに適切に投入し運営していくことが出来るかが会社の生命線になると当たり前のことですが強く感じています。
そのためにもどうやって経営の見える化をしていくか?というのが一番の課題でした。


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freee会計導入後、工数削減を実感! 経営の数字もすぐに確認できるので安心していられるように

――承継以前の経理はどうされていたんですか?

各店舗ごとに紙ベースの売掛台帳や小口現金出納帳等があり、週に1回紙の台帳を本社に集めて転記して戻すという事を行っていました。そのため会社全体の状況把握に時間がかかったり転記のミスも起こり、このままの紙ベースの管理だと心配だなという気持ちがありました。繁忙期は週1では集められず1か月後に状況把握、なんてこともありましたね。


――すごく大変だったんですね。

それだけ手間をかけても会社として今どれくらいお金を使えるのか、今月経費はどのくらいかかったのか、損益分岐の売上はどのくらいなのか、固定費を確認するだけでも紙から数字を拾い上げて1週間かかったりと、本業に集中できない期間が長く続き悩みも多い日々を送っていました。


――そんな中で、freee会計を知ったのはどんなきっかけだったんですか?

最初にリアルタイムで会社の数字を把握するためにクラウド会計ソフトを導入する事を決めました。そのうえで当初簿記も詳しくなく、私以外にもスタッフ全員で取引登録や売掛金等の管理等を行う事を想定していたので、初心者にもわかりやすいソフトである事を大前提にネットで色々探してみました。
私が特に気に入ったところはTHE会計ソフト!という感じではなく、サイトがかわいらしく取っつきやすくてスタッフも身構えることなく使ってもらえそうでしたのでfreee会計に決めました。
こんな決め方皆さんしないですよね?実際スタッフへの導入もスムーズでしたので正解だったと思います。


――実際に導入されて経理工数は減りましたか?

大きく減ったと実感しております。Freee会計を見て数字をリアルタイムに把握することが出来るので経営判断も早くなり心の余裕も出てきました。
今はfreee会計のほぼすべての機能を利用してますが、導入当初は当社最大の課題であった売掛金の管理と小口現金の管理、この2点の管理にしぼって使い始めました。使いたい機能だけを使って始めるのもありですよと導入相談の際に担当スタッフから話を聞いて、それも導入の決め手の一つでしたね。
以前は月末の支払いのとき複数の通帳を見ながら電卓をたたき現金を集めて支払っていたのですが、今はその作業もなくなり、経理担当からの「いま現金いくらありますか?」という問い合わせもゼロになりました。
freee会計の操作に慣れてきたころに買掛金や資産の管理等すべての機能を使う事になったのですが、スムーズに導入することが出来、レポートの機能も充実しているので今の会社の状況を即座に確認できるようになり安心して本業に集中する事が出来ております。


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導入サポートのおかげで、会計初心者のスタッフや73歳の会長も、freee会計をラクラク使いこなしている

――freee会計は最初から使いこなせましたか?

正直なところ意気込んで始めたものの会計初心者の為理解出来ない、わからない部分が多くしばらく触らない時期もありました。やっぱりfreee会計をやめて慣れている紙会計に戻そうかなとも思いましたが、freeeさんから導入サポートサービスをすすめられて担当の方と5回程リモートミーティングを行いました。スモールステップで導入していくことが出来、無事スタートを切ることが出来ました。導入サポートがあったのがすごくよかったです。導入サポートがなければやめてしまってたかもしれないですね。


――導入サポートがだいぶお役に立てたんですね。


はい、今も迷う操作の部分が出ることがありますが予約をすれば電話サポートも使えますし、チャットならすぐその場でサポートしていただけます。お願いすれば一緒に会計データにログインして頂き当店の実態に合わせたアドバイスもいただけます。チャット終了後もやり取りしたことがメールで送られてくるので履歴として残し、後から再度確認することもできます。疑問いっぱいで初めて沢山相談しましたが、少しずつ使い方を覚えていった結果逆に使いやすくなってしまったので。今は他製品に乗り換えようとは思わなくなりました。


――それはよかったです!


