会社設立の基礎知識

起業におすすめの業種!成功しやすい業種やその選び方

起業におすすめの業種!成功しやすい業種やその選び方


起業とは、新たな事業を始めることを意味します。働き方改革以降、起業への関心が高まっており、インターネットを使った業種も増え続けています。

また、起業へのハードルは下がり「パートタイム起業家」という言葉も浸透しつつあります。「自分も起業したいけど、何から始めればいいんだろう」と考える人も多いでしょう。

本記事では、起業に興味のある方に向けて、フリーランスと起業の違いや2023年に起業するのにおすすめ業種について解説していきます。起業する際の注意点や必要な準備についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

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起業とは

起業とは「新しく事業を始めること」を意味し、大きく分けて以下2つの方法で行うことが一般的です。

企業の種類

  • 法人設立
  • 個人事業主として開業

どちらの場合も、独立して事業を立ち上げる「起業」の形態に該当します。

ただし法人設立を伴った独立を「起業」、個人事業主としての独立を「開業」と呼ぶのが一般的です。どちらの場合も個人や社会に多くの利益をもたらす可能性はありますが、同時に困難や失敗のリスクも伴います。

起業の形態を選ぶ際の基準は、起業する事業の規模や運営のビジョンによります。大規模な事業展開を目指し、十分な資金がある場合は、法人設立を選択するとよいでしょう。

一方、個人で小規模に始め、事業拡大を特に考えていない場合は、個人事業主としての起業がおすすめです。また「起業」と「フリーランス」は混同されがちですが、これらは異なる概念です。

フリーランスが法人として起業する、あるいは個人事業主として起業するという表現が適切です。起業の特徴は、仕事を請け負うだけでなく、自ら新たな仕事を生み出す点にあります。

パートタイム起業家・副業としての起業という選択肢

近年は収入アップを目的として、本業と平行しつつ起業をする人が増えています。いわゆるフリーランスで個人事業主として起業する人たちで、そういった状態の起業家を「パートタイム起業家」と呼びます。

起業家とパートタイム起業家の違いは、事業に充てる時間にあります。

  • 起業家・・・35時間以上/週
  • パートタイム起業家・・・35時間未満/週

パートタイム起業家は本業と並行しながらの業務のため、事業に充てる時間が少ないのも頷けるでしょう。パートタイム起業家の開業時の勤務状況は以下のとおりです。


開業時の勤務状況


出典:日本政策金融公庫総合研究所2022年度起業と起業意識に関する調査

上の表のように、パートタイム起業家は「現在も勤務しながら事業を行っている」人が32.8%で「勤務をしながら事業を始めたが、現在は勤務を辞め、事業だけを行っている」人が10.5%です。これらを合わせた割合43.3%、全体の半数近くが勤務しながら起業したと解答しています。

会社員の立場を維持しながら起業をすれば、月々の安定した収入は確保できるうえに、年金や健康保険といった費用も会社に負担してもらうことが可能です。金銭的なリスクを抑えられることは、現在会社員の方にとっても起業のハードルが下がるでしょう。

このように、起業を目指す人たちの中には「パートタイム起業家」を経て「起業家」として本格的に活動を始める人も見られます。

起業する人に人気の業種とは

下記は2022年の起業と起業意識に関する調査での、実際に起業した業種の割合です。


業種構成

(単位:%)

 起業家 (n=564)パートタイム起業家 (n=834)
建設業10.76.0
製造業1.45.0
情報通信業10.99.0
運輸業7.14.7
卸売業0.91.7
小売業10.610.2
飲食店・宿泊業7.03.7
医療・福祉5.26.1
教育・学習支援業4.29.3
個人向けサービス業22.926.0
事業所向けサービス業13.112.3
不動產業、物品賃貸業3.52.2
その他2.43.7
合計100.0100.0

(注)
1 起業家、 パートタイム起業家に尋ねたもの。
2 複数の事業を経営している場合は、最も売上高が大きいもの について尋ねた。
3 「持ち帰り配達飲食サービス業」 は 「小売業」 に含む。


出典:日本政策金融公庫総合研究所2022年度起業と起業意識に関する調査

上記の調査から「個人向けサービス業」は起業家で22.9%、パートタイム起業家で26.0%と最も高いことが分かります。また、「事業所向けサービス業」は順に13.1%、12.3%で、それらを合わせると、サービス業が3分の1以上を占めています。

