e-Tax(イータックス、国税電子申告・納税システム)はインターネットで確定申告できる便利なシステムです。e-taxを利用するには自分の都合に合わせて「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」のいずれかを選択できます。
マイナンバーカード方式は、ICチップ(電子証明書)が搭載された「マイナンバーカード」を取得し、e-Taxで申告データを送信する方式です。マイナンバーカードの取得に時間がかかるなどのデメリットもありますが、設定さえすめば住所や氏名、利用者識別番号などが入力不要になるという大きなメリットがあります。
ID・パスワード方式は、税務署で発行されたIDとパスワードを使って申告データを送信する方式です。マイナンバーカードを取得せずにe-taxを利用できることがメリットですが、あくまで暫定的な措置であること、「確定申告freee」など市販の財務会計ソフトでは申告データが送信できないというデメリットがあります。
この記事ではe-Taxを利用した確定申告を行うにあたって、マイナンバーカード方式とID・パスワード方式の違いや、それぞれの方式でe-Taxを行う手順、方式の選択にあたって注意しなければならない点について詳しく解説します。
目次
- e-Taxとは?2つの方式で確定申告書を自宅から24時間いつでも提出
- e-Tax「マイナンバーカード方式」の手順
- (1)マイナンバーカードを申請する
- (2)ICカードリーダライタを準備する
- (3)「確定申告書等作成コーナー」から「事前準備セットアップファイル」をダウンロードする
- (4)確定申告書等作成コーナーで申告データを作成し送信する
- マイナンバーカード不要のe-Tax「ID・パスワード方式」の手順
- (1)税務署で本人確認を行い、IDとパスワードを発行してもらう
- (2)オンラインで「電子申告・納税等開始(変更等)届出書」を送信する
- (3)確定申告書等作成コーナーで申告データを作成し、送信する
- 確定申告を簡単に終わらせる方法
- まとめ
freee会計で電子申告をカンタンに!
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e-Taxとは?2つの方式で確定申告書を自宅から24時間いつでも提出
e-Tax(国税電子申告・納税システム)とは、確定申告や納税を自宅のパソコンやスマホで完了できる便利なシステムです。インターネット環境があれば国税局のwebサイトや確定申告ソフトから確定申告書を24時間いつでも提出できること、面倒な書類作成が不要になることから、近年、普及率が激増しています。
e-Taxにより確定申告を行う場合、従来はマイナンバーカードを取得後、税務署にe-Taxの開始届出書を提出しなければなりませんでした。しかし平成31年1月からe-Taxの開始手続がより簡便になった「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」のどちらかを選択できるようになりました。
「マイナンバーカード方式」は、マイナンバーカードを申請・取得したら、ICカードリーダライタまたはマイナンバーカード対応スマートフォンを準備すれば、すぐに電子申告できる簡単な申請方式です。従来、事前準備として必要だった開始届出書の提出や電子証明書の登録が不要になりました。
「ID・パスワード方式」は税務署で本人確認を行い、e-TaxのIDとパスワードを取得する方式です。確定申告を行う本人が直接税務署に出向いたり開始届出書を提出したりしなければなりませんが、IDとパスワードは即日発行される上、開始届出書はwebで申請できるので思ったよりも簡単にe-Taxで確定申告が行えます。
引用元|国税庁:e-Tax利用の簡便化の概要について
どちらの方式でも、ご利用の会計ソフト上のデータをe-Taxと連携し、e-Taxへ入力作業を省くことも可能です(ご利用のソフトが連携可能がご確認ください)。もちろん、e-Taxへ入力する場合でも、合計値を手計算する必要が無くなりますし、入力漏れもエラー表示され、正確に書類を作成できます。
e-Tax「マイナンバーカード方式」の手順
マイナンバーカード方式でe-Taxを行う手順は以下のようになります。
<マイナンバーカード方式の手順>
- マイナンバーカードを申請する
- ICカードリーダライタを準備する
- 「確定申告書等作成コーナー」から「事前準備セットアップファイル」をダウンロードする
- 確定申告書等作成コーナーで申告データを作成し送信する
(1)マイナンバーカードを申請する
パソコンやスマートフォン、または郵送でマイナンバーカードを申請します。申請に必要な交付申請書(マイナンバー通知カードに同封、裏面に申請書IDが記載)を紛失した場合はお住まいの市区町村窓口で再発行、もしくはマイナンバーカード総合サイトから交付申請書をダウンロードして郵送で申請してください。
