会社設立は自分ですることもできますが、必要な知識が多岐に渡り、様々な準備が必要な中ですべてを自力で行うのことが難しい場合もあるでしょう。そんな時には、書類作成や申請の専門家である行政書士に依頼することで、少ない業務負担で確実に会社設立の手続きを進められます。
本記事では行政書士に依頼するにはどうしたらよいか、依頼する時にかかる費用や行政書士を選ぶポイントについて解説します。
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目次
会社設立にあたり行政書士が代行できる業務
行政書士は官公庁に提出する許認可等の申請書類の作成や提出手続き代理など、書類作成や申請を専門に行います。
会社設立時には、公的書類の作成や手続きだけでなく、事業の開始に際して必要な法的知識や各種手続きについての相談まで幅広く対応しています。
官公庁に提出する書類の作成と申請手続き
行政書士には定款の作成や定款認証の代行の依頼が可能です。
定款作成には、会社の特徴を理解したうえで目的に沿った定款を不備なく作成する必要があり、専門知識がなければ作成に膨大な時間と労力がかかってしまいます。この定款作成を行政書士に依頼することで、効率的に会社に相応しい定款を作成できます。
また、定款認証の代行も依頼できるため、定款作成から認証までを一貫してスムーズに進められます。
会社設立に必要な書類の詳細について知りたい方は、別記事「会社設立に必要な書類は全部で10種類! 書き方や提出方法についてわかりやすく解説」をご覧ください。
許認可の取得
旅館・ホテル業、建設業や飲食業などを含めた様々な業種で、事業の開始前に各種許可・認可・認証・届出がなくては事業の開始が認められません。その許認可の取得手続きも行政書士に依頼できます。
また、作成が必要な書類がなにかわからない場合についても行政書士に相談するできます。
助成金や補助金の相談や申請手続き
会社設立時には、その業務内容や取り組み内容に応じて助成金や補助金を受け取れる場合があり、その申請業務を依頼できます。
行政書士はその業務内容から助成金や補助金の最新情報にも精通している場合が多いため、利用できる助成金や補助金がないかどうかも相談可能です。
行政書士に依頼するメリット
会社設立時の手続きには多くの専門知識が必要なため、それらの知識をもつ行政書士に依頼することで、各種手続きのための業務負担を大きく減らせます。
役所へ行く手間や時間を省ける
会社設立には必要書類が多く、役所へ出向く用事が多くなってしまいます。
また、一人で慣れない書類作成を行うことで、書類の不備により修正や書類の再提出のために何度も役所に足を運ばなければならなくなる可能性もあります。
行政書士に依頼することで、書類作成を任せられるだけでなく、書類の不備などによる修正にかかる時間も大幅に短縮できます。
事業の準備に専念できる
会社設立時には、定款作成や各種許認可などの法的な会社設立手続きだけでなく、事業そのものの準備も必要です。
会社を設立するタイミングで事業を始める場合はもちろん、個人事業主が法人に変更する場合にも、開業日までに準備をすることは多くあります。
行政書士に煩雑な法的書類の作成や手続きを依頼することで時間の余裕ができるため、他の準備に時間を割くことが可能となり、作業をするための余裕が生まれます。
行政書士に依頼するデメリット
行政書士に依頼することで、会社設立時の作業負担は大きく減りますが、開業資金に余裕がない場合や書類作成すべてを依頼したい場合などには注意が必要です。
依頼できる内容に限りがある
行政書士が請け負える業務には限りがあります。
登記申請に関わる書類の作成や提出代行は、司法書士にのみ許された独占業務であり、行政書士がこれを行うことは法律で禁じられています。そのため、登記申請に関しては自身で進めるか、司法書士に別途依頼しなくてはなりません。
また、許認可手続きは行政書士であっても、経験や専門知識がなければ許認可申請に時間がかかってしまう場合もあります。そのため、事前にどの業務を依頼できるのかを事前によく把握しておかなければなりません。
依頼分の費用がかかる
行政書士へ依頼できる範囲すべての業務を依頼した場合、その費用が大きな負担になってしまう可能性があります。
費用負担を低く抑えたい場合、「会社設立の代行業務と内容証明」作成など、どうしても必要な部分だけ選択したうえで依頼するなどして調整しましょう。
行政書士に依頼した際にかかる費用
行政書士の報酬は自由化されているため、その費用は依頼先によって差があります。
定款作成および認証代行、また各種許認可など、全て依頼した場合の相場は、行政書士報酬のみで10万~15万円程度が相場です。ここに定款認証手数料や登録免許税等、手続き自体にかかるお金が上乗せされていきます。
相場より極端に低いまたは高い金額の場合、なぜその金額になるのかをよく確認したうえで依頼しましょう。
その他、会社設立にかかる費用について詳しく知りたい方は別記事「会社設立費用はいくら必要?株式会社と合同会社別にわかりやすく解説」を合わせてご確認ください。
行政書士を選ぶためのポイント
行政書士を選ぶ際には、自身が依頼したい内容をよく把握したうえで探し始めましょう。また、経験の豊富さだけでなく、どの程度会社設立に関する法的知識があるのかを把握しておくことで、依頼後の思わぬトラブルのリスクを最小限にできます。
依頼したい業務に精通しているか
行政書士にも得意分野があるため、事業の許認可について相談したい、会社設立に必要なすべてを依頼したいなど内容により依頼する行政書士を選ぶ必要があります。
担当者が会社設立に関する業務を得意としているかどうかはもちろん、許認可が必要な事業であれば最新の情報に精通しているかもよく確認しましょう。また、質問や問い合わせなどへのレスポンスが早い人であれば、何かトラブルがあってもすぐに対応できるため安心です。
法律知識が豊富か
依頼先が法律知識や経験豊富であれば、質問や依頼内容に対して適切な回答や提案が得られます。そのため、より効率的かつ適切に会社の設立手続きを進めたい場合は重要な判断材料のひとつとなります。
法律が変わっていても、情報が古いままだと書類の作成や手続きに時間を取られ、円滑に事業開始ができなくなる可能性もあります。これらのリスクを減らし、手続きをスムーズに進めるためにも常に最新の情報を持っている行政書士を見極める必要があります。
司法書士と連携しているか
会社設立にあたり登記まで依頼したい場合は、依頼した行政書士が司法書士と連携しているか確認が必要です。行政書士には登記申請の権限がありません。司法書士と連携している事務所を選ぶことで、行政書士に依頼した場合でも登記まで行なっている場合が多くあります。
登記申請を自身で行う場合でも、提出書類を簡単に作成できるサービスがあります。費用やさまざまな理由で自身で登記をしなければならない場合でも、充実したサポートを受けることが可能です。
まとめ
会社設立手続きにおいて、行政書士が代行できる業務は定款の作成や定款認証業務です。また、定款に限らず、会社設立後に必要な手続きの依頼や相談も可能なため、設立後も頼れる存在になります。
会社設立に必要な内容のうち何を依頼すべきなのかを費用などから検討し、知識が豊富な行政書士に依頼することで、効率的に準備を進めましょう。
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よくある質問
会社設立にあたって行政書士に依頼できる業務は?
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詳しくは記事内「会社設立にあたり行政書士が代行できる業務」をご覧ください。
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