2023年起業におすすめの業種

2023年現在、初心者やパートタイムにおすすめの業種・専門スキルを持っている場合におすすめの業種・女性におすすめの業種をそれぞれ紹介します。

初心者やパートタイム起業におすすめの業種

初心者やパートタイム起業におすすめの業種は、以下の6つです。

初心者やパートタイム起業におすすめの業種

  • WEBライター
  • アフィリライター
  • 動画配信・編集(クリエイター)
  • ネットショップ・ECサイト運営
  • せどり
  • 家事代行・ハウスクリーニング

WEBライター

WEBライターは、書籍・雑誌・WEBサイト・ブログなどに掲載する文章を書く業種に従事している人を指します。難しい知識は必要なく、パソコンとネット環境さえあればすぐに始められることが特徴です。

ライターが書いた文章は出版物やWEBで公開され、非常に多くの人が読むことになります。そのため、分かりやすく読みやすい文章を書く必要があります。日頃から文章に親しんでいる人であれば、「読みやすい文章」を書ける可能性が高くおすすめの仕事です。

また、一口にライターと言っても、取材・編集・校正・校閲まで幅広く関わる場合もあり、その内容もさまざまです。ライターの仕事内容の一部は以下のとおりです。


webライターWeb上に掲載される記事の執筆
シナリオライター物語やゲームなどの構成・設定・セリフの執筆
ルポライター取材した内容をまとめて執筆
ブックライター著者から話を聞き取り、著者に代わって書籍の原稿を執筆
コピーライター商品やサービスの購入に誘導する宣伝文の執筆

それぞれ文章の書き方には型があり、仕事内容によって求められる仕様が異なります。そのため、クライアントの指示に従い、企画内容に沿った文章を書くスキルが必要です。

ライターの仕事は需要が高まっており、インターネット上でも大手企業のライター募集が多く見られます。ただ、仕事をはじめたばかりの方のうちは、以下のようなクラウドソーシングサービスの利用が一般的です。

ライターの収入については、記事の内容やクライアントによって異なります。

美容や金融系ジャンルなど、専門性の高い内容を執筆できれば高額案件を獲得できる可能性が高く、多くの依頼が来る傾向にあります。そのため、専門分野を持つことが成功の鍵といえるでしょう。

アフィリライター

アフェリエイターとは、成果報酬型広告により収入を得ている人を指します。

成果報酬型広告による収入を得るためには、ブログやWebサイトを運営する必要があります。そのサイト内に商品やサービスの紹介記事を載せ、そこから購入された場合に紹介料が発生する仕組みです。

まずは多くの人に自身の記事を読んでもらうためGoogleで上位表示させるSEOの知識が必要であり、さらに読者を納得させ行動を起こさせるセールスライティング力が求められます。

アフェリエイターの月収入については下記のとおりで、0円から100万円以上の収入がある場合もあるなど非常に幅があります。


アフェリエイターの月収入


出典:特定非営利活動法人アフェリエイトマーケティング協会

アフェリエイターの稼ぎ方は「自動販売機」と称されることもあります。これは、一度利益を生むシステムを作り上げれば、そのウェブサイトが自動的に収入を生み出す可能性を持っているからです。

しかし収入を得るためには、一般的に最低でも6ヶ月は必要で、多大な労力と時間を必要とします。上記の表に示されているように、ウェブサイトの運営を長期間続ければ、成功する可能性は高まります。

動画配信・編集(クリエイター)

YouTube配信による起業は、誰でも簡単に始められる業種として広く認知されています。しかし、YouTubeは競争の激しいプラットフォームであり、すでに飽和状態とも言われています。

これから動画配信ビジネスを始めても成功しないのではないかと、不安に思う場合もあるでしょう。しかし、可能性がないわけではありません。

創造的で質の高いコンテンツを制作すれば、人の関心を引く場合もあります。1人の視聴者によって状況が一変する可能性もありますので、Instagram・TikTok・Twitterなどで視聴者層の拡大に努めてみましょう。