注意が必要なのは、マイナンバーカードを取得するには申請から約1カ月かかります。確定申告の期限ギリギリでは間に合わないので、早めに申請しましょう。取得の際に設定した利用者証明用、署名用、券面事項入力補助用のパスワードはe-Taxに必要なので必ず控えておいてください。
(2)ICカードリーダライタを準備する
自宅のパソコンからe-Taxで確定申告する場合は、マイナンバーカードのICチップ(電子証明書)を読み込める「ICカードリーダライタ」を準備しなければなりません。ICカードリーダライタは家電量販店などで購入できます。購入する際は、必ず「マイナンバーカード対応」という表記があるかどうかを確認してください。
ICカードリーダライタの代わりにマイナンバーカード対応のスマートフォンを利用することも可能です。その場合、Google Play Store からe-Taxアプリをインストールし、利用者識別番号を取得する必要があります。スマートフォンの機種や利用者識別番号の取得方法は国税庁のホームページを参照してください。
国税庁: マイナンバーカード方式で申告するための準備|
(3)「確定申告書等作成コーナー」から「事前準備セットアップファイル」をダウンロードする
確定申告書等作成コーナーで「作成開始」→「e-Taxで提出する」→「マイナンバーカード方式により提出する」という順に進むと事前準備セットアップファイルがダウンロードできます。後は画面の表示に従って利用者証明用、署名用、券面事項入力補助用のパスワードを入力すれば申告書等の作成に進めます。
(4)確定申告書等作成コーナーで申告データを作成し送信する
確定申告書等作成コーナーで作成した申告データをe-Taxで提出すれば、確定申告の作業は完了です。「確定申告freee」で申告データを作成し、e-Taxで申告もできます。確定申告freeeなら、freeeに入力した経理データをそのまま使って質問に答えていくだけで申告データができるので大変便利です。
マイナンバーカード不要のe-Tax「ID・パスワード方式」の手順
ID・パスワード方式でe-Taxを行う手順は以下のようになります。
<ID・パスワード方式の手順>
- 税務署で本人確認を行い、IDとパスワードを発行してもらう
- オンラインで「電子申告・納税等開始(変更等)届出書」を送信する
- 確定申告書等作成コーナーで申告データを作成し、送信する
(1)税務署で本人確認を行い、IDとパスワードを発行してもらう
ID・パスワード方式でe-Taxを行う場合、税務署で税務署の職員との対面による本人確認が必要です。本人確認には運転免許証やパスポートなど写真付きの身分証明書(年金手帳や国民健康保険の被保険者証など写真付きでない身分証明書しかない場合は2つ以上)が必要なので、忘れずにお持ちください。
(2)オンラインで「電子申告・納税等開始(変更等)届出書」を送信する
本人確認が終わったらID(利用者識別番号)とパスワードが記載された「ID・パスワード方式の届出完了通知」が即日発行されます。IDとパスワードを取得したら、国税庁のホームページの「確定申告書等作成コーナー」から「ID・パスワード方式届出コーナー」に進み、必要事項を入力して開始届出書を送信します。
(3)確定申告書等作成コーナーで申告データを作成し送信する
確定申告書等作成コーナーで「作成開始」→「e-Taxで提出する」→「ID・パスワード方式により提出する」という順に進み、税務署で本人確認した際に取得したID(利用者識別番号)とパスワードを入力します。あとは確定申告書作成コーナーで作成した申告データをe-taxで提出すれば、確定申告の作業は完了です。
ただしID・パスワード方式の場合、電子証明書による認証がとれないので「確定申告freee」からe-taxでの申告はできません。e-taxで確定申告を行うにあたっては、まず確定申告freeeで確定申告書の書類を作成し、書類を見ながらあらためて確定申告書等作成コーナーで申告データを入力しなおす必要があります。
国税庁: ID・パスワード方式で申告するための準備|
確定申告を簡単に終わらせる方法
確定申告には青色申告と白色申告の2種類があります。どちらを選択するにしても、期限までに正確な内容の書類を作成し申告しなければいけません。
確定申告書を作成する方法は手書きのほかにも、国税庁の「確定申告等作成コーナー」を利用するなどさまざまですが、会計知識がないと記入内容に悩む場面も出てくるでしょう。
そこでおすすめしたいのが、確定申告ソフト「freee会計」の活用です。
freee会計は、〇✕形式の質問で確定申告に必要な書類作成をやさしくサポートします。必要な計算は自動で行ってくれるため、計算ミスや入力ミスを軽減できます。
ここからは、freee会計を利用するメリットについて紹介します。
1.銀行口座やクレジットカードは同期して自動入力が可能!
