経費精算の基礎知識

業務フローの書き方とは?ワークフローとの違いやわかりやすい図を作るポイントを解説

業務フローの書き方とは?ワークフローとの違いやわかりやすい図を作るポイントを解説

業務フローとは、業務内容や業務判断、処理の方法を視覚的に表現したもので、これを図式化したものが業務フロー図といいます。関係者全員が業務の全体像を共有するために、さまざまな業界やビジネスシーンで用いられています。業務フロー図を作成する際は、誰が見てもすぐに把握できる図にすることが重要です。

本記事では、業務フロー図の書き方やメリット、ワークフローとの違いなどを解説します。実際に業務フロー図を作成する際に参考にしやすいように、わかりやすい図を作るポイントもまとめています。

目次

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業務フローとは

業務フローとは、業務の流れを可視化する目的で業務内容や業務判断、処理の方法を視覚的に表現したものをいい、これを図式化したものが業務フロー図です。業務フロー図を見た人がすぐに理解できるように、標準化された記号や図形を使って業務の始まりから終わりまでのプロセスを順を追って示していきます。

業務フロー図は、関係者全員に業務の全体像を共有するために行政や金融、商取引など、さまざまな業界やビジネスシーンで用いられます。

業務フローとワークフローの違い

業務フローとよく似た用語に、ワークフローがあります。どちらもプロセスの管理に関連するため、同義語として使用されるケースもありますが、ニュアンスは微妙に異なります。

ある業務を完了させるために必要なタスクや流れを示したのが、業務フローです。特定のチームが行う特定の業務に焦点を当てて作成します。業務全体のプロセスを俯瞰して、組織の戦略やプロセスの改善に活用できます。

一方、ワークフローは特定の結果を達成するために必要なタスクの順序のことです。個々のタスクがどのように連携して、全体の目標を達成するかに焦点を当てて作成します。ITシステムなどで特定のタスクやプロセスの自動化などを目的として用いられます。

ワークフローは業務フローの一部として存在するか、もしくは複数の業務フローを統合する形で存在します。ワークフローについて詳しくは以下の記事で解説しているので、あわせてご覧ください。

【関連記事】
ワークフローとは?仕組みと導入メリットを徹底解説

業務フロー図を作成するメリット

業務フロー図を作成するメリットとして、次の3つが挙げられます。

  • 業務内容を把握しやすい
  • 業務改善に役立てる
  • 業務の属人化を防止できる

業務内容を社内で把握しやすい

業務フローは、業務の各プロセスにおいて誰が担当者となるかを示しているため、各従業員の役割や業務の順序が把握しやすくなります。異なる部門間において、コミュニケーションを潤滑にするためにも有効です。

業務フロー図では決まった記号や図形を用いるため、視覚的にイメージしやすいのが特徴です。新しく参画する従業員でも短時間で理解でき、スムーズに業務に臨めます。

業務改善に役立てる

業務フロー図を作成して社内の業務を可視化すると、業務における問題点が見えてきます。問題点が明らかになれば、無駄な業務をなくしたり、順番を入れ替えたりするなどの業務改善が可能です。

業務フロー図を業務改善に役立てることで、非効率な業務がなくなり、業務全体の生産性向上が見込めます。

業務の属人化を防止できる

業務の属人化は、業務の詳細や流れが言語化していないことによって起こります。とくに従業員が少なく異動があまりない企業では、業務が属人化しているケースが見受けられます。

その場合、担当者が異動や退職などで離れると、引継ぎに時間がかかり業務全体の流れが止まってしまうかもしれません。業務をスムーズに引継げるよう業務フロー図を作成して、業務の属人化を防ぎましょう。

業務フロー図に使用される図形

業務フロー図に使用される図形

業務フロー図に使用される一般的な図形を以下の表にまとめました。さまざまな記法がありますが、書き手が覚えやすく、誰が見ても理解できるシンプルな図形で作成するのを意識してください。

業務フロー図に使用される図形

業務フロー図の書き方と例

業務フロー図を書く際は、以下の順番で進めてください。

  1. 目的を明確にする
  2. 関係者を整理する
  3. 時系列に主要業務をリスト化する
  4. 主要業務間の関係性を明確にする
業務フロー図の書き方

1. 目的を明確にする

まず、業務フロー図を作成する目的を明確にしましょう。目的によって、業務フロー図に含める内容や表現方法が変わってくるためです。業務フロー図を作成する目的は、主に以下の4つです。

  • 業務のプロセスやシステム全体の効率を制約する要因(ボトルネック)を特定して改善する
  • 現状の担当者とタスクを整理して業務の無駄を削減する
  • 業務の全体像を新たなメンバーに伝える
  • クライアントや上長に提出して業務フローを説明する