また、動画配信者としての事業運営が難しければ、以下の方法もおすすめです。

動画配信以外の収入の作り方

  1. 動画クリエイターとして仕事を請け負う
  2. 動画制作の方法を指導する

1. 動画クリエイターとして仕事を請け負う
動画クリエイターの需要は高く、それだけでも事業を継続できる可能性があります。クラウドソーシングサイトなどを利用して、自身のスキルにどれ程の価値があるのか調査し、納得できれば応募してみるのも1つの方法です。

2. 動画制作の方法を指導する
動画制作を学びたい人のために、自身がこれまで積み重ねてきたノウハウを提供するという方法もあります。動画制作の需要は高いため、オフライン上でのレクチャーはもちろん、オフラインを利用したレクチャーなども、動画制作の方法を指導するのには最適です。

ネットショップ・ECサイト運営

ネットショップの運営は、低コストで起業しやすい業種といえます。参入者も多く、成功するためには他者との差別化が重要となります。またキャンペーンやクーポンを活用するなど、購買意欲をそそる工夫が必要です。

ネットショップを開店する場合、ショッピングカートと呼ばれるサービスの利用が一般的です。ショッピングカートとは、以下の機能を持つシステムを使用できるサービスになります。

1ECサイト製作に必要な機能

  • 商品をカートに入れる
  • 商品の注文を受ける
  • 決済処理
  • 受注データ管理

実店舗のレジの役割を果たしてくれるサービスですが、無料で使えるものと毎月の費用が発生するものがあります。そのなかで、知名度があり使いやすいとされるショッピングカートの初期費用と月額固定費は以下のとおりです。


ショッピングカート初期費用月額固定費
BASE無料無料
STORES無料無料
カラーミーショップ
(レギュラー)
3,000円3,000円
ショップサーブ15,000円11,400~46,800円
(登録商品・登録顧客数に応じたプラン)
メルカート190,000円~
(エントリープラン)
50,000円~
(エントリープラン)
MakeShop
(プレミアムショップ)
10,000円10,000円

一般的には無料のショッピングカートから始め、必要に応じて有料のものに切り替える場合が多いです。しかし、切り替えにかなりの手間を必要とするため、最初から固定費のかかるショッピングカートを選択する方がスムーズだという場合もあります。

それぞれのショッピングカートで手数料の価格設定やサービス内容が異なるため、内容をよく調べた上で、事業内容や規模にマッチするサービスを選びましょう。また、取り扱う商品については認可や取扱資格が必要な場合もあるので、注意が必要です。

せどり

せどりは、商品を安く仕入れ高値で販売する業種を指します。表現方法は異なりますが、前述したネットショップやECサイトとほとんど同じ形態で、低コストで始めやすい業種の一つといえるでしょう。

前項と同じく卸業者と直接契約を結び、注文が入るたびに業者に発注する形にすれば在庫を持つことなくネットショップの運営を行えます。

ただし、ネットショップもせどりも注意すべき点がいくつかあり、そもそも販売してはいけない商品や、販売に許可が必要な商品があります。その代表的なものは以下のとおりです。


販売してはいけないもの許可なく販売してはいけないもの
・盗品
・偽ブランド品、コピー商品
・違法薬物
・中古品
・薬品、薬物
・一部の食品
・生き物
・武器
・不動産
・証券

また、上記の他に「チケット不正転売禁止法」が法律で定められています。上記のような禁止事項や取り扱う商品には注意を払いましょう。

家事代行・ハウスクリーニング

家事代行やハウスクリーニングを行う業種での起業は、資格や許可などが特に必要なく手続きも不要であるため比較的始めやすいとされています。また日頃から自宅の家事を担っている、女性の主婦や主夫の方のスキルを活用できる仕事でもあります。

なお、ここで紹介するハウスクリーニングは、専門業者のように本格的な機材を使用しない場合です。家事代行・ハウスクリーニングのメリットは以下が挙げられます。

  • 仕入れが必要ないので初期費用がかからない
  • 参入の余地がある人気急上昇の業種
  • リピーターを獲得しやすい

以前は、家事を他人に任せるのは裕福な家庭のイメージがありました。しかし、現在は単身者や家事に手が回らない人だけでなく、気軽に利用されるサービスとなっています。

家事代行やハウスクリーニングは、TVなどの影響で利用者が増加傾向にあるため、参入しやすくおすすめの業種です。また、サービス内容の信用度や安心を提供する意味でも、以下の資格取得を保有しておくとより事業が進めやすくなります。

