会社設立の基礎知識

会社設立の登記書類は郵送で送ることができる?郵送時の注意事項まとめ

会社設立の登記書類は郵送で送ることができる?郵送時の注意事項まとめ

法務局等では、業務時間内に設立登記に来られない人でもスムーズに手続きができるように、郵送やオンラインでの申請の受理を行っています。このページでは実際に設立登記を郵送で行う場合の注意点などについてまとめました。

会社設立前後に必要な書類について、最新情報は以下の記事にまとめています。

会社設立に必要な書類は全部で10種類! 書き方や提出方法についてわかりやすく解説

会社設立から事業開始までに必要な手続きを詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

起業するにはどうしたらいい?会社を起業する方法や手続きについてわかりやすく解説
【会社設立後の手続き】法人登記で終わりじゃない!事業開始までにやるべきこととは?

目次

会社の「設立登記」とは?

設立登記とは、会社の具体的な情報を国の登記簿に登録する手続きのことです。設立登記をしない会社は「法人」として認められないだけでなく、罰則を受ける可能性があります。登記の申請は速やかに行うようにしましょう。

設立登記に必要なもの

設立登記の申請には、主に以下のものが必要となります。

  • 設立登記申請書
  • 定款(株式会社の場合は、公証役場で認証を行った定款)
  • 収入印紙貼付台紙
  • 印鑑証明書
  • 払込証明書
  • 「登記すべき事項」を保存したデータディスク(CD-ROM、DVD-ROMなど)

なお、会社形態や定款内容によって必要な添付書類が異なるので、もし会社の設立登記について分からない事があれば司法書士をはじめとする専門家に相談する事をおすすめします。法務局にも登記相談窓口があるので、一度は法務局に足を運んでみるのもいいかもしれません。

法務局

設立登記にかかる費用について

設立登記を行う際には、国に「登録免許税」を支払う必要があります。会社形態ごとの税額は以下のとおりです。

  • 株式会社…資本金額の1,000分の7(15万円未満になる場合は、登記1件につき15万円)
  • 合同会社…資本金額の1,000分の7(6万円未満になる場合は、登記1件につき6万円)
  • 合名会社/合資会社/一般社団法人/一般財団法人…登記1件につき6万円

※NPO法人の設立には、登録免許税はかかりません。

登録免許税は、設立登記申請書に収入印紙を貼付して支払います。収入印紙はコンビニや郵便局、法務局などで購入が可能です。ただし、中には高額印紙を扱っていなかったり、在庫を切らしてしまっていたりする売場もあります。高額の収入印紙は郵便局等で早めに購入しておくと安心です。

収入印紙

登記を郵送する場合の注意事項

では、設立登記申請書を郵送する場合の注意点について見てみましょう。

郵送先の誤りに注意

設立登記申請書の郵送先は「本社所在地を管轄する法務局」です。法務局の公式ページ等にて管轄の法務局を確認したうえで、郵送先を決めましょう。

なお、法務局は「不動産登記管轄区域」と「商業・法人登記管轄区域」のエリアが異なるケースがあります。また、支局や出張所の多くは商業・法人登記の事務手続きを行っておらず、都道府県の本局や支局などが広域をカバーしている事が多く見られます。誤った法務局に郵送しても申請は受理されないため、注意しましょう。

申請書は書留で送る

書留

申請書を普通郵便で送ることも可能ですが、郵便事故の防止のため書留で送ることをおすすめします。

会社の設立日について

会社の設立日は「設立登記を管轄の法務局に申請した日」となります。登記の申請書を郵送した場合は「書類が法務局に到着し、かつ申請が受理された日」が会社の設立日です。希望の設立日がある場合は、郵送時に日付を指定するようにしましょう。

ただし、以下の2点に該当する場合は日付を指定しても希望どおりの設立日にはならないため、注意が必要です。

  • 指定した日付が法務局の業務日でない場合
  • 書類に不備があった場合(補正書類の提出を行う必要があるため、設立日がずれる可能性がある)

どうしても希望どおりの設立日にしたい場合は、窓口での申請をおすすめします。

会社設立時の登記の記載事項について

最後に、設立登記の申請書に記載する事項についてご紹介します。

自社に必要な記載事項をチェック

登記に必要な記載事項は、株式会社や持分会社、NPO法人といった会社形態によって異なります。まずは自分が設立する会社形態の申請書様式を、法務局の公式ページ等にてチェックしてみましょう。

株式会社が設立登記に記載しなければならない内容とは

会社法第911条第3項には株式会社が設立登記に記載しなければならない内容として「事業の目的」「商号」「本社および支店の所在地」「資本金額」「発行可能株式総数」などの項目が挙げられています。もし記載内容に不備があった場合は、管轄の法務局の指示に従って申請補正書を提出しなければなりません(郵送も可能です)。スムーズに登記を行うためにも、不備のないように書類を準備しましょう。

郵送で申請する場合は、申請書に電話番号を記載する

郵送で登記の申請を行う場合は、日中に連絡がつく電話番号を申請書の上部に鉛筆で記載します。連絡先を明らかにしておくことで、書類に不備があった場合にも速やかに連絡をもらうことができます。

封筒に「登記申請書在中」と書く

法務局には日々多くの書類が届きます。封筒に「登記申請書在中」と明記し、中身が分かるようにしておきましょう。

まとめ

設立登記の概要や登記申請を郵送で行う場合の注意点などについてご紹介しました。登記申請は窓口や郵送のほか、オンラインからでも行うことができます。自分のやりやすい方法で、スムーズに手続きを進めてみてはいかがでしょうか。

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