1年分の経費の入力は時間がかかる作業のひとつです。freee会計に銀行口座やクレジットカードを同期すると、利用した内容が自動で入力されます。
また、freee会計は日付や金額だけでなく、勘定科目も予測して入力します。
溜め込んだ経費も自動入力でカンタン!
2.現金取引の入力もカンタン!
freee会計は、現金での支払いも「いつ」「どこで」「何に使ったか」を家計簿感覚で入力できるので、毎日手軽に帳簿づけが可能です。自動的に複式簿記の形に変換してくれるため、初心者の方でも安心できます。
さらに有料プランでは、チャットで確定申告について質問ができるようになります。オプションサービスに申し込めば、電話での質問も可能です。
freee会計の価格・プランについて確認したい方はこちらをご覧ください。
3.〇✕形式の質問に答えると、各種控除や所得税の金額を自動で算出できる!
各種保険やふるさと納税、住宅ローンなどを利用している場合は控除の対象となり、確定申告することで節税につながる場合があります。控除の種類によって控除額や計算方法、条件は異なるため、事前に調べなければなりません。
freee会計なら、質問に答えることで控除額を自動で算出できるので、自身で調べたり、計算したりする手間も省略できます。
4.確定申告書を自動作成!
freee会計は取引内容や質問の回答をもとに確定申告書を自動で作成できます。自動作成した確定申告書に抜け漏れがないことを確認したら、税務署へ郵送もしくは電子申告などで提出して、納税をすれば確定申告は完了です。
また、freee会計はe-tax(電子申告)にも対応しています。e-taxからの申告は24時間可能で、税務署へ行く必要もありません。青色申告であれば控除額が10万円分上乗せされるので、節税効果がさらに高くなります。
e-tax(電子申告)を検討されている方はこちらをご覧ください。
完成した確定申告書を提出・納税して確定申告が完了!
freee会計を使うとどれくらいお得?
freee会計には、会計初心者の方からも「本当に簡単に終わった!」というたくさんの声をいただいています。
税理士などの専門家に代行依頼をすると、確定申告書類の作成に5万円〜10万円程度かかってしまいます。freee会計なら月額980円(※年払いで契約した場合)から利用でき、自分でも簡単に確定申告書の作成・提出までを完了できます。
余裕をもって確定申告を迎えるためにも、ぜひfreee会計の利用をご検討ください。
まとめ
e-Taxを利用した確定申告について、マイナンバーカード方式とID・パスワード方式の違いや申告を行う手順についてご紹介しました。どちらの方式にもメリットとデメリットがありますが、ID・パスワード方式は暫定的な措置と位置付けられているので、早期にマイナンバーカード方式に切り替えるべきでしょう。
マイナンバーカード方式はマイナンバーカードの取得に時間がかかったり、ICカードリードライタやマイナンバーカード対応スマートフォンを準備しなければならなかったりなど何かと面倒ですが、初回の設定さえすませてしまえば次回からの確定申告の負担が格段に軽減されます。「確定申告freee」でe-Taxを利用した確定申告が行えるのもメリットです。
「freee会計」はfreeeで作成した経理データと連動しているので質問に答えるだけで申告データを簡単に作成できます。e-Taxで送信する設定を行えば、申告書や添付書類の税務署への持ち込みや郵送といった手間も省けます。確定申告の手続きをスムーズに行うために、「freee会計」の導入をぜひご検討ください。