また、家事代行では、食事の支度などを提供する場合も多くあります。その際には、以下の資格を取得しておくと顧客獲得の際の強みにもなりますし、顧客の安心感につながります。

家事代行・ハウスクリーニングを行う上で強みになる資格

  • 調理師
  • 管理栄養士
  • 整理収納アドバイザー

また、ご家庭で家事のスキルがある場合でも、起業前に家事代行協会などに登録して、仕事のノウハウなどをしっかり学んでおくことをおすすめします。あわせて、顧客宅で何らかの損害を与えてしまうことも考え賠償責任保険には加入しておくべきでしょう。

さらに、サービス内容を充実させるために、介護や食品配達を行うこともおすすめです。ただし、その場合は以下のように届け出が必要です。


介護サービス 各自治体で介護保険サービス事業者の指定を受ける必要あり
食品配達保健所に食品営業許可申請し許可を得る必要あり

専門スキルを持っている人におすすめの業種

ここからは、以下のような自身のスキルを活用した業種も含めて紹介します。

専門スキル保有者におすすめの業種

  • デザイナー
  • プログラマー
  • オンラインコンサルティング・サロン
  • 高齢者向けサービス
  • 軽貨物ドライバー
  • フランチャイズを利用したサービス

上記のように、もしも個人や企業へ価値提供できるスキルをお持ちなら、起業できる可能性があります。

デザイナー

デザイナーはスキルがものをいう分野で、起業する場合に資格は特に必要ありません。デザイナーにはさまざまな種類がありますが、特に人気が高いのは「WEBデザイナー」です。

WEBデザイナーをする上で、主に以下のスキルが必要となります。

WEBデザイナーに求められる知識

  • グラフィック作成ソフトの知識
  • デザインアイデアを考える企画力
  • デザインの表現力
  • コミュニケーション力
  • プレゼンテーション力

WEBデザイナーは、技術力・センス・依頼主の要望や課題を深堀りし制作物に落とし込む力が求められます。そういったスキルがあれば業務は自宅のパソコンで完結し、自由な働き方ができるでしょう。

また、グラフィックデザインのスキルを利用して文房具や雑貨を作って販売する「HI MOJIMOJI」のようなデザイナーも存在します。

そのほか、よく見かける「いらすとや」など無料素材の作成もデザイナーの部類に入ります。

プログラマー

プログラマーは、システムやソフトウェアなどをつくるため、プログラムを手掛ける仕事です。IT業界は常にプログラマー不足のため、クライアントの要望を満たすスキルさえあれば成功する可能性が高い業種といえるでしょう。

プログラミングスキルを持っていれば、資金をかけることなく自宅での起業が可能です。ただし、前項のWEBデザイナー同様、コミニケーション能力が必要となります。

自宅で1人で行う業務とはいえ、チームで仕事を進める場合も多くあります。相手のニーズを掴むためには、しっかりと聞き取りをし正確に理解する能力が必要です。

また、プログラミングスキルを身に着けていることが大前提の業種なので、未経験での起業は少し厳しいでしょう。

プログラミングスクールなどもあるため、独学でプログラミングスキルを身に着けることは不可能ではありません。時間はかかりますが、スキル習得によるメリットは大きいでしょう。

オンラインコンサルティング・サロン

オンラインコンサルティングやサロンは、自分の得意分野で起業できる業種です。

自宅に居ながら、ビジネス・キャリアアドバイス・ライフコーチングなど全国の顧客を相手に対応します。オンラインコンサルティングの種類はさまざまで、例を挙げると以下のようなものがあります。


ビジネスコンサルティングクライアント企業のビジネスをサポートするため、高い専門知識を用いて企業が抱えている課題を分析し、経営戦略などを考える
マーケティングコンサルティング企業が、よりよい製品やサービスを、効果的に顧客へ届けるための仕組みづくりを支援する
ファイナンスコンサルティング財務管理や投資に関するアドバイス