当店では20代のスタッフから70代の会長までITリテラシーがバラバラなスタッフがfreee会計を触っていますが、その中でも70代の会長が部分的でも使い方を覚えてくれて取引登録や消込も毎回やってくれています。それを見て周りのデジタル慣れしていないスタッフも使い方を覚えて入力をしてくれるようになりました。
今ではスタッフもお客様からの問い合わせにfreeeを見て確認・回答しております。
紙の台帳を広げて問い合わせに回答していた時代を思い出すと懐かしいですね。


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自然な流れで家業を継いだものの、今までの事業内容では存続が厳しく・・・

――どういう流れで家業を継ぐ決意をされたんですか?

一度も継いでほしいとは言われなかったですし強制もされていません。生まれた時からずっと店が側にある環境で育ってきたので、ゆくゆくは継いでいくんだろうなとなんとなく思っていました。
一度は自動車の整備士をやりたくて自動車整備学校に通い資格も取って卒業しましたが、20代後半に入る時、いつも側にあったお店、家業を継ぎたいという想いが大きくなり決意しました。


――家業を継ぐにあたってはどんな学校に行かれたんですか?

楽器修理を学ぶために静岡県ヤマハの工場内にあるヤマハテクニカルアカデミーで学んだあと、宮城県仙台市の修理専門店にて6年間研修させていただき戻ってきました。その後も海外メーカーの技術研修、時には職業訓練所等にも通い部品製作に必要な旋盤加工、CAD等技術を勉強しました。


――そうなんですね。楽器修理のお仕事はどういう流れで進められているんですか?

店頭でお客様の楽器をお預りしたり、遠方のお客様はお送りいただくこともございます。
学校への外販営業の中で学校備品の楽器修理依頼を頂いております。
その他にも学校吹奏楽部の大会遠征の同行サポート等も行っております。


――がんばっていらっしゃるんですね。今の経営状況はいかがですか?

時計、眼鏡、宝飾品、音楽教室部門、そして楽器修理部門を合わせて売り上げを伸ばしている状況です。
その他にも全国の楽器店様、修理技術者様から修理を請け負っております。
楽器業界を取り巻く状況にも変化がございます。freee会計の数字の面の後ろ盾と私たちの強みを生かして時代の変化に合わせて仕事に取り組んでいきたいと思っております。


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freeeカードも導入し、経費精算や勘定科目の仕訳が劇的にラクに!

――freee会計以外でもDX化のツールなどは導入されましたか?

freeeカードUnlimitedを使い始めたところですが、今まで経費をクレジット決済で利用した場合、利用明細の中で勘定科目を仕訳ける必要が毎回あったのですが、リアル、バーチャルカード合わせて100枚まで無料で作ることが出来、カードごとに自動仕訳設定も出来るので現在では仕訳の必要がなくなりました。また最短1日でfreee会計に明細が反映されるので利用状況把握も楽になりました。カードの最大利用金額設定や利用停止、再開もカード会社に連絡せずともfreee会計画面から自分で簡単に出来るようになっており、今では出張に行くスタッフに持たせる際も安心して渡すことが出来、これは便利な事考えたなと思いました。


――ありがとうございます!freeeでどんどんバックオフィス業務をラクにしていただけたらと思います。

はい、その中でfreee会計に連携しているソフトはたくさんあるのですが、スムーズに連携や管理ができるようfreee製品を中心にDX化をすすめていきたいと思います。
個人的には会計初心者だった私そして70代の会長も含めスタッフも使いこなすことが出来たので、もっと多くの人にfreeeを広めたい、知ってもらいたい、使ってもらいたいと思っております。


菅野時計店


(インタビュー取材:塚崎恭佳)


Company Profile

株式会社菅野時計店
〒995-0034
山形県村山市楯岡五日町8−44
URL:http://brass.mercury.bindcloud.jp/index.html


事業内容

楽器修理、音楽教室運営、楽器・時計・宝石・眼鏡・補聴器などの販売

株式会社菅野時計店