勘定科目の基礎知識

リース料の勘定科目は?契約の分類ごとに仕訳を紹介

監修 税理士・CFP® 宮川真一 税理士法人みらいサクセスパートナーズ

リース料の勘定科目は?契約の分類ごとに仕訳を紹介

リース契約におけるリース料の勘定科目は、契約の形態によって異なります。リース契約の種類に応じた仕訳方法を理解しておくことが必要です。

本記事では、リース契約の借手側で行う会計処理について、リース料に用いる勘定科目仕訳例経費に計上する際のポイント・注意点などを紹介します。

【関連記事】
確定申告の詳しいやり方・流れを徹底解説!確定申告が初めてでもわかりやすい図解入りの解説記事はこちら

目次

freee会計で確定申告をカンタンに

freee会計なら確定申告必要書類を自動で作成

freee会計は〇✕形式の質問で確定申告に必要な書類作成をやさしくサポート!

銀行口座やクレジットカードなどとのデータ連携によって転記作業は不要に。
freee会計なら、勘定科目を自動予測し、自動仕訳まで対応します。

リース料とは?

リース契約は、リース会社が機械や設備を購入し、ユーザー企業が一定の料金を支払って機械や設備を借り受ける契約のことです。ユーザー企業が、機械や設備を借りるためにリース会社に支払う料金を「リース料」と呼びます。

リースの対象となる物品は、主にパソコン・コピー機・デスク・ロッカーといったオフィス用品などです。そのほかにも、営業用の自動車や不動産といった幅広い種類があります。

高額な初期投資をすることなく、機械や設備を利用できる点が、リース契約の大きなメリットです。

リース契約の分類

リース契約は、「ファイナンス・リース契約」「オペレーティング・リース契約」の2種類です。

次の2つの要件の両方を満たす場合は「ファイナンス・リース契約」に分類されます。「ファイナンス・リース契約」とは、資産を実際に購入した場合とほとんど変わらない実態をもつ取引です。


要件概要
解約不能リース期間中に契約を中途解約できないリース契約
またはこれに準ずるリース契約
フルペイアウトリース物件の使用に伴うコストを実質的に負担するリース契約

ファイナンス・リース契約は、さらに「所有権移転ファイナンス・リース契約」と「所有権移転外ファイナンス・リース契約」に分類されます。

諸条件により、リース物件の所有権が借手に移転すると認められる契約が「所有権移転ファイナンス・リース契約」です。それ以外の契約が「所有権移転外ファイナンス・リース契約」であると覚えておきましょう。

ファイナンス・リース契約に該当しないものは「オペレーティング・リース契約」に分類されます。


要件概要
ファイナンス・リース契約に該当しないもの解約不能とフルペイアウトのどちらの要件も満たさないリース契約
またはどちらか一方の要件を満たさないリース契約

リース料に用いる勘定科目

リース料に用いる勘定科目は、契約の形態によって異なります。リース料に用いる勘定科目を以下で詳しく見ていきましょう。

  • オペレーティング・リース契約は【リース料】
  • 所有権移転ファイナンス・リース契約は【リース負債】
  • 所有権移転外ファイナンス・リース契約は【リース料】または【リース負債】

【リース料】

オペレーティング・リース契約は、賃貸借取引に準じた会計処理を行うことになり、勘定科目は「リース料」を用います。ユーザーは、リース料を支払うべき日において経費として処理します。

【リース負債】

所有権移転ファイナンス・リース契約は、売買取引に準じた会計処理を行うことになり、以下の会計処理となります。


仕訳のタイミング仕訳の方法
リース契約締結時「リース資産」「リース負債」として計上
リース料支払時リース料を元本と利息に分けて計上
決算時リース資産に対する減価償却費計上と、リース負債の短期/長期振替を行う

【リース料】または【リース負債】

ファイナンス・リース契約は原則として、売買取引に準じた会計処理を行うことになります。ただし中小企業の場合は、所有権移転外ファイナンス・リース取引について賃貸借処理を行うことが認められています。

【事例で解説】リース料の仕訳例

リース料を経費に計上する場合の具体的な仕訳例を見ていきましょう。

リース料の仕訳例

  • 賃貸借取引に準じた仕訳となる場合
  • 売買取引に準じた仕訳となる場合

賃貸借取引に準じた仕訳となる場合

オペレーティング・リース契約でコピー機のリース料4万円を支払った場合の仕訳は、次の通りです。


借方貸方摘要
リース料40,000円普通預金40,000円コピー機リース料

売買取引に準じた仕訳となる場合

所有権移転ファイナンス・リース契約で、資産額60万円・支払総額72万円・リース期間60ヶ月(60回払い)のリース契約をする場合を確認しましょう。

リース契約締結時の仕訳は次の通りです。


借方貸方
リース資産600,000円リース負債600,000円

リース料は、元本部分(リース負債)と利息部分(支払利息)に分けて計上します。


借方貸方
リース負債10,000円普通預金12,000円
支払利息2,000円

リース料を経費に計上する際のポイント・注意点

リース料を経費に計上する際は、以下のポイント・注意点をおさえておきましょう。

リース料を経費に計上する際のポイント・注意点

  • リース料の仕訳方法は契約形態などで異なる
  • リースとレンタルで仕訳が異なる

リース料の仕訳方法は契約形態などで異なる

リース料の仕訳方法は契約形態によって異なります。それぞれの契約形態に応じた適切な勘定科目や会計処理で仕訳をすることが必要です。

リースとレンタルは仕訳が異なる

機械や設備を借り受けて使用する方法として、レンタルという方法もあります。

リースは5年以上などの長期で借りることが一般的です。一方、レンタルは日単位・週単位・月単位など、短期で機械や設備を借り受けることになります。レンタル料は「賃借料」の勘定科目で経費計上が可能です。

