長崎県大村市にある認定こども園、昊天宮保育園。神社保育を実績しており、一時保育や子育て支援、働いていても働いてなくてもお子様を預けられる幼稚園クラス、0歳児クラスから就学育児の保育園クラスなど幅広く地域のニーズに応えられる施設を運営しています。保育園を通じたお子様の教育や発達支援、保護者様の子育て支援、職員の満足度向 上に取り組みます。
少子高齢化が懸念される中、本当に困っている人を受け入れられる施設を目指して、第一歩として職員の自己実現と安心して働ける職場づくりを実現することを目的にfreee人事労務、freee会計の導入を決定しました。
導入の経緯や解決できたことについて、総務の林さんにお話を伺いました。
課題
・外部委託先との連携が難しく給与振込がギリギリになることもあった。
・給与計算を手計算していたため、受け取る側の職員にも給与の金額があっているかを確認をする必要があった。
導入の決め手
・確定申告は外部委託する必要があるため、データをクラウド上で共有できたこと。
・社会保険料や雇用保険料も自動で計算され、抜け漏れないように、改訂の際はお知らせがくること。
・故前理事長の時代の流れに沿ってほしいというご意向。
導入後の効果
・実際の業務時間は増えたものの外部委託との連携がなくなり、freeeですぐにデータの確認や出力でき、給与の振込スケジュールに丸1日の余裕が生まれた。
・実際に働く職員さんからスマートフォンで給与明細を確認できるので安心できるとの声が聞けた。
外部委託先との連携に課題。職員増加による業務過多…
――freee導入前の貴社のバックオフィスはどのような状況でしたか?
林様(以下、林): 当園のバックオフィスは、総務の私が担当しており主に会計、人事、労務を担当しております。
以前は、給与計算業務を含む会計業務は外部委託をしていました。外部からの客観的な見方をしていただくためにも当園は会計業務にはあまり携わっておらず、外部委託と園を繋ぐような形で領収書や給与計算の資料を渡したりして連携をしていました。
当時、職員が55名(現在75名)にまで増えていたことに加え、会計上の取引や行政への提出書類も増大し、今後も増える見込みがあったため、外部委託先では登園に時間を割けないのではと心配していました。特に、市へ提出する補助金申請等 の業務では、年々、様式や精度が変更され、複雑化していく中で現場でしかわからない情報を伝えることの難しさを感じ、また量も増え、依頼することが心苦しくなっていました。
また、給与振込作業では締切があるため外部委託先と連携するにはスケジュール上、無理が生じてしまうという課題がありました。外部委託先から賃金台帳を受け取ってから2時間以内に確認作業をして、振替様式に金額を記載して銀行に届ける必要があり、いつも時間に余裕がありませんでした。
職員の数が増えたタイミングと重なるころから収支や資金、業者の取引が増え外部委託の方、当園どちらも業務過多の状態になったことがありました。業務量の増加に対して、バックオフィスの状況としては、タイムカードをもとにアナログで給与計算を行っていたり、給与振込も紙でやっており、ネットバンキングなども使っていませんでした。
アナログ業務の影響は、給与を受け取る側の職員にもおよび、また職員も手計算で給与の金額があっているかを確認をする必要がありました。このような背景から、効率化できるところはした方がいいと考え始めていました。
――業務効率化を進めるきっかけは何だったのですか?
林: 銀行からDX化をして、業務効率化をしないか提案をいただき、freeeを勧められたことをきっかけに導入を検討しはじめました。導入した場合の外部委託と当園の役割はどうなるかをイメージしながら、まずは故前理事長に相談をしました。故前理事長はfreeeであれば当園でも内製化 できそうであり、何よりも時代の流れに沿ってほしいとの意向で導入への背中を後押ししてくれました。
説明を受けていく中でもfreeeはすごく魅力的でした。勤怠がそのまま給与計算に連携されるのでミスなく計算され、給与明細を紙で印刷しなくても職員のスマートフォンに届き、本人も安心して勤怠と給与を確認してくれると思いました。
また、社会保険料や雇用保険料も自動で計算され、抜け漏れないように改定や作業イベントがあるときはお知らせもくるのでユーザーに寄り添ったシステムであるという印象を受けました。
確定申告は外部委託する方針がかたまった際も、データをクラウド上で共有できる点も魅力に感じました。
紙で行っていた年休申請
操作性の良さと手厚い導入支援で、限られた時間の中でもすぐに運用開始!
――システムを導入するにあたり、どのように進めていきましたか?
林: 内容が間違っていないか確認するためにも会計、人事労務ともに旧式のやり方とfreeeの両方を運用する時期がありました。スケジュール感に関しては何をいつまでにやるというのがあったのでイメージがついていました。
しかし最初は使い勝手に慣れず苦労することもありました。実際に操作をするにあたり細かい設定を完 了できても、いざ給与を確定して最終チェックをしようというときに自信が持てないこともありました。
――上記の困難をどのように解消されましたか?