ボトルネックを特定して改善したい、現状の担当者とタスクを整理して業務の無駄を削減したいという目的であれば、業務フローを用いて個々の業務内容や、業務間の引継ぎに要する時間を明らかにしなければなりません。

また、業務の全体像を新たなメンバーに伝えたい、クライアントや上長に提出して業務フローを説明したいといった目的があれば、専門用語や省略語の使用は避け、誰もがわかりやすい表現で業務フロー図を作成する必要があります。

2. 関係者を整理する

業務フローの関係者例

次に、業務フローに関わるすべての関係者を整理してください。具体的には、社内のマネージャーや担当者はもちろん、社外の発注元や発注先、顧客にいたるまで業務に関わるすべての会社・人物をリストアップします。

業務フローは、主に以下の3つで構成されます。

  • 各担当者の業務
  • 担当者間の連携
  • 関係者の関与

つまり、担当者や関係者の存在が必要不可欠となるため、リストアップの漏れに注意してください。

3. 時系列に主要業務をリスト化する

時系列の整理例

関係者のリストアップができたら、次は担当者の主要業務をリスト化します。主要業務は時系列に整理していき、「業務の着手」「業務完了の時期」「具体的な業務内容やプロセス」「業務で使用するものや場所」「業務過程で関わる人」など、業務の詳細を明らかにしていきます。

4. 主要業務間の関係性を明確にする

タスク同士の関係性整理の例

担当者の主要業務を時系列にリスト化できたら、最後に主要業務の関係性や条件分岐などの詳細を書き込んでいきます。主要業務の関係性には、以下の2種類があります。

  • 非依存関係(前の業務が終わらなくても進められるもの)
  • 依存関係(前の業務が終わらないと進められないもの)

依存関係の有無で業務の進め方が大きく変わってくるため、業務フロー図には「(非)依存関係」をしっかりと明示してください。

わかりやすい業務フローを作るポイント

業務フロー図をわかりやすく作成するポイントは、以下の3つです。

  • 全体像を把握しやすいように1枚にまとめる
  • 業務の開始と終了を明確に示す
  • 簡潔なデザインを意識する

全体像を把握しやすいように1枚にまとめる

業務フロー図は、一目で全体像が把握しやすいように1枚にまとめましょう。複数のページに分かれると業務の流れが把握しにくくなり、業務フロー図を作成した意味がなくなります。

もし、プロセスが多くて業務フローが長くなる場合は新たに開始・終了点を設けて業務フローを分けるか、簡易的な業務フローにできないか検討してみてください。

業務の開始と終了を明確に示す

わかりやすい業務フロー図を作成するには、業務の開始と終了を明確に示すことが重要です。どの時点で業務を始めるのか、終了するのかなどのタイミングを記載しましょう。

たとえば、請求書を送付する場合には請求金額が決まった時点を業務の開始として、請求書を送付した時点を業務の終了とします。主要業務を時系列に並べておくと、さらにわかりやすい業務フロー図になります。

簡潔なデザインを意識する

専門記号などは使わずに、基本的に記事内の「業務フロー図に使用される図形」で紹介した図形を使用しましょう。図形や配置のサイズをそろえる、図形同士を重ねない、テキスト量を少なくするなど、簡素なデザインを意識してください。

また、デザイン業界では洗練された印象を与えるのは3〜4色までといわれているため、使用する色は4色程度に抑えると、よりわかりやすい図になります。

まとめ

業務フロー図とは、業務の流れを可視化する目的で作成する図です。業務フロー図があると、関係者全員が業務内容を把握することができます。また、業務における問題点が見つけやすくなるため、無駄な業務の見直しなど業務改善にもつながります。

わかりやすい業務フロー図を作るには、簡素なデザインを意識しつつ、業務の開始と終了を明確に示して1枚にまとめるのがおすすめです。業務フロー図を積極的に活用して、生産性向上に役立ててみてください。

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よくある質問

業務フローとワークフローの違いは?

業務フローは、特定の業務を達成するために必要な一連のタスクや手順をいいます。一方、ワークフローは特定の結果に到達するために必要なタスクの流れです。ワークフローは業務フローの一部として存在するか、もしくは複数の業務フローを統合する形で存在します。

詳しくは記事内「業務フローとワークフローの違い」で解説しています。

業務フロー図を作るメリットは?

業務フロー図を作るメリットとして、主に「業務内容を把握しやすい」「業務改善に役立てる」「業務の属人化を防止できる」の3つが挙げられます。

詳しくは記事内「業務フロー図を作成するメリット」をご覧ください。

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