医療法人として生き残っていくために、 積極的なシステム活用により生産性向上と魅力的な会社づくりを目指す!

医療法人社団永研会 福本 様

課題
エクセル・紙管理からの脱却

医療法人社団永研会は、「あたたかいを考える」をスローガンに、医科診療所・歯科診療所・居宅介護支援事業所・通所介護事業所を運営しています。多職種が連携することで、患者さまへ一貫した安全・安心なサービス提供を行うことを目指しています。近年は、地域包括ケアシステムの一翼を担うべく、外来診療のみならず、24時間365日体制で自宅療養を支える在宅医療にも力を注いでいます。


270人分の勤務情報を紙で収集し、手作業でエクセルに集計する状態からの脱却へ

――freee人事労務の導入前のバックオフィスには、どのような課題がありますか。

福本様(以下、福本): 紙のタイムカードで出退勤を記録し、非常勤も含めて270人分の勤務情報を紙からエクセルに手作業で集計する作業が必要でした。その後、集計したデータから給与計算システムに取り込んで総支給額の計算をするのですが、税額の計算は外部に依頼しているので、計算に必要なデータを送り計算結果が返ってきたタイミングで給与計算システムに取り込むといった、極めてアナログな業務進行となっていました。


また問題なのは、スタンドアローン型のシステムを利用しているため、些細な業務依頼等も、インストールされたパソコンを持つ人事責任者のみに業務が集中しています。例えば、源泉徴収票などを従業員から求められた際なども、様々な人を経由した上で人事責任者に依頼する必要があるため、従業員からすると書類取得までにかかる時間がストレスとなり、管理側では人事責任者への負担が増加していました。さらに、そのパソコンが壊れた際にデータが消去されてしまうリスクへの対応も考慮する必要がありました。


――freee人事労務の導入を決めたきっかけを教えてください。

福本: 弊社では労務管理の業務改善をいくつかのステップを踏んで取り組む計画をしています。ひとつ目のステップとしては、人員を増やし人事責任者に集中している業務を分散し、新しいシステムを導入できる状態を目指しました。しかし1年を経過しても適切な人材を獲得することができませんでした。この経験が積極的に既存システムの生産性向上に取り組む決意へと繋がりました。


勤怠システムは2年ほど前から導入を予定していたのですが、アプリケーション導入の設定が困難で進捗が滞っていました。しかしながら、当時リリースされていたクラウド型の勤怠管理システムでは弊社の運用に対応できない部分が多く、検討にも値しませんでした。ですが昨年の展示会にてクラウド型の勤怠システムの進化を感じたことで、クラウド型システムでの導入に舵を切ることにしました。


――freee人事労務を選定する際に大事にしたポイントは何ですか?

福本: 今回の導入にあたり、約30社のシステムを調査しました。検討の際には業務の全体像を意識していました。勤怠管理に特化した製品や給与計算に特化した製品など、システムが分断されると連動が困難になるためです。


幸いなことに、これまでに断片的な勤怠管理システムや給与計算システムを導入していなかったため、勤怠管理から給与計算、労務管理までを包括的にカバーできるシステムを選びやすい状況でした。freeeでは全ての機能が連動していることから、各位に適切な権限を付与することで、情報の更新漏れ等を気にせず必要な情報にアクセスできる状況が期待できます。


生産性の改善だけに留まらず、リアルタイムな情報把握による迅速な経営判断を目指す!

――freee人事労務の導入で期待されることは何ですか?

福本: これまで270人分の勤務情報を紙で収集し、エクセルに集計している状況を改善するため、まず最初の段階としては、freee人事労務の導入によって出退勤の打刻から自動的に勤務情報を集計できることを期待しています。その次の段階では勤怠管理から給与計算、労務管理まで自動化できる状態を目指します。


クラウド型のシステムを導入することで、各拠点長、人事担当者、従業員が必要な情報にいつでもどこでもアクセスできるようになります。各拠点長は従業員情報や勤務情報を、従業員は源泉徴収票や過去の給与支払内容、有給休暇の残日数などを、わざわざ人事などの各担当者等に依頼せずに直接取得ができるようになります。これまで人事担当者が申請書類や情報の出力などに多くの時間を費やしていたため、その部分を大きく削減できることが期待されます。


さらに経営目線では、リアルタイムに欲しい情報を取得できることに大きな期待があります。従来は人事担当者の業務に依存していたため、作業時間の調整が必要となり、経営判断が遅れがちでした。これからはfreee人事労務とExcelを連動させるアプリケーションにより、リアルタイムで情報が得られるようになり、迅速な経営判断が可能になると考えています。


――最後に、freee導入後に描く御社の展望をお聞かせください

福本: 医療法人は保険料が国によって決められており、収入や収益を増やすことが難しい業界です。そのため、生産性向上は不可欠です。さらに少子高齢化も進み、人材獲得は激化しているので、より働きたいと思う条件や環境を提供していく必要があると考えています。


また弊社のような医療法人は職人の集まりに近い側面があり、教育・研修等の仕組み作りや導入〜実施には事務的な作業部分でサポートが必要です。人事担当者のリソースを活用することで人材教育、研修、採用の領域に更なる注力をしたいと考えています。 


将来的には、勤怠管理や各種申請などの手間を削減し、働きやすい環境を整えたいと思っています。これにより従業員が患者様、利用者様と向き合う時間が増え、従業員満足度の向上が実現され、より一層地域の医療介護に対して貢献できるようになると期待しています。最終的には地域社会に貢献する法人として認知されることを目指しています。


また、freee人事労務の活用という点では人材管理ツール「タレントパレット」とAPI連携させることで、人に関する情報が全て連動する状態を実現したいと考えています。あらゆる情報がリアルタイムで更新され、必要な情報が取得できることで、分析力を向上させ、経営に生かしていきたいと考えています。


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