これからの時代に必要な現場のICT化、アナログな方法を変えることは、効率化ひいては社員の意識を変える

株式会社アサヒライフコーポレーション 代表取締役 山木戸 隆子 様

課題
エクセル・紙管理からの脱却バックオフィスの体制構築・効率化

広島県福山市で介護施設を運営する株式会社アサヒライフコーポレーション。地域に根ざした地元密着型の施設として、デイサービスやショートステイから、小規模多機能型ホーム、有料老人ホームやグループホームなど7つの事業所を運営。介護を必要とする人に一気通貫したサービス提供を行っています。


事業を拡大する一方で、バックオフィスは人事労務・会計それぞれの担当者が1名のみで対応しており、アナログな方法のまま業務が煩雑化し、現場の士気にも影響していることが課題となっていました。そんな課題を解決するために、フリー勤怠管理Plus、フリー人事労務、フリー会計を導入。全社のIT化を進め、業務の効率化や現場の意識改革が進んでいます。


freee製品導入前の状況と導入後の変化について、株式会社アサヒライフコーポレーションの代表取締役 山木戸 隆子様、人事労務担当の小林様、会計担当の伊藤様にお話を聞きました。

課題

・人事労務・会計の担当者が各1名のみの状態で業務が煩雑化し、時間が足りない
・バックオフィスがアナログな方法のまま事業が拡大し、社員の時間意識にも悪影響
・7つある事業所のIT化を進めたい

導入の決め手

・入口となったフリー会計が直感的に使える分かりやすい設計だったこと
・導入により現場の業務が楽になるイメージができたこと

導入後の効果

・給与計算にかかる時間が3日短縮、年末調整が3分の1になるなど、業務の効率化
・定額減税や電子帳簿保存法などの新制度にスムーズに対応できた
・属人化を解消できそうだという可能性が高まった

人事労務・経理の担当はそれぞれ1人のみでアナログ、事業拡大により業務が煩雑に

――freee人事労務・勤怠管理Plus・会計導入前のバックオフィスの体制はどのようなものでしたか?

山木戸さん(以下、山木戸): 社員が60名ほどいるのに対し、人事労務を小林が、経理を伊藤が、それぞれ1人で担当しています。総務についても2人が手分けして対応しており、小林と伊藤でバックオフィス業務の99%ほどを担当している状態でした。残りの1%ほどは、勤怠管理のうち勤務表や夜勤の集計で、各事業所の事務の4人が担当していました。


アサヒライフコーポレーション

――導入前のバックオフィス業務について、どのような課題がありましたか?

小林さん(以下、小林): 人事労務では、会社の規模が拡大して事業所が増え、従業員の数も増えていくなかで、業務がアナログな方法のままで煩雑になり、負担が増していました。


たとえば勤怠管理について、紙の表に従業員が勤務時間を手書きして、それを各事業所で集計して本部に送ってもらっていたんです。給与計算はそれを私がチェックして処遇改善や残業時間などをExcelで計算して給与ソフトに入力していたので、1週間くらいは必要でした。


年末調整も紙ベースで、従業員の人数分の書類を印刷してまとめ、各事業所の管理者経由で従業員に渡し、記入してもらったものをまた事務所ごとに回収していました。それを私が目視でチェックしてソフトに入力していたので、他の業務と並行しながらですが、2週間くらいはかかっていたと思います。


知識がなくても直感的に使えると実感、導入により課題を解決できるイメージが持てた

――システムの導入を考えたきっかけは何でしたか?

山木戸: 私が代表になって5年ほどですが、代表になったときから、現場のアナログなやり方を早く変えたいと思い、7つある事業所のIT化を目標に掲げていました。


特に変えたかったのが勤怠管理です。紙に手書きで勤務時間を記入する方法は、時間がかかるだけでなく、時間管理の意識がいい加減になりやすく、現場の士気にも影響します。


そこで、IT化のための情報収集をするなかでfreeeのことを知り、先にフリー会計の導入を検討することになったんです。当時、経理には別のソフトを使っていたのですが、それが経理知識のない私には分かりにくいもので、まったく機能を使えていませんでした。


フリー会計と並行してフリー勤怠管理Plusの導入検討も進めていましたが、そのなかで給与計算も改善したいと考え、フリー人事労務も導入することになりました。


――freeeの印象はどうでしたか?

