作業報告書とは、社内や取引先の人に、実際の作業内容を報告するための書類です。作業内容や状況の報告に加え、問題点を基軸とした改善にも役立てられます。
本記事では、作業報告書の概要や作成によるメリット、具体的な記載項目について解説します。初めて作業報告書を作成される方はぜひ参考にしてください。
目次
作業報告書とは
作業報告書とは社内や取引先に対し、作業内容を報告するための書類のことです。具体的には以下の内容が記載されています。
- 作業を担当した人
- 作業の具体的な内容
- 作業の結果
作業内容を伝達する役割に加え、作業内容を客観的に見直すためにも作業報告書が活用されます。
なお、作業報告書と類似する書類に「業務報告書」と「稼働報告書」があります。それぞれの書類と作業報告書の違いについて説明します。
作業報告書と業務報告書の違い
業務報告書は、業務内容や業務から得た学び、重要事項などを定期的に上司に報告する書類です。業務報告書は種別ごとに作成するのが一般的で、代表的なものとしては以下が挙げられます。
業務報告書 | 主な内容 |
---|---|
業務日報 | その日に取り組んだ業務内容 |
週次・月次報告書 | 週・月ごとの業績や財務状況 |
クレーム報告書 | クレームの原因や対応内容 |
出張報告書 | 出張先での活動内容や成果など |
研修報告書 | 研修内容や研修で身につけた知識など |
活動報告書 | 特定のプロジェクトにおける活動内容・成果・改善点など |
作業報告書と稼働報告書の違い
稼働報告書とは、一定期間における「稼働状況」に関する内容を報告するための書類です。ほかにも非稼働の時間や、非稼働だった理由についても記載します。
「稼働時間にどのような作業をしていたか」を報告する役割もあるため、作業報告書と同じように使われるケースもあります。
作業報告書を作成するメリット
作業報告書は作業内容を伝えるだけでなく、作成した本人が客観的に作業の内容を見直せたり、現場の状況を関係者全員で理解し深めていくことに役立ちます。
作業報告書を作成する主なメリットとしては以下があります。
作業報告書を作成するメリット
- 関係者が作業内容や進捗について理解できる
- 生産性の改善につながる
- 作業内容の振り返りや改善ができる
関係者が作業内容や進捗について理解できる
作業報告書は、作業内容だけでなく開始日や完了までにどれくらいかかったのか、次はどのような作業が必要かなどの重要事項についても関係者に共有する書類です。
定期的に作業報告書を共有することで、設定されたスケジュールに対して進捗が想定どおりかを現場内外双方が認識できます。
また、別の業者や担当者への引き継ぎが必要になった際にも、スムーズに実施できるようになります。
生産性の改善につながる
作業内容を社内全体で共有できるツールとして作業報告書を活用することで、多角的な視点で作業の分析が可能となります。
また、実際に作業をした現場担当者からのフィードバックやリアルな意見を記載することで、生産性に関する問題を明確化でき、解消に向けた取り組みにも役立つでしょう。
作業内容の振り返りや改善ができる
作業報告書は実際に行った作業内容だけでなく、作業時に発生した問題や懸念についても記載します。
その日の作業内容を振り返りながら作成するので、良かった点以外にも反省すべき点や改善点についても気付くことができます。
今後の作業をよりスムーズに行うための対策や改善方法の検討材料としても活用できるでしょう。
作業報告書の基本項目
作業報告書の基本項目は以下のとおりです。
項目 | 内容 |
---|---|
作業者の氏名 | 実際に作業に携わった人の名前 (作業に携わる人数が多い場合は代表者の名前) |
作業実施日 | 作業を開始した日、作業の終了日 |
作業の内容 | 実際の作業内容 具体的かつ簡潔に記載する |
作業進捗 |
・実際の進捗状況 ・想定のスケジュールとの差異 (遅延が発生している場合は原因についても記載) |
特記事項・連絡事項 (備考欄) |
・作業に関する連絡事項 ・作業期間が延びる場合など、次回の作業日や内容を記載する (単発の場合は不要) |
作業報告書を作成するときのポイント
作業報告書は社内以外の関係者も閲覧する書類のため、正確かつ分かりやすく作成することが重要です。作業報告書を作成する上でのポイントをまとめました。
作業報告書を作成するときのポイント
- 5W1Hを意識のうえ作成する
- 結論ファーストを前提とする
- 文章表現・文字量を客観的にチェックする
- 作成後のダブルチェックを徹底する
5W1Hを意識のうえ作成する
5W1Hとは、情報や物事を整理・伝達する際に考慮すべき「When(いつ)Where(どこで)Who(誰が)What(何を)Why(なぜ)How(どのように)」を指す言葉です。
5W1Hを意識して作業報告書を作成することで、情報の抜け漏れを防止しつつ、読み手がスムーズに内容を理解できます。
結論ファーストで記載する
作業報告書の作成時は、まず結論から記載することを意識しましょう。
結論を最初に記載しないと、読み手が「この書類は結局何を伝えたいのか」という状態に陥る可能性があります。結論が最初に書かれた報告書であれば、結果に付随する理由を読み取る文章となり、内容を理解しやすくなります。
【記載例】
2024年○月○日の13時から◻︎月◻︎日の11時にかけて、特定の部品における板金加工作業を実施しました。作業内容は、以下のとおりです。
- 材料の切断
- 曲げ加工
- 溶接
作業中には、精度を保つために定期的な測定と確認を行いました。結果、すべての工程を予定通りに完了し、現在は検品の担当者による品質確認待ちの状態です。
文章表現・文字量を客観的にチェックする
作業報告書は複数の人が見るものなので、文章表現にも目を向ける必要があります。
