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フリーランスマッチングサービスとは?採用担当者向けに機能やメリットについて解説

フリーランスマッチングサービスとは?採用担当者向けに機能やメリットについて解説

フリーランスマッチングサービスとは、フリーランスと企業(または個人)の採用担当者を直接つなぐサービスの総称です。

フリーランスマッチングサービスを利用すると、自社の業務に必要なスキルや知識のある人材を見つけやすかったり、採用にかかる時間も短縮できたりメリットがあります。

本記事では、フリーランスマッチングサービスの主な機能やメリット、実際に選ぶときのポイントについて解説します。

目次

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フリーランスマッチングサービスとは

フリーランスマッチングサービスとは、フリーランスと企業(または個人)の採用担当者を直接つなぐサービスの総称です。

フリーランスマッチングサービスは、就職・転職サービスのように企業と求職者の間に仲介業者が入らず、依頼内容や条件についてフリーランスと採用担当者が直接やりとりできるものが一般的です。

近年、働き方や人材の多様化が進み、市場価値の高い人材を探すための選考ステップも複雑化しています。フリーランスマッチングサービスは、そのような労働市場であっても効率よく人材を探せる強みがあり、ニーズが高まってきています。

なお、サービスを介した契約は主に業務委託契約となることから、フリーランスマッチングサービスは「業務委託マッチングサービス」とも呼ばれます。

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業務委託契約とは?契約の種類や締結の流れを分かりやすく解説

フリーランスマッチングサービスの種類

フリーランスマッチングサービスには、複数の種類があります。ここでは、代表的な6種類を紹介します。

クラウドソーシング型

クラウドソーシング型は、案件ごとにコンペ方式・プロジェクト方式などと募集方式を分けて、フリーランスをその都度募る仕組みです。

手数料は企業とフリーランスの双方で契約が成立した際に、フリーランス側が払うサービスが多く見受けられます。

スキルシェア型

スキルシェア型は、フリーランス側が自身の時間を切り売りし、スキルやサービス・商品を提供する形態です。

ビジネスの依頼だけでなく、趣味に関することや家事代行など幅広い分野でのサービスが提供されます。

エージェントサービス型

エージェントサービスは、企業とフリーランスの間に専属のエージェントが入り、マッチングをサポートします。

手数料は発注する企業側が負担するのが一般的です。

コミュニティ型

コミュニティ型は主にフリーランスの集まりによって形成され、フリーランスが互いに依頼をする仕組みです。企業からの依頼をコミュニティ内のフリーランスで受けることもあります。

仕事の獲得はもちろん、情報交換や人脈拡大のために利用しているフリーランスも多く見受けられます。

ダイレクトリクルーティング型

ダイレクトリクルーティング型は、企業側が優秀な人材を見つけ、直接声がけして採用するシステムです。

マッチングプラットフォームに登録されているフリーランスの中から、企業が自社に合う人材を検索して候補を探し出します。

リアルイベント型

リアルイベント型は、イベント会場に企業ブースを出展し、フリーランスとのマッチングを行う仕組みです。

一般的に、イベントの主催者が費用を負担するケースが多いため、企業側は採用コストを抑えながら人材を探すことができます。

フリーランスマッチングサービスの主な機能

フリーランスマッチングサービスには主に以下のような機能があります。

  • 条件に合う人材を見つける検索機能
  • タレントマネジメント機能
  • フリーランスと直接やりとりできるメッセージ機能
  • 評価レビュー機能

これらの機能を使用することで効率よく採用活動を進めていくことが可能です。ここからはそれぞれの機能について詳しく解説します。

条件に合う人材を見つける検索機能

フリーランスマッチングサービスに登録されているフリーランスのスキルや経験、学歴といった項目から自社の希望に合う条件を指定できます。

たとえば「経理部門の経験が3年以上ある人」や「特定のプログラミング言語に長けた人」のように、条件を指定して抽出することが可能です。

タレントマネジメント機能

フリーランスマッチングサービスには、これまでにマッチングしたフリーランスを管理する機能があります。各人材の経歴や、過去に契約したフリーランスの実績をまとめて管理することが可能です。

契約状況や請求状況についても一元管理が可能なサービスもあり、そういったサービスを利用すれば募集から業務完了、請求のやりとりまでワンストップで進められます。

フリーランスと直接やりとりできるメッセージ機能

メッセージ機能では、フリーランスと直接メッセージでやりとりができます。フリーランス側からの仕事内容や労働条件に関する質問や交渉、面接日程を決めるときなどに利用します。