一方、サロンはコンサルティングとはニュアンスが異なり「習い事」や「ある事柄に興味のある人たちが集まる場所」といった仕組みです。

コンサルティングやサロン事業は、1対1での場合や複数人を相手にする場合など自身の好きなようにプログラムを組むことができ、録画での対応を組み込むこともできます。

現在は、自分で調べて知識を得るよりも効率的な方法としてニーズが高まっており、これからも需要が伸びていくことが期待される業種です。

高齢者向けサービス

高齢者向けサービスは、文字通り高齢者へのサービス提供で、高齢化社会において高い需要があり将来的に大きく期待できる業種です。起業に伴う費用もほとんどかからず社会貢献にもつながる仕事なので、やりがいも感じやすいでしょう。

具体的なサービス内容は、下記のようなものになります。


家事料理や掃除、洗濯など高齢者の負担軽減のためのサポート
買い物交通手段がない場合や、重い荷物を持つことが困難な高齢者に代り、買い物代行
家具の移動や電球の交換電球の交換や家具の移動など、高齢者には困難な事柄をサポート
庭の草むしり座る立つの動作が困難な高齢者には辛い庭の手入れをサポート
墓参り遠方や急傾斜で、高齢者には難しい墓参りを代行

以上のように、業務内容は高齢者の御用聞きが中心です。介護を受ける程ではないがサポートを必要とする高齢者が多いのが現状で、福祉の手が届かない範囲をカバーする役割を果たします。

しかし、身体的介護となると介護職員初任者研修以上の資格が必要です。また、介護業務は介護事業を展開する法人でなければならず、たとえ資格を所持していても個人での介護業務はできないことを覚えておきましょう。

軽貨物ドライバー

軽貨物ドライバーでの起業は、軽車両と運転免許証があればすぐに始められる業種です。高度な資格や高額な機材も必要ないという部分は、大きなメリットといえるでしょう。

ただし、開業前に以下の書類を所轄の運輸支局に提出する必要があります。

軽貨物ドライバーをする上で必要な書類

  • 貨物軽自動車運送事業経営届出書
  • 事業用自動車等連絡書
  • 車検証

上記の事業用自動車等連絡書を軽自動車検査協会に提出することで黒ナンバーが発行され、軽貨物運送業をスタートできます。運転が好きで苦にならないという人には、非常におすすめの業種です。

個人事業主ドライバーは、企業と業務委託をして仕事をもらう場合がほとんどです。そのため、一度契約してしまうと毎日の配送が割り当てられるため、時間に縛られた働き方になるというデメリットもあります。


【関連記事】
軽貨物ドライバーとして働くには?仕事内容や働くための要件について解説

フランチャイズを利用したサービス

起業したいけどその方法が思いつかないといった場合、フランチャイズを利用するというのも1つの方法です。

フランチャイズとは親会社からブランド・ビジネスモデル・製品・サービス・技術などの提供を受け、親会社の指導の下で起業するかたちです。

開業資金が必要になる場合が多いですが、フランチャイズであればそのブランド力により集客が楽になるだけでなく、商品開発や経営ノウハウの指導を受けることができます。また、経営に悩んだときにはアドバイスをもらうこともできるでしょう。

フランチャイズには具体的に以下のような業種があります。

  • から揚げ専門店
  • 買取ビジネスの大黒屋
  • 弁当屋
  • ハウスクリーニング
  • エステサロン
  • コンビニエンスストア

フランチャイズはしっかりとした研修が設けられている場合が多いので、初めて起業する人でも、安心して一歩を踏み出すことができるでしょう。詳しい内容についてはフランチャイズの窓口などを活用して情報を集め、検討してみてください。

ただし、親会社とのフランチャイズ契約では、中途解約による違約金の発生など厳格な運営ルールが課せられている場合も多いため、注意が必要です。

女性におすすめの起業業種

女性が起業しやすいおすすめの業種は、以下のとおりです。

女性が起業しやすいおすすめの業種

  • ネイルサロン
  • 家事代行
  • エステサロン(美容サロン)

ネイルサロン

ネイルサロンは、顧客の手足の爪にネイルを施す専門職で、女性の間では人気の高い業種です。ネイルサロンの起業に必要な資格は特になく、美容室のような保健所の許可も不要であるため、手軽に始められるメリットがあります。

ただし、店舗を構える場合はそれなりの費用がかかってきます。店舗の初期費用は家賃×5倍〜10倍が一般的です。もしも初期費用を抑えたいのであれば、自宅での起業や出張専門で行うことも1つの方法です。

