会社設立の基礎知識

ネットビジネスとは?インターネット上でのビジネスの種類と始め方

ネットビジネスとは?インターネット上でのビジネスの種類と始め方

ネットビジネスとは、インターネットを通じてサービス・商品を販売して利益を獲得するビジネスのことです。事務所や店舗を設置する必要がなく、一般的な起業よりも手軽に始められるため、ネットビジネスの市場規模は年々拡大しています。

今回は、ネットビジネスの概要やメリット・デメリット、主なネットビジネスの種類について解説します。初心者でもわかりやすいよう、ネットビジネスの始め方についても触れているので、新たな収入獲得の方法としてネットビジネスを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

目次

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ネットビジネスとは?

ネットビジネスとはその名称のとおり、インターネットを通じて行うビジネスのことです。パソコンやスマートフォンなど、インターネットに接続可能な機器さえあれば誰でも始められます。

ネットビジネスで収益を得る方法は、主に以下の4つです。

ネットビジネスで収益を得る主な方法

  • ネットショッピング
  • コンテンツ作成
  • 情報販売
  • 広告

ネットショッピングは、インターネット上の市場に出品した商品の売り上げを収入とする稼ぎ方です。フリマアプリなど個人でも始めやすいものから、ECサイトへの出品、オンラインショップを開設したものなどが挙げられます。

コンテンツ作成とは、文章・動画・イラスト・デザインなど、自身の「スキル」を活かした成果物で稼ぐ仕組みのことです。クラウドソーシングやSNS、求人媒体を通じてクライアントと契約し、成果物を納品することで収益につながります。

コンテンツ作成と似た稼ぎ方に挙げられるのが、情報販売です。クライアントの依頼をベースに成果物を作成するコンテンツ作成とは異なり、自身で商材を作成、販売します。電子書籍やノウハウ記事、コラムなどで自身のもつ情報や知識をそのまま収入に変える稼ぎ方です。

また、ネットビジネスにおける広告収入とは、自身で運用・配信している動画配信プラットフォーム上のコンテンツやブログ、Webサイトなどに広告を掲載することで収入を得ることをいいます。また、自身のコンテンツに掲載された広告から読者や視聴者が広告にアクセスしたり実際にその商品を購入するなど、一定の成果に応じて広告収入を得ることを「アフィリエイト」と呼びます。

ネットビジネスのメリット

ネットビジネスはインターネット環境があれば始められるため、働く場所を選ばないのが大きなメリットです。自宅はもちろん、出先での隙間時間や本業での休憩時間など、好きな時間で活動できます。

オフィスや実店舗の用意が必要なビジネスとは異なり、初期費用やランニングコストを節約できる側面もあります。まずは自宅で低コストではじめ、勉強しながら低リスクでビジネスを徐々に拡大する、ということも可能です。

また、副業として取り組みやすいのもネットビジネスのメリットです。ネットビジネスは、いずれも空き時間を活用して進められるものが多く、気軽に副業を始めることもできます。

ネットビジネスのデメリット

ネットビジネスは一般企業での就業と異なり、その多くは雇用関係ではなく、業務契約や成果報酬型、または販売実績に依存するものが多く、収入が安定しにくい傾向にあります。そのため、ネットビジネスを本業にしたい場合でも、収入が安定するまでは本業などもう一つの収入源を確保しておきましょう。

収入・支出を自身で管理する必要があるのもネットビジネスを始めるうえで理解しておくべき注意点です。気軽に始められる分、収支の管理を怠ってしまうと確定申告や住民税の申告時に事務作業が大きな負担になってしまう場合があります。

また、Webデザインや動画編集、プログラミングなど、専門知識やスキルが求められるものは、そのスキルが低いと収入がなかなか上がりにくいなどのデメリットがあります。

ネットビジネスの種類

ネットビジネスの主な種類として挙げられるのは、以下の13種類です。

ネットビジネスの主な種類

  • データ入力
  • Webライティング
  • Webデザイン
  • ネットショップ運営
  • 動画編集
  • 投資
  • SNSの運用または代行運用
  • アフィリエイトブログの運営
  • イラスト販売
  • 写真販売
  • オンラインレッスン講師
  • Webコンサルティング
  • アプリケーション開発

データ入力

データ入力とは、顧客や商品、アンケートのデータをエクセルなどのソフトに入力する仕事です。

クライアントに指定された範囲内のデータ入力を終えるか、稼働時間に設定された時間分業務を行うことで報酬が発生します。データ入力の仕事におけるメリット・デメリットは以下の表を参考にしてください。