評価レビュー機能

評価レビュー機能は案件完了後に、企業とフリーランスが互いにフィードバックや評価を残せる機能です。

たとえば、仕事の質に満足したかどうかをスコア評価したり、コメントでどのようなフリーランス(または企業)かを説明したりできます。これらの評価は、候補となるフリーランスの能力や人となりを知りたいときに役立ちます。

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マッチングしたフリーランスとの契約締結もシステム内で完結できるため、作成や送付にかかる時間を大幅に短縮し、スピーディーに業務着手が可能です。

また、システム内で応募者の情報管理や採用状況も可視化ができ、社内での共有もスムーズに行えます。

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フリーランスマッチングサービスを使うメリット

企業(または個人)側がフリーランスマッチングサービスを使う主なメリットとして以下の3つが挙げられます。

  • 必要とする人材を見つけやすい
  • 採用業務にかかる時間と工程を削減できる
  • 自社に足りない人材を補える

必要とする人材を見つけやすい

一般的な採用プロセスでは、企業の募集に対して応募者が履歴書やエントリーシートなどの書類を提出し、そこから候補者を絞っていくため、マッチしない人材が集まってしまう可能性もあります。

フリーランスマッチングサービスでは、サービスに登録しているフリーランスの保有スキルや経験を事前に閲覧できます。

特定の業界向けに展開しているサービスや、職種を絞って検索をかけられる機能もあるため、自社が求めている人材を見つけやすいでしょう。

採用業務にかかる時間と工程を削減できる

フリーランスマッチングサービスでは、自社に合うスキルや経験をもった人材を検索して抽出できます。

フリーランス視点でも企業のプロフィール情報を見てからマッチングするかを選べるため、互いにミスマッチが起こりにくくなり、効率よく選考プロセスを進められます。

マッチング後の面接調整や契約の場面では、マッチングサービスの提供会社がサポートしてくれる場合が多いため、自社で準備する手間がかかりません。

また、マッチングしたフリーランスとはメッセージ機能で直接やりとりもできるので、スピーディーに進めることができます。

自社に足りない人材を補える

特定分野の知識やスキルのある人材が不足している場合、フリーランスマッチングサービス上でそのスキルをもった人だけを探すことができます。

たとえば社内でSNSマーケティングに関する知見が必要になった際、SNS運用に詳しい人を探して採用すれば、業務を円滑に進められます。

自社にはないスキルをもった人材を採用することで、これまでにはなかったノウハウやスキルが手に入ることもあるでしょう。

フリーランスマッチングサービスを使うときの注意点

フリーランスマッチングサービスはスピーディーに採用を進めたい企業にとってメリットが大きいですが、一般的な採用フローとは異なる点に注意が必要です。

具体的な注意点としては以下が挙げられます。

  • 自社に採用に関するノウハウを蓄積されない
  • 採用コストが高い可能性がある

社内で採用に関するノウハウが蓄積されない

フリーランスマッチングサービスは、採用業務の一部を外部に委託する採用方法です。

サービスの利用をやめた際には、自社で採用業務のすべてを担わなくてはなりません。フリーランスを採用するコツや効率的な採用プロセスがわからず、採用に苦労する可能性も考えられます。

また、マッチングサービスのように多くのフリーランスから求めている条件に合致する人に絞り込んでスカウトするといった採用形態ではなくなるため、自社の希望に合うスキルをもった人材から応募がくるのにも一定時間がかかるでしょう。

採用コストが高い可能性がある

フリーランスマッチングサービスの多くは、提供会社へ成功報酬を支払う仕組みで、フリーランスとのマッチングが成立し採用につながると手数料や発注料が発生します。

一般的な費用目安は採用したフリーランス一人につき、その報酬の5%~30%程度ですが、フリーランスのスキルが高いと手数料も増えていくケースが多いです。

採用人数が増えるほどコストもかかります。優秀なフリーランスを多数採用したい場合は、自社で直接雇用するよりも割高になってしまうかもしれません。

採用人数や求めるスキルだけでなく、採用コストも視野に入れて検討しましょう。

フリーランスマッチングサービスを選ぶときのポイント

上述したように、フリーランスマッチングサービスには複数の種類があります。選ぶときは以下のポイントを確認しておくとよいでしょう。

  • 運営している会社の規模はどのくらいか
  • フリーランスマッチングサービスの強みや特徴が自社に適しているか
  • 利用料金とサービス内容は見合っているか

運営している会社の規模はどれくらいか

マッチングサービスを選ぶ際の判断材料として、サービスを運営している会社の規模の大きさが挙げられます。

運営会社の規模が大きいと社会的信用も高く、サービスを信頼できる可能性が高いです。

運営会社のホームページを見れば、その会社が上場か非上場か、また資本金はどれくらいかなどを確認できます。主要な取引先や事例も確認し、どのような規模の企業と取引しているかを見ておくとよいでしょう。