林: 細かいところ含め、同じ内容を何度もfreeeのサポートセンターのチャットで確認していました。導入時、職員が増えたことにより変更の申請をしなくてはならなかったのですが、認識しておらずその変更催促の通知がきました。
しかし内容を見てもよくわからずチャットで聞くとスムーズに連絡も取れて、安心して作業に移ることができました。
今では機能にも慣れ、チャットに問い合わせることもほとんどなくなりました。
進めていくうちに、やはり業務効率DXを実現するには実際に操作しながら慣れていくしかないという意味ではfreeeのサポートは本当にありがたい存在でした。
freeeならではの内製化の実現。役員や職員からも大好評!!
――freee導入後の変化、現在のバックオフィスの状況はいかがでしょうか?
林: 正直、外部委託をしなくなった分の業務時間は増えました(笑)ただ、それだけでなく以前であれば市や県に提出する複雑なものや量が多いものや会計データは外部委託に依頼をしなければいけなかったのですが、内製化したことでfreeeですぐに確認できたり、すぐに出力できたりするので作業効率がすごくスムーズになりました。
給与支払のスケジュールに関してもかなり余裕が生まれました。締日か ら手計算する必要がなくなり、外部委託先に提出し、賃金台帳を受け取ることもなくなったため2時間で確認作業をして銀行にいかなくてもよくなりました。今では業務も内製化されたので計画的に作業でき、給与支払までに丸一日余裕を持てています。
社会保険、算定基礎届、賞与支払届などの電子申請もできるようになりました。以前は社会保険事務所の方から教えていただいた電子申請のやり方を試そうとしたことがありましたが、やることが複雑で全く前に進みませんでした。しかしfreeeでは操作画面を少し触るだけですごくスムーズに電子申請をすることができました。
また、社会保険や雇用保険などの手続き関係のデータがすぐに取り出せて、労働保険の計算などもボタンを押すのみなので、資料作成にかかる手間がほとんどなくなりました。同時に、社会保険の標準報酬月額を随時計算しないといけない職員のお知らせが毎回通知がくるので以前のように抜け漏れが発生したりすることがなくなりました。
何よりも内製化したことで、自分で考えた時間で前もって確認などの作業ができるようになったことが大変嬉しく思います。外部委託だとお互いのタイミングもあってなかなかコミュニケーションが取りづらかったりもしますが、クラウド化されているためその必要もほとんどなくなりました。
――freeeを導入したことで実現されたことはありますでしょうか?
林: 今までは役員会でも、会計の前提知識がなかったため聞かれてもなかなか数値や科目の中身などは答えられませ んでした。しかしfreeeを導入して実際に自分が業務をするようになってからは会計ソフトから取り出した数字が何を購入したかの説明ができるようになりました。
同時に内部に対しても予算が把握できるようになったため、設備投資にどのくらいの費用を当てれるかのアドバイスもできるようになりました。
役員からは褒めていただくと同時にfreeeを導入してよかったねと言ってもらえました。
また、freeeのシステム内で給与計算までしてくれるので給与振り込みも余裕を持って行えるようになりました。職員からは給与明細見る際に「お疲れ様でした。」と記載されているのが嬉しかっただったり、安心して給与や勤怠を確認できるなどの声も届いており、園内でもfreeeは大好評です!
実際のfreee人事労務の画面
この施設があって本当に良かったと言ってもらえるように。
――これからfreeeの導入を検討する企業に何かアドバイスはございますか?
林:
手計算などよりもfreeeを使うことで職員には適正な給与計算や計算書作成の姿勢が伝わるので安心して勤務していただけるようになりました。
また、freeeのサポートセンターはとても寄り添った提案をしてくださるので、わからないなりにもサポートセンターを利用してどんどんチャレンジしていって欲しいと思います。
――今後の展望はいかがでしょうか?
林: 最近だと子育てでの困難さを抱えていらっしゃる相談もあり、家庭での負担を緩和できるよう仕事をしていなくても預けたいという方がいらっしゃいます。当園では一時保育や3歳以上の幼稚園コースを勧めさせていただきますが、現実は枠が埋まっていたりというような状態です。そういった意味で、本当に困っているような人を受け入れられるような体制の施設にしたいと考えています。地域の人から本当にこの施設があって良かったと言ってもらえるように。
当園には大きな施設もあり、職員さんも揃っていて、freeeでDXも導入していて非常に恵まれた環境に置かれていると思います。なのでこれからは質を高めて、園児や保護者様、職員たちが満足感や幸福感を感じられるような施設を目指していきたいと思います。
そこに向けた次の一歩として、まずは職員に自分が納得した上で満足して働いてもらい、ここで働いて良かった、ここで働けて満足だなという気持ちをもっていただくのが目標です。お子様を一番に想い、保護者様の子育て支援というところでも職員の力が必要ですので、自分たちのもっている資格で満足して働き、自己実現を達成していきたいと思います。
――目標に向けてまず取り組まれたいことはなんでしょうか?
林: 職員の健康管理をfreeeで導入したいと考えています。まだ手はつけられていないですが職員の健康管理、健康診断をfreeeでは導入で きると聞きましたので取り組んでいきたいなと思います。
掲載日 2024年12月18日