業務委託とは、正社員・契約社員のように雇用契約を結ばず、外部の企業や個人事業者に業務を依頼することを指します。
本記事では、業務委託と他の働き方との違いやメリット・デメリット、業務委託として働くうえでの手順を紹介していますので、働き方を変えたい、新たな働き方を取り入れたいと考えている方はぜひ参考にしてください。
目次
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業務委託とは
正社員・契約社員のように雇用契約は結ばず、あくまで外部の企業や個人事業者に業務を依頼することを業務委託といいます。ここでは、業務委託の働き方や契約の種類、その他の契約との相違点を紹介します。
業務委託の働き方
企業と雇用関係は結ばず、特定の業務を委託され取り組むのが業務委託としての働き方です。報酬は成果物を納品するたびに報酬が発生する「成果報酬型」を支払い方法として取り入れている事業者が多い傾向にあります。
業務委託で仕事をする場合、開業届は必須ではありません。しかし、継続的に依頼をもらえる場合は、開業届を提出する方が節税効果が見込めます。
業務委託の種類
業務委託には、請負契約・委任契約の2種類があります。ここでは、業務委託の契約に分類される2つの働き方について解説します。
請負契約
請負契約は、納品物や成果物が決まっており、受託者が期日通りに依頼を完成させることで報酬の支払いが発生する契約です。
請負契約の特徴
- 一定の成果を上げることがゴールとなる契約
- 納品物・成果物の内容・期限が決まっている
- 完成物の定義を定め、基準に満たないものに関しては修正・再納品が必要となる
請負契約の詳細や主な業務例に関しては、以下の記事を参考にしてください。
【関連記事】
その契約書、実はリスクだらけ?はじめての業務委託契約書で失敗しないためのポイント11選
委任契約
委任契約は、契約した期間・場所において、指定された業務を行うことによって報酬が発生する契約です。
委任契約の特徴
- 業務に取り組むこと自体が報酬対象になる契約
- 期間・場所も指定される場合が多い
- 成果物そのものではなく、責任・誠意が求められやすい
- 法律行為ではない業務を委託される「準委任契約」もある
委任契約の詳細や主な業務例に関しては、以下の記事を参考にしてください。
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雇用契約との違い
業務委託と雇用契約の違いには、雇用関係の有無が挙げられます。納品した成果物や契約期間内における成果を対象に報酬が支払われる業務委託とは異なり、雇用契約は企業と雇用契約を結ぶ働き方です。
雇用契約を会社と結んでいる場合は「労働者」として、雇用主からの指揮や指示に従う働き方を求められ、労働法の保護を受けることができます。一方、業務委託契約の場合は、労働者ではないため指揮や命令権は発生せず、基本的に労働法の保護もありません。
派遣契約との違い
業務委託と派遣契約は、社外の人に業務を任せられるという点では同じですが、「指揮命令権」と「報酬の対象」に違いがあります。
派遣契約の場合、派遣先企業には労働者に対する指揮命令権があります。そのため派遣労働者は勤務時間や業務のやり方について派遣先企業から指定を受け、社内ルールを遵守することが求められます。また、報酬についても、派遣契約の場合は作業時間に対して報酬が支払われることが一般的です。
一方の業務委託は、業務の進め方は受託者の裁量に任されており、業務を委託した企業に指揮命令権はありません。報酬についても、作業時間に支払われることのほか、成果物に対して報酬が支払われる請負契約が一般的となっています。
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労働者派遣契約とは?業務委託契約との違いと契約書作成時の注意点について解説
業務委託として働くメリット・デメリット
ここでは、業務委託として働くことを選択するメリット・デメリットをいくつか紹介します。
業務委託として働くメリット
業務委託として働くことで、以下3つのメリットが期待できます。
業務委託として働くメリット
- 自由な働き方ができる
- 自身の得意分野の業務を行える
- 業務内容によっては高い報酬が期待できる
自由な働き方ができる
業務委託は働く場所・時間などを自身で調整することができるため、自身の働きやすい環境を構築できます。
ワークライフバランスを意識して業務量を調整することも、勤務時間を区切って複数の企業と業務委託契約を結ぶことも可能です。
自身の得意分野の業務を行える
業務委託は、自身で案件を探し得意分野に特化した仕事を受注することができるため、高いスキルを活かして働くことが可能です。
得意分野・専門スキルを活かせる仕事のみを請け負うことはもちろん、自身が理想とする働き方を推奨する企業に絞って契約を結ぶことも可能です。
業務内容によっては高い報酬が期待できる
業務委託で仕事を割り振る企業の中には、より専門性の高い仕事を担当する人材を募集している企業もあります。専門性の高い業務を担当できれば、企業に所属して働くよりも高い報酬が期待できるでしょう。