山木戸: 最初にフリー会計を利用してみて、Webブラウザ形式で確認でき、とても見やすいと感じました。入出金や口座残高、財務諸表などが一画面で分かりやすく、感覚的に使える、会計の知識がなくても意味がわかる会計ソフトだと思いました。


小林: freee人事労務については、私自身がそれまでのアナログなやり方に慣れていたので、最初は自信がありませんでした。ですが、自分ができていなかったことや時間がかかっていたことが、導入によりすぐにできるということを示してもらったことで、頑張って付いていこうと思いました。夜勤手当の集計などもカスタム項目で対応できると聞き「そういうこともできるんだ!」と感動しましたね。


給与計算は約3日短縮、年末調整は3分の1に。正確さも増し、新制度にも自動で対応

――システムの導入前後で、バックオフィス体制の変化はありましたか?

小林: 人事労務に関して、たとえば給与計算は、紙への記入と回収、そのチェックがなくなったことで3日くらい短縮できました。年末調整は、従業員それぞれがメールで必要書類を提出して、それを業務の合間に少しずつチェックできるようになったので、必要な時間が3分の1くらいまで減ったように思います。


山木戸: 勤怠管理は、事務所の入口に打刻機を置いて、そこを通ることで出勤・退勤を管理しています。


伊藤さん(以下、伊藤): 会計に関しては、入出金の入力にかかる時間が半分くらいになりました。他の業務にかかる時間も少しずつ短縮できています。総務の手伝いなどこれまで時間が足りなかった業務にもしっかり取り組めるようになりました。


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――導入後、特に良かったと感じたのはどんなところですか?

小林: 人事労務に関しては、給与明細を印刷して封入しなくてよくなった点や、年末調整の書類の準備が減った点が画期的だと感じます。


伊藤: 会計に関しては、未収金回収後の消込がすごく早くなったのがありがたいです。入金連絡が来たら未収の人のボタンを押すだけで済みます。また、毎月20件ほどある振替の入力が、コピー機能で日付・金額を変えるだけで済むようになったことも、すごく時間の短縮になっています。


さらに、各事業所の経費精算について、レシートを撮影してアップロードする形になり、正確さが増したことも良い点です。電子帳簿保存法によって領収書の電子保存が必要になったので、それに対応できるのもありがたいです。

山木戸: 全体としては、課題だった属人化を解消できる可能性がより高まりました。担当者が急に1ヵ月休むことになったとしても、freeeを使える人であれば業務を代わることができます。


――導入に際して、社内の反応はどうでしたか?

小林: 勤怠管理について、年齢の高い人には戸惑いが大きかったようなので、そこは必要に応じてレクチャーしました。逆に若い人からは、書類を手書きする必要がなくなり、すごく助かるという声を聞きます。


山木戸: 弊社で一番高齢のスタッフは72歳で、最初は戸惑うこともあったようですが、他のスタッフに手助けしてもらいながら慣れていったようです。ITに慣れることは今後の人生を生きるうえで絶対に必要なリテラシーだと思っています。


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7つの事業所のIT化を達成、freeeに感じるわくわく感、人も進化しながら時代に対応したい

――フリー人事労務・勤怠管理Plus、会計の導入により、導入前にあった課題は解決されましたか?

山木戸: 私が掲げていた目標である、7つの事業所のIT化は達成できています。ただ、達成度としては8割くらいで、もう少しできることはあります。


たとえば、シフトの組み方をもっと工夫すること。今は、フリー人事労務でより対応しやすくするために、人の手による工夫が必要なところがあります。今後は、ITが得意な部分と人しかできない部分を見極めながら、進化発展していきたいです。


――最後に、導入を検討中の方々にメッセージをお願いします。

山木戸: たとえば、新しいおもちゃを手にしたときって、どうやって遊ぶんだろうとわくわくしませんか。それと同じように、使い方はわからないけれど気になっていたものを手に取る感覚で、業務の効率化に取り組んでみてはいかがでしょうか。フリーは決して期待を裏切ることはありませんよ。


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