加えて、マッチングサービスの登録者数や利用者数をチェックすることも有効です。登録しているフリーランスの母数が多いほど、優秀な人材とマッチングする確率は上がるでしょう。

フリーランスマッチングサービスの強みや特徴が自社に適しているか

特定の業種に向けたフリーランスマッチングサービスもあります。

たとえばシステムエンジニアやWebデザイナーなど、IT業界の人材に特化したサービスであれば、登録しているフリーランスもその分野に関するスキル・経験をもっています。

特定のスキルを求めているのであれば、その業界や分野に特化したサービスを利用することで、人材や条件のミスマッチを最小限にできるでしょう。

利用料金とサービス内容は見合っているか

フリーランスマッチングサービスには複数の種類があり、提供される機能はサービスによって異なります。上述した検索機能や人材の管理機能、メッセージ機能以外にもどのような機能があるのか、また、料金がサービスに見合っているかも確認しましょう。

サービス利用料のほかにマッチングや報酬の支払い時など、サービスごとの手数料がかかるのかの確認も必要です。これらのコストを把握しておくことで、想定外の出費を抑えられます。

また、機能面や料金体系の他、サポート体制が充実しているかも確認するとよいでしょう。チャットサポートのみの会社もあれば、電話による相談に応じている会社もあります。

フリーランスマッチングサービスで優秀な人材を採用するには

フリーランスマッチングサービスにはさまざまな人が登録・閲覧しています。より優秀な人材を採用するためには企業側にも工夫が必要です。

具体的な方法として、以下の3つを紹介します。

  • 募集要項を詳細に記入する
  • 取引実績をチェックする
  • 積極的にアプローチする

募集要項を詳細に記入する

募集要項には、求める人材のスキルや業務内容、契約方法・報酬についても細かく明記しておきましょう。

募集要項を詳細に記載することで、フリーランスと認識の齟齬も生じにくくなり、ミスマッチや契約時のトラブルを防げるでしょう。

ほかにも、支払いの方法や振込手数料の有無、途中で契約をキャンセルした際の対応を載せておくと、フリーランス側からの信頼感を高められます。

取引実績をチェックする

フリーランスマッチングサービスでは、フリーランスのスキルだけでなく、これまでの経験や実績を確認できるので、採用の参考材料となります。

なかには、自身のもつスキルについて十分に記載をしていない人もいるので、過去取引している企業からの評価レビューも確認しておくとよいでしょう。

積極的にアプローチする

優秀な人材を見つけたら、企業側から積極的にアプローチしていく姿勢も大切です。

マッチングしたフリーランスには、メッセージ機能を使って企業側から声がけします。メッセージを送る際は、募集している仕事やプロジェクトの詳細を記載し、相手に興味をもってもらえるよう工夫しましょう。

メッセージのやりとりを進めていくと、コミュニケーションを取りやすい相手かどうかも事前に判断できます。きちんと報連相ができる相手であれば、採用後もスムーズにコミュニケーションを取りながら業務を進めてくれるかもしれません。

まとめ

フリーランスマッチングサービスは、フリーランスと企業が直接つながれるサービスで、特定の業務やスキルをもつ人材をピンポイントで探したい企業に向いています。

ただしマッチングサービスにはさまざまな種類があり、自社に適したサービスを選ばないとかえって採用プロセスが非効率になる可能性もあります。優秀な人材を効率よく探すには、マッチングサービスの機能や料金を比較しながら、自社の採用スタイルに沿ったサービスを選ぶのが大切です。

フリーランスマッチングサービスを活用して、自社に新しいノウハウを与えてくれる人材を確保しましょう。

フリーランス・業務委託先への発注を効率化する方法

フリーランスや業務委託先との取引が多い企業にとって、手間がかかるのが発注業務です。

一口に発注業務といっても、契約や発注、請求など対応すべき作業は多岐にわたり、管理が行き届かないケースがあります。たとえば、法令にもとづく適切な発注ができていなかったり、請求書の提出期日が守られなかったり、請求書の不備で差し戻しが発生したりなどの課題が挙げられるでしょう。

