助成金とは、補助金と同様に返済する義務がない資金面での支援制度で、国や地方公共団体等が公的資金を財源として提供しているものです。女性起業家が、活用を検討することができる助成金や支援制度について、具体的にご紹介していきます。
・【資金調達】会社設立時に活用できる助成金・補助金とは?
会社設立時に必要となる費用や資本金について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
・【会社設立にかかる費用】会社形態によって費用は変わる?
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目次
女性起業家が活用できる助成金
独立行政法人 中小企業基盤整備機構の助成金「地域中小企業応援ファンド【スタート・アップ応援型】」
各地域コミュニティの発展に寄与するような事業の創業や新規ビジネスの開拓を目指す起業家を対象とした助成金制度です。具体的には、中小企業やベンチャー企業を創業しようとしている人などが対象となります。
各都道府県のファンドが運営母体となって助成金の支給が実施されているため、どこのファンドに申請するかによって、助成金の内容は異なります。なお原則として、起業する会社の本店所在地がある都道府県へ申請するルールとなっており、平均的な助成率は2分の1または3分の2程度です。基本的にこの助成金の返済義務はありません。なかには、複数年にわたって助成金を受け取ることができるファンドもあります。
厚生労働省の「雇用関係助成金」
事業主を対象とした雇用関連の助成金で、主に8つの分野に分かれています。具体的には、従業員の雇用維持を目的とした「雇用調整助成金」や従業員を新たに雇用する場合の助成金(全12種類)、人材育成のための助成金(全12種類)など様々です。助成金の金額や助成率は個別に定められています。
そのほか、創業期に利用することができる助成制度
各地域においても、随時、助成制度や公募によるビジネス支援が実施されており、「中小企業ビジネス支援サイト」にて容易に検索することができます。
具体的には、サイト内にある「地域」にて都道府県を選択後、「利用目的」にて「創業・ベンチャー」を選択します。さらに、「支援制度」にて「補助金・助成金・委託費」を選択して検索を開始することで、創業時に利用可能な助成制度が見つかります。
女性起業家が利用できる資金面での各種支援制度
日本政策投資銀行の「女性新ビジネスプランコンペティション」
政府系金融機関として知られる日本政策投資銀行では、起業以後5年以内の女性起業家を対象としたコンペを実施しています。第6回を迎えるコンペティションは、平成29年5月10日から7月14日まで実施され、受賞者には、最大で1,000万円の「事業奨励金」が授与されます。さらに、受賞後の1年間は、ビジネスが確実に成功できるよう、事後支援をしてもらえる点も魅力です。
日本政策金融公庫の「女性、若者/シニア起業家支援資金」
開業7年以内の女性起業家であれば、年齢に関係なく事業資金の融資が受けられる制度です。具体的には「国民生活事業」と「中小企業事業」の2種類に分かれており、融資限度額などの諸条件が異なります。
「国民生活事業」の場合には、融資限度額は7,200万円で、そのうち運転資金は4,800万円が上限です。なお、無担保かつ保証人なしで、最大3,000万円の融資が受けられる特例措置「新創業融資制度」も合わせて利用できます。
一方、「中小企業事業」の場合は、融資限度額が7億2千万円(直接貸付)で、その内訳に含まれる運転資金は2億5千万円までとなります。いずれも、日本政策金融公庫の全国各支店窓口にて申込手続きや相談をすることが可能です。
一般社団法人「日本起業アイディア実現プロジェクト」の資金支援策
20歳以上の女性起業家で、これから事業を始めようとしている方を対象にした「女性起業チャレンジ制度」です。平成27年より毎年開催されており、応募時点での職業は問われません。学生も応募することができます。既に起業している女性であっても、新たな事業を展開しようと考えているのであれば応募可能です。受賞者(最大5名)には、賞金として最大200万円の支援金が提供されます。なお、賞金は、受賞後に設立された株式会社に対して支給される仕組みとなっていますが、資金支給元である一般社団法人が株主となることは一切ありません。
まとめ
資金面での課題を解決できる助成金や支援制度を積極的に活用し、女性起業家としての成功を目指しましょう。なお、各制度を実際に利用できる資格を得るためには、提出する応募書類や報告書類の内容を充実させることも大切です。
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