資格も必要なく手軽に起業できる業種とはいえ、やはりプロとして活躍したいのであれば、ネイリスト技能検定試験やジェルネイル検定など、基本的な資格は取得しておくべきでしょう。

以下、ネイルサロンを成功させるためにおすすめの資格を紹介します。


ネイリスト技能検定試験 ネイルの正しい技術と知識の向上、実践に役立つ検定試験
・1級 トップレベルの総合的な技術と知識
・2級 ネイルケアやリペアetcに関する技術と知識
・3級 ネイルケアに関する基本的な技術と知識


すべての級で筆記試験と実技試験有
試験の実施は年4回(1級は年2回のみ)
JNAジェルネイル技能検定試験 ジェルネイルを施術するために必要な理論と技術が求められる
初級から上級までの3段階に分かれる
・上級 スペシャリストとして必要とされる総合的技術と知識
・中級 ネイルケアとジェルネイルを施術するプロとしてサロンワークに必要な専門技術と知識
・初級 ネイルケアのベーシックマスターとジェルネイルを施術するために必要な基礎技術と知識
筆記試験と実技試験が行われるのは初級と中級のみ
上級は実技試験のみ
JNA認定ネイルサロン衛生管理士 ネイルサロンにおける衛生管理自主基準についての資格
JNA認定校で実施される講習会を受講して筆記テスト実施
講習会受講後、筆記テストに合格に認定証と資格バッジが授与
取得年を含む3年目の12月末までが資格の有効期限だが、一度資格継続手続きを行えば無期限に保証される資格
※受講資格は18歳以上
※ネイルサロンでの実務経験は問いません。

エステサロン(美容サロン)

エステサロンは、前述のネイルサロン同様に特別な資格や許可を得る必要なく起業できる業種です。しかし、一定の技術を持っていなければ顧客を獲得することは難しいでしょう。

エステサロンを成功させるためには、実務経験や専門知識を得たうえでの起業が望ましいです。

また、顧客と1対1で向き合うエステティシャンにとって、安心や信頼の提供は必須です。顧客の満足度を高めるためにも、以下の団体などで技術や意識向上を図りましょう。

起業に必要な資金は、エステサロンの形態によりさまざまです。もしも店舗を構える場合でしたら350万円程度は必要になるでしょう。

一方、美容院の空きスペースを間借りする場合や自宅で起業する場合は、100万円前後の資金で起業できる場合もあります。また、出張で施術を行う場合はさらに費用を抑えられるでしょう。

ただし、以下のサービスを提供する場合は、いずれも厚生労働省の所轄で起業する住所の保健所に届け出が必要になります。

  • マッサージ(あん摩マッサージ指圧師)
  • 鍼灸(はり師、きゅう師)
  • まつ毛エクステ(美容師)

起業する際の注意点とポイント

業種を決めたらいよいよ起業のスタートですが、いくつか注意すべきことがあります。起業してから後悔しないためには、起業する際の注意点は事前に把握する必要があります。

個人事業主として事業を始めるのがおすすめ

起業する方法として、法人設立と個人事業主という選択肢がありますが、まずは個人事業主として届出を提出して事業を始めることをおすすめします。

理由としては以下のとおりです。

個人事業主は0円で起業できる

個人事業主は0円で起業できるのに対し、法人設立は登記費用が必要になります。

  • 株式会社:約250,000円~
  • 合同会社:約100,000円~

初めての起業に際しては、初期費用をできるだけ抑え慎重な運営が賢明です。

一定の所得までは、個人事業主の方が税額が低い

個人事業主の所得が約800万円以下であれば、法人よりも納める税額が低いため費用を抑えられます。所得が800万円を超えたあたりから税理士などの専門家に相談して法人化を考えるとよいでしょう。

【関連記事】
個人事業主が法人化する最適なタイミングとは?メリット・デメリットからインボイス制度の対策について解説

法人設立は事業開始までの手続きが多い

法人を設立する場合は会社の登記が必要であり、それに伴う書類の作成や申請に追われるでしょう。

個人事業主として成功し、ある程度の仕事を任せられる従業員を確保したのちに法人の設立を行えば、余裕を持って手続きを進められる可能性があります。

法人は赤字でも税金の支払いがある

個人事業主であれば赤字経営となってしまった場合は所得税や住民税の負担はありませんが、法人の場合は赤字でも法人に課される法人住民税(均等割部分)70,000円の支払いが必要です。