ただし、専門性の高い業務を担当できるだけのスキルや実績がないと、そもそも契約まで漕ぎ着けられないことも多いため注意が必要です。
業務委託として働くデメリット
業務委託という働き方には、以下3つのデメリットがあることも事前に把握しておかなければなりません。
業務委託として働くデメリット
- 労働基準法・雇用保険・労災保険は適用されない
- 収入が安定しない可能性がある
- 経理業務や確定申告などを自身で行う必要がある
労働基準法・雇用保険・労災保険は適用されない
労働基準法はあくまで「雇用契約を結んだ者」を対象に適用される法律です。そのため、最低賃金の確保といった一般雇用によるメリットが受けられません。
また労働基準法と同様の理由で、雇用保険や労災保険、厚生年金に加入できないのも業務委託のデメリットです。
収入が安定しない可能性がある
業務委託は「最低賃金」の概念がないため、収入の安定性といった点でデメリットがあります。自身で営業して仕事を獲得しなければ収入自体が入ってこないのも、業務委託を選択するうえで認識しておくべき点です。
反対に、専門性の高い仕事を継続的に獲得できれば、安定して高い収入を得続けられる側面もあります。
経理業務や確定申告などを自身で行う必要がある
雇用契約を結んで働く場合は、経理業務・確定申告は企業が代行してくれます。しかし業務委託の場合、経理業務や確定申告の手続きはすべて自身で行わなければなりません。したがって、日々の業務とは別に、事務作業を自身で行う時間を確保する必要があります。
業務委託として働く手順
業務委託として働く際は、まずは業務委託契約での仕事を募集している企業を探す必要があります。そのうえで企業にアプローチをかけ、業務委託契約を結ぶことで業務を開始できます。ここでは、業務委託として働く手順の詳細について解説します。
業務委託の仕事を探す
業務委託契約の仕事を探す場合、まずは業務委託の人材を探している企業を探さなければなりません。求人サイトを活用し、業務委託契約で人材を募集している企業を探し、通常の転職活動と同様にアプローチをかけ、面談まで漕ぎ着けましょう。
またSNSを活用して探すことも有効です。たとえばWebライターであれば、Twitterの検索欄に「ライター 募集」と入力するだけで、Webライターを募集しているユーザーを見つけ出すことができます。DMでやりとりし、業務の詳細や採用条件を確認しましょう。
ほかにも、業務委託の仕事を見つけ出す手法として、案件マッチングサービスの活用や知人の紹介が挙げられます。自分に適した仕事の探し方をいくつかピックアップし、並行して複数の方法を活用して業務委託の仕事を探しましょう。
業務委託契約を結ぶ
上記で紹介した探し方を活用し、業務委託の人材を募集する企業とつながることができたら、業務委託契約を結んでください。業務委託として契約を結ぶ際は「業務委託契約書」が必要です。
業務委託契約書とは、第三者に対して業務を委託するうえで請負者が把握しておくべき、業務内容・条件が書面化された書類です。契約自体は任意ではあるものの、書面での業務委託契約を結ばず口頭・オンラインのやり取りのみでは後々トラブルの元となる可能性があります。
そのほかにも業務委託契約書を結ぶことで以下の内容を把握できるため、トラブルを未然に防ぐことが可能です。
- 瑕疵担保(かしたんぽ)期間
- 有効期限・中途解約
- 所轄裁判所
業務委託契約書に関するポイントや注意点は、以下の記事でも詳しく解説しています。
【関連記事】
業務委託契約とは?さまざまな契約方法の違い、契約後の流れ
その契約書、実はリスクだらけ?はじめての業務委託契約書で失敗しないためのポイント11選
まとめ
雇用契約を結んだ働き方よりも自由度が高く、ワークライフバランスの充実やより高い報酬の獲得が期待できる業務委託。特徴やメリット・デメリットをしっかり把握することで、理想の働き方を実現できるでしょう
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よくある質問
業務委託とは何ですか?
正社員・契約社員のように雇用契約を結ばず、外部の企業や個人事業者に業務を委託することを業務委託といいます。請負契約・委任契約の2種類があり、自身の理想とする働き方や適性にあわせて選択できます。
詳しくは記事内「業務委託とは」をご覧ください。
業務委託とアルバイトの違いは何ですか?
雇用契約を結んでいるか・いないかの違いがあります。アルバイトをはじめ、正社員・契約社員・パートで働く際は企業と雇用契約を結びます。しかし業務委託は雇用関係を結ばず、あくまで成果物を対象に報酬が支払われる働き方です。
詳しくは記事内「雇用契約との違い」をご覧ください。
業務委託で働くメリットとデメリットは?
業務委託として働くメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
・自由な働き方ができる ・自身の得意分野の業務を行える ・業務内容によっては高い報酬が期待できる |
・労働基準法、雇用保険、労災保険は適用されない ・収入が安定しない可能性がある ・経理業務や確定申告などを自身で行う必要がある |
詳しくは記事内「業務委託として働くメリット・デメリット」をご覧ください。