まとめ

リース契約の種類には、「所有権移転ファイナンス・リース契約」「所有権移転外ファイナンス・リース契約」「オペレーティング・リース契約」があります。リース料は、契約形態に合わせた勘定科目を用いることで経費計上が可能です。

リース料の勘定科目について理解して、適切に経費計上しましょう。

確定申告をかんたんに終わらせる方法

確定申告の期間は1ヶ月です。それまでに正確な内容の書類を作成し、申告・納税しなければいけません。

ほかにも、青色申告の場合に受けられる特別控除で、最大65万円を適用するためにはe-Taxの利用が必須条件であり、はじめての人には難しい場面が増えることが予想されます。

そこでおすすめしたいのが、確定申告ソフト「freee会計」の活用です。

freee会計は、〇✕形式の質問で確定申告に必要な書類作成をやさしくサポートします。また、所得額や控除額の計算は自動で行ってくれるため、計算・入力ミスの削減できるでしょう。
ここからは、freee会計を利用するメリットについて紹介します。

1.銀行口座やクレジットカードは同期して自動入力が可能!

確定申告を行うためには、1年間のお金にまつわる取引を正しく記帳しなければなりません。自身で1つずつ手作業で記録していくには手間がかかります。

freee会計では、銀行口座やクレジットカードの同期が可能で、利用した内容が自動で入力されていきます。

日付や金額を自動入力するだけでなく、勘定科目も予測して入力してくれるため、日々の記帳がほぼ自動化でき、工数削減につながります。

freee会計 管理画面イメージ4

2.現金取引の入力もカンタン!

会計ソフトでも現金取引の場合は自身で入力し、登録しなければなりません。

freee会計は、現金での支払いも「いつ」「どこで」「何に使ったか」を家計簿感覚で入力できるので、毎日手軽に帳簿付けが可能です。

自動的に複式簿記の形に変換してくれるため、会計処理の経験がない人でも正確に記帳ができます。

freee会計 管理画面の例1

さらに有料プランでは、チャットで確定申告について質問ができるようになるので、わからないことがあったらすぐに相談できます。また、オプションサービスには電話相談もあるので、直接相談できるのもメリットの1つです。

freee会計の価格・プランについてはこちらをご覧ください。

3.〇✕形式の質問に答えるだけで各種控除や所得税の金額を自動で算出できる!

各種保険やふるさと納税、住宅ローンなどを利用している場合は控除の対象となり、確定申告することで節税につながる場合があります。控除の種類によって控除額や計算方法、条件は異なるため、事前に調べなければなりません。

freee会計なら、質問に答えることで控除額を自動で算出できるので、自身で調べたり、計算したりする手間も省略できます。

freee会計 管理画面の例2

4.確定申告書を自動作成!

freee会計は取引内容や質問の回答をもとに確定申告書を自動で作成できます。自動作成した確定申告書に抜け漏れがないことを確認したら、税務署へ郵送もしくは電子申告などで提出して、納税をすれば確定申告は完了です。

また、freee会計はe-Tax(電子申告)にも対応しています。e-Taxからの申告は24時間可能で、税務署へ行く必要もありません。青色申告であれば控除額が10万円分上乗せされるので、節税効果がさらに高くなります。

e-Tax(電子申告)を検討されている方はこちらをご覧ください。

freee会計 管理画面の例3

freee会計を使うとどれくらいお得?

freee会計には、会計初心者の方からも「本当に簡単に終わった!」というたくさんの声をいただいています。

税理士などの専門家に代行依頼をすると、確定申告書類の作成に5万円〜10万円程度かかってしまいます。freee会計なら月額980円(※年払いで契約した場合)から利用でき、自分でも簡単に確定申告書の作成・提出までを完了できます。

余裕をもって確定申告を迎えるためにも、ぜひfreee会計の利用をご検討ください。

よくある質問

リース料とは?

リース契約の際に、毎月企業が支払う料金が「リース料」です。リース会社が機械や設備を購入し、ユーザーとなる企業は一定の料金を支払って機械や設備を借り受ける契約のことをリース契約と言います。

リース料を詳しく知りたい方は、「リース料とは?」をご覧ください。

リース料を経費に計上する際の勘定科目は?

ほとんどの所有権移転外ファイナンス・リース契約とすべてのオペレーティング・リース契約では、「リース料」の勘定科目を用います。

また、すべての所有権移転ファイナンス・リース契約と一部の所有権移転外ファイナンス・リース契約での毎月の支払いでは「リース負債」「支払利息」の勘定科目で処理します。

リース料を経費に計上する際の勘定科目を詳しく知りたい方は、「リース料に用いる勘定科目」をご覧ください。

監修 宮川 真一

岐阜県大垣市出身。1996年一橋大学商学部卒業後、税理士業務に従事し、税理士としてのキャリアは20年以上となる。現在は「100年先の“みらい”を創る。」税理士法人みらいサクセスパートナーズの代表として、M&Aや事業承継のコンサルティングを行う。

税理士・CFP® 宮川真一