法人は会計処理が複雑で専門家の手を借りる必要がある

法人の場合は税金の計算が複雑で、専門家の手を借りなければならない場面が出てくるでしょう。当然、専門家に報酬を支払う必要があり経費がかかってしまいます。

上記のように法人設立はリスクも高いため、一定の所得を得るまでは個人事業主として活動し、最適なタイミングが訪れた時に法人化の検討をはじめましょう。

詳しい内容については別記事の「個人事業主と法人の違いは?10項目で比較したそれぞれの特徴と事業開始時の選び方」で解説しておりますので、あわせてご確認ください。

事業によっては資格が必要な場合がある

起業する業種の中には、特定の資格や許認可が必要なものがあります。また扱う品目によっては、許認可や取扱資格が必要な場合もあります。

適切に認可や資格取得をしないまま事業をスタートした結果、法律違反となる場合もあります。業種ごとの必要な資格の一部は、以下のとおりです。


業種必要資格
カフェ・レストラン食品衛生責任者資格
飲食店営業許可申請
※開業自体できない地域もあるため確認が必要
治療目的のマッサージあんまマッサージ指圧師
クリーニング店クリーニング師免許
理髪店・美容院美容師免許
理容師免許
リサイクル店古物商の許可

上記の業種で起業する場合は、店舗を準備したとしても資格や許認可がなければ起業できません。

自身ではなく従業員が持つ資格により起業できる場合もありますが、経営者自らが資格を取得することを基本と考えて、必要な資格の種類を確認しておきましょう。

起業手続きを行うこと

起業する業種を決めそれに伴う資格などを確認したら、起業準備を進めましょう。個人事業主として起業するには、まず税務署に開業届を出す必要があります。

開業届の提出により事業運営を始められますが、個人事業主になった場合は以下の手続きが必要です。


社会保険・国民健康保険または国民健康保険組合への加入(その他、勤務していた会社の保険の任意継続など)
・国民年金への加入
届出・開業届の提出
・青色申告承認申請書の提出(青色申告をする場合)
・給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
・源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
・青色事業専従者給与に関する届出・変更届出書
経理・納税・領収書の登録など日々の記帳作業
・見積書の作成、送付
・請求書の作成、送付
・確定申告
事務・ホームページの作成
・メールドメインの作成
・会社ロゴの作成
・電話番号の取得
・名刺の作成など

詳しい内容については別記事の「個人事業主って何?個人事業主のことを徹底解説!」で解説しておりますので、あわせてご確認ください。

起業するために必要な準備

最後に、法人として起業する場合の準備と、事業を開始するまでの流れを解説します。

起業するための事前準備は多くありますが、以下の内容に沿うことで円滑に起業し運営を開始できるでしょう。

起業に必要な準備

  • 目的や軸を考える
  • 事業内容を決める
  • 起業計画の具体化
  • 資金を集める
  • 設立手続きをする

1. 目的や軸を考える

起業の目的や起業後のイメージ、そして自分はどうなりたいのか、目的を明確にしましょう。最初に決める目的やゴールを明確に設計し事業運営を行うことが大切になります。

2. 事業内容を決める

起業する目的を決めたら、次に目的を達成するための事業内容を考えます。各業界の動向を把握し、実際に収益を期待できる事業を選択することが必要です。

しかし、自分の興味やスキルも考慮に入れるとよいでしょう。またターゲットとなる顧客層を特定し、提供するサービスや商品の提供方法も具体的に決めておく必要があります。

3. 起業計画の具体化

次に、組織の基本情報を決めておきましょう。法人を設立する場合であれば、会社登記の際に必要になる定款にも必ず記載しなければならない項目です。

また、あわせて事業計画書の作成を行いましょう。事業計画書とは、新規事業や事業拡大などを行う際にその計画をまとめた文書のことを指します。費用面や予想される問題など細かく記すことで、あらゆる場面で有利にはたらきます。

