freeeで会計・人事労務をまとめて効率化し業務を月256時間短縮!バックオフィスから紙が消えた日。

株式会社ニッケ物流 笹原 さん

課題
エクセル・紙管理からの脱却分散しているツールを一元化

株式会社ニッケ物流は、平成10年に創業し、主に一般貨物自動車運送事業や物流センターなどの業務を担っています。トラック輸送で繊維産業関連資材などを輸送しております。


課題

・会計・人事労務領域ともに、業務全体がアナログで紙が非常に多い状態であった。
・経理処理を締めるのに約半月、給与計算は勤怠締めの翌日には完了させる必要があるなど拠点間の情報共有媒体が紙であったことで業務負荷が高い状態であった。

導入の決め手

・システムを効率的にまとめられるシングルサインオンへの対応、高い費用対効果、操作画面が非常にユーザーフレンドリーであった点

導入後の効果

・経理処理の締め作業は7営業日で完結(2025年には5営業日が目標)、給与計算も3営業日以内に完結するなど業務全体を覆っていた逼迫感が解消された。
・また、システム導入を通じて従業員の業務への関わり方にも変化が生じている。

ニッケ物流




紙が多く、拠点間での情報が分断された状態に...

――freee導入前の貴社のバックオフィスはどのような状況でしたか?

笹原さん(以下、笹原): 従来、人事・労務・経理に携わる従業員は1名でしたが、請求書の発行や受領した請求書のチェックについては各部署単位で行なっていました。各部署がチェックした後に、本社に書類の原本を郵送して会計ソフトへ入力を行うことが当時の経理業務の一連の流れになります。


経理業務の課題としては、経理の月次締めが半月ほどの時間を要していたことが挙げられます。請求書などの情報は基本的に紙なので、郵送を用いるなどして情報の伝達に時間を要していました。さらには、社内の支払依頼に関しても各拠点の上長が確認や押印をした上で、また紙で本社に送るなどの手間が発生していました。紙での伝達を重ねることで各所で工数が掛かることはもちろん、いつ届くかわからないのでさらには振込までのタイムラグも発生していました。


勤怠管理についても紙の出退勤簿を用いて勤怠管理を行い、締めが完了すると本社へ郵送し給与計算を行っていました。給与計算ソフトは用いていましたが、基本的には手計算で計算を実施している状況でした。


そんな状況の中で、給与の締日支払日の間隔は10日であるため、非常に切迫感がありました。なんといっても、振込の期日を考慮すると休みを間に挟んだ場合は、勤怠締め日の翌日には給与計算を完了する必要があったほどです。


――そのような状況の中で、freeeを検討されたきっかけは何かありますか?

笹原: 時代の流れとともに、従業員全体で高齢化が進んだことがきっかけの1つです。本社側の事務スタッフの方は定年が近いこともありましたので、常に「そのまま継続して業務を続けていただけるのか?」という懸念がありました。


そんな時に、偶然労働局の方とお話をする機会があったのですが、他社の状況を伺うと「最近はどの会社もシステム化を進めている」と言われました。このままでは、弊社が目指す10年後の「ありたい姿」を考えた時に時代についていけなくなるのではないか?と考えシステム検討に踏み切りました。


――freeeを検討する際にはまず何から着手されましたか?

笹原: まずは、業務改善のために各現場で月1回のペースでミーティングを実施し、現状の業務に対するヒアリングに加えてどのような課題が存在するのかの合意形成も行いました。現場からの課題としては「隣で業務を行っている同僚が今何をしているのかわからない」といったものも挙げられ、業務の見える化を進める必要があると感じました。


2022年に最初の導入検討として、情報収集を行い翌年の2023年1月から本格的に検討をスタートしました。当初から業務を統合できればと考えていたので、ERP系のサービスを探しました。


将来的なビジョンとしては、バックオフィスを可能な限りシンプルにできればと考え、経理・人事(給与計算含む)・社会保険労務士などの士業の全員が同じシステムにログインをして情報にアクセスできることを目標としました。


freeeは上記のビジョンに合致していたことに加え、システムを効率的にまとめられるシングルサインオンへの対応、高い費用対効果、操作画面が非常にユーザーフレンドリーであった点などから採用に至りました。


ニッケ物流


――実際、導入時に苦労されたことは、どのようなものがありますか?

笹原: 1番は「クラウドに慣れていない」という点でした。従来のシステムのほとんどは「業務にシステムを合わせる」ため平準化されたマニュアルが存在し、マニュアルを読みながら業務を遂行します。


一方、freeeの場合最初の業務の流れは自分たちで考えながら構築する必要がありました。これまでにはない経験で、最初は戸惑った部分がないと言えば嘘になります。しかし、慣れるもので最初は私に常に質問していた現場の従業員も1,2ヶ月もすれば、ヘルプを見ながら業務を構築できるようになりました。


経理の月次処理は5営業日、給与計算は3営業日で完結!...

――単刀直入に、freee導入の効果はどのようなものがありますか?

笹原: 経理業務からお話しすると、これまで半月ほどかかっていた締め作業が7営業日に短縮されました。背景には現場から本社間の紙での情報伝達が激減したことが大きいです。今では、2024年に6営業日、2025年に5営業日まで締日を短縮することが目標です。


請求書の発行では、先方・現場・本社と3枚用意していた紙がなくなりました。また、情報がリアルタイムで連携されるため売上の情報を確認でき、おかしな数値があればすぐにアクションを実行できるようになりました。


経費精算も小口現金の削減を目指して取り組み、受取請求書を電子化することによって、拠点での承認を得る業務フローがオンライン化されました。その結果、本社までの連携スピードが向上し、振込処理までの時間短縮を実現できたと感じています。その中でも特に、支払依頼をfreee内で可視化したことで従業員にコスト意識が生まれた点も大きな効果であると感じています。


給与計算業務では、3営業日で給与計算を実施することができるようになりました。打刻情報がそのまま給与計算情報として利用され、給与計算が完結するためこれまでのような切迫感はもうありません。


――これから、freeeを検討される企業様に何かアドバイスはありますか?

笹原: 導入時は業務を見直すことが必要であるため、大変だと思います。その分、導入した効果は必ず出てくるものだと思います。特に当社では業務作業時間が大幅に短縮されたということもありますので、少しでも参考になれば幸いです。


――貴法人の今後の展望はいかがでしょうか?

笹原: 今回、業務効率化を期待してfreeeを導入しましたが、システム導入をきっかけに従業員にある変化が現れたと感じています。


それは、『自ら工夫して業務に取り組む姿勢』です。正直なところ、これまでは自分の対応範囲ではない業務に対して消極的な面もありました。その中で、業務を見直すことや新しいシステムを導入することをきっかけに、従業員自らが自身の業務にこれまで以上に工夫をするようになりました。良い意味で予想していなかったことではありますが、非常に良い変化であると感じています。


時代の流れにそった形で、弊社も後継者不足の解消と会社の継続性に向き合っていく必要があると日々、感じます。冒頭でお話しした通り、時代の変化についていけるかどうかは取り組み次第であると考えています。その中で今後は、グループ会社全体でのより一層の業務効率化やバックオフィスの強化に取り組みたいと考えています。


ニッケ物流


掲載日 2024年12月9日


株式会社ニッケ物流