メリットデメリット
・専門スキルが必要な案件であれば高額な報酬を得ることが可能
・YouTube・Instagram・TikTokなどの動画配信コンテンツも多くあるため仕事としての需要が高い
・単純な編集は報酬額が低い
・作業時間が長くなることが多い

Webライティング

Webライティングとは、Webメディアや企業ブログに掲載する記事を作成・出稿する仕事です。一般的にクライアントや依頼内容に応じて、文字単価・記事単価いずれかの形で報酬が支払われます。

検索エンジンの上位に記事を表示させるため、Webメディアにおけるある程度の知識が必要です。Webライティングのメリット・デメリットは以下の表を参考にしてください。


メリットデメリット
・学習コストが低い
・執筆記事が検索順位上位になることで実績として提示できる
・実績を増やすごとに依頼数や報酬額がアップする
・SEOなどの専門知識を有しておかないとレベルアップが難しい
・人口が多いため初心者は案件取得が困難

Webデザイン

Webデザインは、ホームページやランディングページなど、Web上に掲載するページのデザインを行う仕事です。バナーやロゴなどのデザインを担当することもあります。

デザインのみの仕事でも数万円から数十万円単位の報酬を得られますが、コーディングなどの知識を活かしたデザインを行うことでより高い報酬を得ることも可能です。Webデザインの仕事をするメリット・デメリットは以下の表を参考にしてください。


メリットデメリット
・プログラミングと比べると学習コストが低い
・ノーコード(プログラミングなし)によるホームページ制作が一般化されつつあるため活動の幅が広がっている
・Adobe Illustrato・Photoshopの操作経験やHTML・CSSなどの知識を求められることがある
・ひとつのデザインを作成し終えるまでに時間を有する

ネットショップ運営(EC)

ネットショップ運営は実店舗ではなく、Web上で商品を販売するスタイルの働き方です。メルカリやオークションサイトなどを活用することで、商品単位での利益を上げやすい仕事でもあります。

安く仕入れた商品に利益をつけて販売する「せどり(転売)」という手法が多く使われます。また、ハンドメイドの商品や製造を外注したオリジナル商品(OEM)をオンラインで販売することもこのビジネスに含まれます。ネットショップを運営するメリット・デメリットは以下の表を参考にしてください。


メリットデメリット
・実店舗にかかる初期費用および固定費用がない
・自身の好きなものを仕入れて販売できる
・海外の顧客を作り出すことも可能
・価格設定や仕入れの知識を得なければならない
・梱包・発送に時間を有する
・高額なせどり(転売)によりインターネット上での評価が下がることもある

動画編集

動画編集とは、クライアント企業や個人が提供する動画コンテンツを、依頼内容に応じて編集する仕事です。依頼内容に沿って編集を行い、完成品を納品することで報酬をもらえます。

動画編集では、場合によっては、動画撮影から関わることもあるでしょう。動画編集のメリット・デメリットは以下の表を参考にしてください。


メリットデメリット
・専門スキルが必要な案件であれば高額な報酬を得ることが可能
・YouTube・Instagram・TikTokなどの動画配信コンテンツも多くあるため仕事としての需要が高い
・単純な編集は報酬額が低い
・作業時間が長くなることが多い

投資

投資も、ネットビジネスに分類される収入源です。上場企業の株を購入し、配当金や持株を譲渡することで利益を得られる「株式投資」や、物件の貸出や売却で利益を出す「不動産投資」などがあります。

また、異なる2つの外国為替の交換による差額で利益を得る「FX」や、ビットコインなどの暗号資産の取引で利益を得る方法もあります。各種投資で収益を得るメリット・デメリットは以下を参考にしてください。


メリットデメリット
・大きな収入を得るチャンスがある
・少額投資も可能
・副業禁止の企業でも問題なく行いやすい
・専門知識が必要
・購入時よりも価値が下がるリスクがある
・維持費が必要になることもある(不動産など)

SNSの運用または代行運用

SNSの運用や運用代行は、X(旧Twitter)やInstagramなどのソーシャルメディアにてアカウントを運用し、商品PRや広告収入で収益を得るネットビジネスです。PR案件の場合、フォロワー数やエンゲージメント数で報酬が変動することもあります。

また、自身のSNSアカウントではなく、クライアント企業のSNS運用代行もネットビジネスの一種です。SNS運用のノウハウを用いて企業アカウントを運用し、知名度の向上や商品のアピールを代行します。メリット・デメリットは以下を参考にしてください。