【関連記事】
事業計画書の書き方を項目別に徹底解説!事業目的や作成のタイミングについてもまとめました

4. 資金を集める

事業計画書をもとに、どれくらいの資金が必要か具体的に算定します。必要な資金を洗い出したら、その金額を集める方法を検討しましょう。

出資または融資なのか、補助金や助成金を利用するのか、その条件や審査についても把握しておく必要があります。

5. 設立手続きをする

法人として起業する場合は、さまざまな書類の作成や定められた場所への提出が必要です。あらかじめ流れを確認しておけば、会社設立は円滑に進むでしょう。

それぞれの詳しい内容については別記事「起業するにはどうしたらいい?会社を起業する方法や手続きについてわかりやすく解説」で解説しておりますので、あわせてご確認ください。

どんなビジネスでもそうですが、運用費の3ヶ月~6ヶ月程度の貯蓄をもって起業するのことが理想です。初期費用はできるだけ抑え、様子を見ながら少しづつ手を広げていくのが大切です。

まとめ

現在は起業のハードルが下がり、誰でも起業できる時代です。しかし、事前の準備を怠れば事業を継続することが困難になってしまいます。

起業を考える際は、目的や軸を掲げ計画的に進めることをおすすめします。計画的に進めれば、立ち上げた事業が大きな成長を遂げる可能性もあるでしょう。

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<freee会社設立で出力できる書類の一例>

  • 定款
  • 登記申請書
  • 印鑑届出書 など
ほかにも、会社設立後に役所へ提出が必要な「法人設立届出書」の作成や法人口座の開設、法人用クレジットカードの申請にも対応しています。

設立にかかるコストを削減できる

設立費用を削減したい方には電子定款がおすすめです。紙の定款では、収入印紙代40,000円がかかりますが、電子定款ではこれが不要となります。

freee会社設立は電子定款にも対応しており、電子定款作成に必要な機器やソフトの準備なども必要がないため、自分で作成するよりもコストを抑えることができます。

<設立にかかる費用の比較例>


設立にかかる費用の比較例

(1)freee会計を年間契約すると、無料になります。
(2)紙定款の印紙代(40,000円)

会社設立の準備を進めながら、バーチャルオフィスの申し込みが可能!

会社設立するためにオフィスの住所が必要になります。
自宅をオフィス代わりにしている場合は、自宅の住所でも問題ありませんが、公開情報となってしまうので注意が必要です。

自宅兼オフィスのように実際の住所を公開したくない場合や、管理者や所有者に物件の法人登記が認められていない場合は、バーチャルオフィスを利用するのがおすすめです。

freee会社設立では、会社設立に必要な書類を無料で作りながら、バーチャルオフィスの申し込みもできます!
まずはこちらからfreee会社設立に無料で登録してみてください!

自分で手続きする時間のない方には「登記おまかせプラン」がおすすめ!

「初めての会社設立で不安」、「自分で手続きする時間がない」という方には、司法書士が手続きまで代行してくれる登記おまかせプランがおすすめです。

設立代行の費用相場は10万円前後ですが、freeeの登記おまかせプランは一律5万円で利用できます。※海外在留者が出資者・役員の場合等の特殊ケースを除く

登記おまかせプランの利用方法等の詳細は、freee会社設立の無料登録が完了後にメールにてご案内します。

会社設立の準備をお考えの方は、ぜひ登録無料のfreee会社設立をお試しください。

よくある質問

起業するにはまず何からはじめるべき?

起業するために、まずは自分自身が「何の仕事をしたいのか」具体的に考えることが大切です。

そして、自身のビジョンに沿った形態で起業方法の選択をしましょう。事業を大規模に展開するならば法人の設立、自由な働き方を求めて小規模な運営を想定しているのであれば個人事業主としての起業を検討してください。

詳しくは本記事の「起業とは」をご確認ください。

起業で成功しやすい業種は?

誰でも成功しやすい業種は存在しません。それぞれ持っている資金・スキル・向き不向きなどに左右されます。

強いていえば、自分の興味のある分野を選ぶことで、困難に立ち向かう意欲が高まり、成功への道を切り開く可能性は高まるでしょう。

詳しくは本記事の「起業する人に人気の業種とは」をご確認ください。

起業の準備はfreee会社設立でカンタン・安心

freee会社設立なら、会社設立に必要な10種類の書類を無料で作成できます!

さらに起業の検討時期から会社設立後の手続きまで、専任コンシェルジュによる無料サポートも利用可能です。
設立社数50,000社以上のfreee会社設立なら初めての方もあんしん!
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