このような課題を抱えている発注担当者におすすめしたいのが、業務委託管理システム「freee業務委託管理」です。

freee業務委託管理を活用すると、フリーランスや業務委託先への発注に関する手続きや取引情報のすべてを一元管理できるようになります。契約締結から発注、業務期間のやり取り、納品、検収、請求、支払いまで、一連の対応をクラウド上で完結できるため、管理コスト削減や業務効率化、取引に関するトラブルのリスク低減などのメリットをもたらします。

また、フリーランスや業務委託先との過去の取引履歴や現在の取引状況の管理も可能です。発注実績や評価を社内共有しやすく、業務委託の活用による従業員のパフォーマンス向上が期待できます。

freee業務委託管理の主な活用メリットは以下のとおりです。

発注に関わる手続きや取引情報を一元管理

クラウド上で契約完了

初めて取引を行うフリーランスや業務委託先と契約を締結する際、freee業務委託管理を使えば、クラウド上でのスムーズなやり取りが可能です。

契約書はそのままクラウド上に保管されるため、契約情報をもとに発注内容を確認したり、契約更新時のアラート通知を受け取ったりすることもできます。

発注対応や業務進捗を可視化

発注書の作成・送付は、フォーマットに業務内容や報酬、納期などを入力するだけで完了します。

また、発注業務をメールや口頭でのやり取りで行っていると、管理上の手間がかかるのはもちろん、発注内容や業務進捗などを把握しづらいこともあるでしょう。freee業務委託管理は発注内容が可視化され、プロジェクトの業務進捗や残予算をリアルタイムに把握するうえでも役立ちます。

正確な請求管理を実現

発注業務でもっとも忘れてはならないのが、請求管理です。報酬の支払い漏れや遅延は企業の信用に関わるため、情報の一元管理によって正しく効率的に行う必要があります。freee業務委託管理ならフリーランスや業務委託先が請求書を発行する際も、ワンクリックで発注書に連動した請求書を作成可能。請求書の回収状況が一覧で確認できるほか、請求処理に関する上長や経理担当者の承認作業もクラウド上で行えます。

支払明細書の発行も可能

確定申告の際に必要な支払明細書(支払調書)も、フリーランスや業務委託先ごとに発行できます。発行した支払明細書(支払調書)はPDFでダウンロードしたり、メールで送付したりすることも可能です。

法令への対策が万全

近年、発注側の企業がフリーランスや業務委託先に対して優越的地位を濫用するリスクを防ぐため、下請法やフリーランス保護新法(2024年11月1日施行予定)にもとづく適切な発注対応が求められています。また、インボイス制度や電子帳簿保存法の要件を満たす書類の発行・保存も不可欠です。

こうした法令に反する対応を意図せず行ってしまった場合も、発注側の企業に罰則が科される可能性があるため、取引の安全性を確保する必要があります。freee業務委託管理なら既存の法令はもちろん、法改正や新たな法令の施行にも自動で対応しているため、安心して取引を行うことができます。

カスタマイズ開発やツール連携で運用しやすく

業務委託管理システムを導入する際は、発注業務の担当者が使いやすい環境を整えることも欠かせません。freee業務委託管理は、ご希望に応じて、オンプレミスとの連携や新たな機能の開発などのカスタマイズも可能です。また、LINE・Slack・Chatwork・freee・CloudSign・Salesforceなど、各種ツールとの連携もできます。

より詳しくサービスについて知りたい方は、無料ダウンロード資料「1分で分かるfreee業務委託管理」をぜひご覧ください。

よくある質問

フリーランスマッチングサービスのメリットは?

フリーランスマッチングサービスのメリットには以下が挙げられます。


  • 必要とする人材を探しやすい
  • 採用業務の一部をサービス運営会社に委託するため、採用にかかる時間や工程を削減できる
  • 自社に足りないノウハウをもった人材を補える

詳しくは記事内「フリーランスマッチングサービスを使うメリット」をご覧ください。

フリーランスマッチングサービスを選ぶときのポイントは?

フリーランスマッチングサービスを選ぶときには、運営会社の規模や実績をよく確認し、自社の業界や業務内容に合った強みをもつサービスを選定することが大切です。

利用料金やサービス内容、サポートの有無についてもよく比較しましょう。

詳しくは記事内「フリーランスマッチングサービスを選ぶときのポイント」をご覧ください。

業務委託先との契約・発注・請求・支払をまるごと管理

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