具体的には、トーン&マナーを意識し、同じ文書内で異なる口調になったり、表記揺れが起こったりしないようを意識しましょう。
ほかにも、同じ助詞の3連続や句読点の使い方など、読みやすさを意識して作成することが大切です。
また、適切な文字量に配慮して作成する必要もあります。内容によっては、箇条書きと文章化を使い分けることで、文書内の文字量を調整しやすくなるでしょう。
作成後のダブルチェックを徹底する
作業報告書を作成した後は、後からミスや漏れが発覚しないようダブルチェックを徹底しましょう。
ダブルチェックを怠ってしまい、かつ作業報告書の不備に受け取り側が気づいてしまった場合、信用に関わるため注意しなければなりません。
作業報告書のテンプレートと例文
作業報告書を作成する際は、テンプレートを用意しておきましょう。テンプレートを用意しておけば作成が容易になるだけでなく、作業報告書ごとに書き方が異なるといった事態も防止できます。
freeeでは、作業報告書作成時に役立つテンプレートをご用意しています。以下に掲載する作成例も参考にしつつ、freeeで用意しているテンプレートをぜひご活用ください。
作業報告書の無料Wordテンプレート
業務報告書の無料Wordテンプレート
稼働報告書の無料Wordテンプレート
またfreeeでは、使用用途に応じた無料テンプレート集も用意しているので、あわせて利用をご検討ください。
まとめ
作業報告書とは、社内や取引先の人に、実際の作業内容を報告するための書類です。作業内容や状況の報告に加え、問題点を基軸とした改善にも役立てられます。
作業報告書を作成する際は、基本項目や構成への理解を深めるとともに、作成のポイントを把握しておくことが大切です。テンプレートも活用しつつ、正確な内容の作業報告書を効率的に作成しましょう。
フリーランス・業務委託先への発注を効率化する方法
フリーランスや業務委託先との取引が多い企業にとって、手間がかかるのが発注業務です。
一口に発注業務といっても、契約や発注、請求など対応すべき作業は多岐にわたり、管理が行き届かないケースがあります。たとえば、法令にもとづく適切な発注ができていなかったり、請求書の提出期日が守られなかったり、請求書の不備で差し戻しが発生したりなどの課題が挙げられるでしょう。
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freee業務委託管理の主な活用メリットは以下のとおりです。
発注に関わる手続きや取引情報を一元管理
クラウド上で契約完了
初めて取引を行うフリーランスや業務委託先と契約を締結する際、freee業務委託管理を使えば、クラウド上でのスムーズなやり取りが可能です。
契約書はそのままクラウド上に保管されるため、契約情報をもとに発注内容を確認したり、契約更新時のアラート通知を受け取ったりすることもできます。
発注対応や業務進捗を可視化
発注書の作成・送付は、フォーマットに業務内容や報酬、納期などを入力するだけで完了します。
また、発注業務をメールや口頭でのやり取りで行っていると、管理上の手間がかかるのはもちろん、発注内容や業務進捗などを把握しづらいこともあるでしょう。freee業務委託管理は発注内容が可視化され、プロジェクトの業務進捗や残予算をリアルタイムに把握するうえでも役立ちます。
正確な請求管理を実現
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支払明細書の発行も可能
確定申告の際に必要な支払明細書(支払調書)も、フリーランスや業務委託先ごとに発行できます。発行した支払明細書(支払調書)はPDFでダウンロードしたり、メールで送付したりすることも可能です。
法令への対策が万全
近年、発注側の企業がフリーランスや業務委託先に対して優越的地位を濫用するリスクを防ぐため、下請法やフリーランス保護新法(2024年11月1日施行予定)にもとづく適切な発注対応が求められています。また、インボイス制度や電子帳簿保存法の要件を満たす書類の発行・保存も不可欠です。
こうした法令に反する対応を意図せず行ってしまった場合も、発注側の企業に罰則が科される可能性があるため、取引の安全性を確保する必要があります。freee業務委託管理なら既存の法令はもちろん、法改正や新たな法令の施行にも自動で対応しているため、安心して取引を行うことができます。
カスタマイズ開発やツール連携で運用しやすく
業務委託管理システムを導入する際は、発注業務の担当者が使いやすい環境を整えることも欠かせません。freee業務委託管理は、ご希望に応じて、オンプレミスとの連携や新たな機能の開発などのカスタマイズも可能です。また、LINE・Slack・Chatwork・freee・CloudSign・Salesforceなど、各種ツールとの連携もできます。
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よくある質問
作業報告書とは?
作業報告書とは、社内や取引先の人に、実際の作業内容を報告するための書類です。作業内容や状況の報告に加え、問題点を基軸とした改善にも役立てられます。
詳しくは記事内「作業報告書とは」をご覧ください。
作業報告書を作成するメリットは?
作業報告書を作成する主なメリットとしては以下があります。
- 関係者が作業内容や進捗について理解できる
- 生産性の改善につながる
- 作業内容の振り返りや改善ができる
詳しくは記事内「作業報告書を作成するメリット」をご覧ください。
作業報告書を作成する際はどんなことに注意すべき?
作業報告書を作成する際は、以下に挙げるポイントを意識すべきです。
- 5W1Hを意識のうえ作成する
- 結論ファーストを前提とする
- 文章表現・文字量を客観的にチェックする
- 作成後のダブルチェックを徹底する
詳しくは記事内「作業報告書を作成するときのポイント」をご覧ください。