メリットデメリット
・芸能人・著名人でなくてもインフルエンサーになれる
・自身の趣味や得意分野に特化したジャンルが収益につながる
・フォロワー数・エンゲージメント数によっては企業からPR案件の依頼がくる
・フォロワーが増えないと収益につながらない
・プライバシー保護などに注意が必要
・商材や企業ごとにアカウントが伸びる施策が異なりやすい

アフィリエイトブログの運営

自身のブログを運営し、広告収入で利益を得る手法です。Webライティングと同様に記事作成を収入につなげますが、企業ではなく個人で運営することが多い傾向にあります。

ブログ運営時は、アフィリエイト商材の多いA8.net(エーハチネット)もしもアフィリエイトなどのASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)を利用します。広告収入を得るのであれば、Webサイトに自動で広告を配信してくれるグーグルアドセンスがおすすめです。アフィリエイトブログの運営で収益を得るメリット・デメリットは以下を参考にしてください。


メリットデメリット
・低コストでスタートできる
・軌道に乗れば安定した収益を得られる
・収益化するまでに時間がかかる
・収益につながらない場合も多い
・ライティング・SEOのスキルが求められる

イラスト販売

いわゆる「イラストレーター」という仕事で、自身の作成したイラストを販売することで収益につなげます。また、クライアント企業のホームページ上に掲載するイラストを作成する場合もあります。

Web上にイラストを作成する仕事の場合、Adobe Illustrato・Photoshopの操作スキルを身につけることで有利になるでしょう。イラスト販売を仕事にするメリット・デメリットは以下の表を参考にしてください。


メリットデメリット
・自身の趣味を収益化できる
・技術・速度が収益に直結しやすい
・自身の名前を売り出せる
・フリーの場合は単価が低く、仕事も自身で見つけなければならない
・トレンドや新しいスキルなど常に勉強が必要
・業務量や収入が安定しにくい

写真販売

写真販売は、自身が撮影した写真を商品として販売するネットビジネスです。ストックフォトサービスを活用することで、プロカメラマンでなくとも自身の作品を販売できます。

写真販売をする場合のメリット・デメリットは以下の表を参考にしてください。


メリットデメリット
・自身の趣味を収益につなげられる
・働く時間や頻度をコントロールしやすい
・ストックを貯めることで安定した報酬を得られる
・より高い報酬を得るためには掲載数が重要になる
・プラットフォームやニーズに合わなければ収入に繋がりにくい
・収益化までに時間を有することが多い

オンラインレッスン講師

オンラインレッスン講師は、オンライン上でインターネットを通じて、ヨガや英会話、ITスキルなど、仕事や趣味に関連した知識を第三者に教えることで収入を得る仕事です。

パーソナルトレーニングやセミナーなど、個人やグループに限らず、近年は自宅で気軽に参加できるオンラインレッスンの需要が増えています。オンラインレッスン講師のメリット・デメリットは以下の表を参考にしてください。


メリットデメリット
・自宅から発信できる
・移動費・出張費を節約できる
・広範囲の集客が可能
・インターネット上での評判を得られれば仕事が増える
・通信トラブルの可能性が高い
・事前準備を含めて拘束時間が長くなる可能性がある
・生徒の突然のキャンセルなどの可能性がある

Webコンサルティング

クライアントのWebページを分析し、課題の分析・抽出を行う仕事です。Webページにおける課題を抽出するだけでなく、課題に対する解決策の提示も求められます。

スポット(単発)でコンサルティングを実施して案件単位の報酬を得る場合もあれば、専属のコンサルタントとして契約書を結ぶこともあるでしょう。Webコンサルティングのメリット・デメリットは以下の表を参考にしてください。


メリットデメリット
・長期契約につながれば安定した収入を得られる
・自身で時給を設定できるサービスもある
・オンラインで実施できるためクライアントのもとに向かう必要がない
・スポットのコンサルがメインになると安定収入につながらない
・クライアント企業の就業時間が業務時間になるため副業で取り組みにくい
・課題解決策が確実なものではないことが多い

アプリケーション開発

スマートフォンやパソコンなどのデバイス向けのアプリケーションを開発する仕事のことです。クライアント企業から依頼された開発内容にあわせて、成果物としてアプリケーションを提出することで収益につなげられます。

アプリケーション開発を行ううえでは、HTML・CSS・Ruby・Java・Pythonといったプログラミング言語を覚えておくことが大切です。ネットビジネスとしてアプリケーション開発を行うメリット・デメリットは以下の表を参考にしてください。


メリットデメリット
・需要が高いため、募集が多い
・専門的なスキルを要していれば高収入を得られる
・プログラミングスキルが必要
・稼働時間が長時間になる

初心者のネットビジネスの始め方

初心者がネットビジネスを始める際は、まず業種に合わせた必要なパソコン・スマートフォン・タブレットなどを準備しましょう。インターネットに接続できるデバイスと必要なインターネット環境があれば、誰でもネットビジネスを始められます。

基本的な準備は共通しているものの、ネットビジネスは業種に応じて必要な準備が異なることも把握しておかなければなりません。例えばデータ入力やWebライティングは、案件獲得のためにクラウドソーシングサイトへの登録やポートフォリオの作成などが必要です。

オンライン講師の場合は、スキルシェアサービスなどを通じ、まずは生徒集めをする必要があります。また、生徒とスムーズにオンライン上でコミュニケーションが取れるよう、スカイプなどの通話環境を整えることも大切です。

アフィリエイトやSNSはアカウントさえ作成すれば開始できるため、まずはネットビジネスに触れてみたい方でもおすすめです。

ネットビジネスは、初期段階である機器の準備を終えれば、業種に応じた準備をそれぞれ行うだけで始められます。

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会社設立の手続きがわかる!株式会社の作り方を流れに沿って解説

ネットビジネスを始めるときの手続き

ネットビジネスを本格的に始める際は、その働き方についてもある程度決めておきましょう。法人化したい場合や、個人事業主もしくは副業として働く場合などによって必要な手続きが異なります。

法人を設立してネットビジネスを行う場合は、法人の登記や社会保険の手続きが必要です。一般的な法人設立と同様、以下の手順を踏むことでネットビジネスに従事する法人として設立できます。

法人設立時の手続き

  • 会社設立に必要な基礎情報を決める
  • 会社用の実印を作成する
  • 定款を作成する
  • 作成した定款について公証役場で認証を受ける
  • 資本金の払い込みを行う
  • 会社設立に必要な書類を用意して法務局で登記申請する

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個人事業主になってネットビジネスを始める際は、開業届の提出が必要です。開業届は、青色申告での確定申告や事業用の口座開設、職業の証明などに役立つため、個人事業主としてネットビジネスを始める際は必ず手続きしておきましょう。

ただし、個人事業主になると失業手当がもらえず、扶養から外れる場合があるため注意が必要です。また、業種や所得に応じて、税率や課税対象が異なることも覚えておきましょう。

【関連記事】
開業届とは? 個人事業主のための開業届の基礎知識

法人設立もしくは、個人事業主としてネットビジネスを行うことにメリットを感じない場合は、まずは副業から始めるのもおすすめです。

副業でネットビジネスを行う場合は、所属する企業の就業規則を確認しましょう。就業規則に副業禁止の旨が記載されていたり、別途申請が必要な場合があります。副業の始め方や注意点に関する詳細は、以下の関連記事をご覧ください。

【関連記事】
副業を始めたい方へ。副業の始め方・やり方の基礎知識

まとめ

ネットビジネスとは、インターネット上で商品やサービスを提供することで収入を得るビジネスのことをいいます。業種や規模に応じて、業務内容や稼働時間、得られる収入額が異なります。

ネットビジネスは、法人・個人事業主・副業など、さまざまなスタイルで始められるのが特徴です。法人として始める場合は、事業計画を立てたうえで必要資金やツールを用意し、登記申請することでビジネスを開始できます。個人事業主の場合は開業届を提出し、副業の場合は本業の企業に許可を取ることで始められるでしょう。

今回は、ネットビジネスの主な仕事もいくつか紹介しています。自身がどのようなネットビジネスができるのかを決めかねている場合やどんな仕事があるのかを知りたい場合はぜひ参考にしてください。

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よくある質問

ネットビジネスにはどんなものがある?

主に、以下13種類がネットビジネスの代表的な仕事例です。

  • データ入力
  • Webライティング
  • Webデザイン
  • ネットショップ運営
  • 動画編集
  • 各種投資
  • SNSの運用または代行運用
  • アフィリエイトブログの運営
  • イラスト販売
  • 写真販売
  • オンラインレッスン講師
  • Webコンサルティング
  • アプリケーション開発

詳しくは記事内「ネットビジネスとは?」をご覧ください。

ネットビジネスを始めるメリットは?

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詳しくは記事内「ネットビジネスのメリット」をご覧ください。

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