監修 谷 直樹 長崎国際法律事務所
請負契約とは、仕事を依頼した相手が仕事を完了させて納品したときに、その納品物に問題がなければ報酬を支払うという業務委託契約です。
同じく業務委託契約である委任契約・準委託契約とは異なるメリット・デメリットを持っているので、外部への業務委託を考えているときは、どの契約方法が一番適切であるかを事前に検討することが大切です。
本記事では、請負契約の概要や委任契約・準委託契約との違い、請負契約のメリット・デメリット、請負契約書に記載すべき要素などを解説します。
目次
- 請負契約とは
- 請負契約と委託契約と準委任契約の違い
- 請負契約における注文者の義務・責任範囲
- 請負契約のメリット
- さまざまなコストを抑えられる
- 自社が持たない専門知識やノウハウにより品質を担保できる
- 請負契約のデメリット
- 社内で業務の知識や経験が蓄積されにくい
- コミュニケーション管理がしづらい
- 請負契約書に記載すべき要素
- 1. 成果物
- 2. 原材料の支給
- 3. 委託料
- 4. 納入・検収・引渡し
- 5. 知的財産権
- 6. 再委託
- 7. 契約の解除
- 請負契約の流れ
- 1. 依頼書
- 2. 見積書
- 3. 発注書
- 4. 契約書
- 5. 納品書
- 6. 検収書
- 7. 請求書
- 請負契約書は電子契約でも可能
- 請負契約を電子契約するメリット
- 契約締結までスピーディーになる
- 印刷・郵送・印紙代などのコストを削減できる
- 複数の書類を一括管理できる
- 契約にまつわる業務を簡単にする方法
- まとめ
- よくある質問
請負契約とは
請負契約とは、請負人(請負契約により仕事を引き受けて完了させる責任を負う人)が仕事を完了することを約束し、発注者が請負人の仕事の結果に対して報酬を支払うことを約束する業務委託契約の一種です。
請負契約はあくまで「完了した仕事に対して報酬が発生する」という契約であるため、会社と会社員のような使用従属性は存在しません。使用従属性が存在し、一定の指揮命令に従って労働に従事する雇用契約とは大きく異なります。
請負契約における「仕事」に含まれるのは、住宅の建築や機械の製作といった形のある成果物のほか、演奏や舞台出演、清掃といった形のないサービスなどです。請負の目的は仕事を完了させることとなります。請負人には仕事が完了するまでの業務フローについて、ある程度の裁量が認められる傾向です。一方、請負人が仕事を完了できなかった場合は、債務不履行責任が問われます。
そして、発注者と請負人の間で決められた仕事内容や報酬金額などをまとめた文書が、「請負契約書」です。発注者が依頼する仕事の内容によってさまざまな種類がありますが、いずれも請負契約の内容が記載されています。
請負契約書の種類
- 工事請負契約書
- 工事注文請書
- 物品加工注文請書
- 広告契約書
- 会計監査契約書
- 専属契約書(プロ野球選手、俳優など)
原則として請負契約書を作成せずとも、口約束だけでも契約自体は成立すると民法第522条に定められています。
しかし、請負契約書を作成していないとトラブルが発生した際、「言った」「言わない」の水掛け論になったときに契約内容を示す証拠がなくトラブルが複雑化するおそれがあります。請負契約は金額が大きくなることも多く、トラブルの末に「報酬が支払われなかった」「民事裁判で争うことになった」といった事態に発展するかもしれません。
このようなリスク回避のためにも、請負契約を締結するときは請負契約書を作るのが一般的です。
請負契約と委託契約と準委任契約の違い
請負契約と混同されやすい契約の中に、委託契約と準委任契約があります。「委託契約」は請負契約、委任契約、準委任契約を包括する用語として使われることがあります。ここでは、委託契約のうち特に「委任契約」として解説していきます。
委任契約と準委任契約はいずれも業務委託契約の一種と括られることが多いものの、契約の定義や報酬体系が異なります。
前述のとおり、請負契約の目的は「仕事が完了すること」です。そのため、あくまで報酬は仕事の完了・引渡しに対して支払われるのが原則です。完了までにかかった時間や労力は、契約時に決めてない限りは原則として報酬に反映されません。
一方、委任契約や準委任契約は「業務の遂行」を目的としており、仕事の完了ではなく業務を行った時間や工数、または達成した成果に対して報酬が支払われます。
その中でも、法律行為を依頼するのが委任契約、法律行為以外の仕事を依頼するのが準委任契約に分類されます。
委任契約の例
- 所得税や消費税の確定申告の代行を税理士に依頼する
- 自分の訴訟行為の代理を弁護士に依頼する
- 相続登記や会社登記を司法書士に依頼する
- 不動産業者に不動産の売却を依頼する
準委任契約の例
- 医者に診察や治療を依頼する
- ITコンサルタントに自社のIT導入や経営関係のアドバイスを依頼する
- システムエンジニアに情報システム構築を依頼する
- 高齢者介護サービス会社に介護サポートを依頼する
請負契約における注文者の義務・責任範囲
請負契約における請負人には以下のような場合に、すでに完了した仕事の結果のうち可分な部分(分割や分離が可能な部分)の給付によって注文者が利益を得られるときは、その部分を仕事の完了とみなして注文者にある程度報酬を請求できる「報酬請求権」を持っています。
- 注文者の責任でない理由で仕事を最後まで遂行できなくなったとき
- 請負契約が仕事の完了前に解除されたとき など
そして、注文者は請負人が完了した仕事や請負人の報酬請求権に対して、引き渡しと同時に報酬(一般的には金銭)を支払う義務があります。
六百三十三条 報酬は、仕事の目的物の引渡しと同時に、支払わなければならない。ただし、物の引渡しを要しないときは、第六百二十四条第一項の規定を準用する。
出典:e-Gov法令検索「民法第六百三十三条、六百二十四条第一項」
一方で、請負人の仕事が完了しない場合に注文者が請負人に対して持つのは、発生した損害の賠償をしたうえで、いつでも契約解除できる権利です。賠償範囲は、逸失利益(損害がなければ将来得られるであろう利益)も含みます。
六百三十三条 報酬は、仕事の目的物の引渡しと同時に、支払わなければならない。ただし、物の引渡しを要しないときは、第六百二十四条第一項の規定を準用する。
出典:e-Gov法令検索「民法第六百三十三条、六百二十四条第一項」
もし、注文者が請負人に対する注文や指示について過失が認められるときは、請負人が第三者に加えた損害を注文者が賠償しなければなりません。
(注文者の責任)
第七百十六条 注文者は、請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負わない。ただし、注文又は指図についてその注文者に過失があったときは、この限りでない。
出典:e-Gov法令検索「民法第七百十六条」
このように、請負契約においては請負人だけではなく注文者側にも民法上の権利や義務・責任範囲が存在します。外部と請負契約を締結するときは、注文者の権利や義務・責任範囲を遵守しましょう。
請負契約のメリット
自社の業務を外部へ依頼する際、請負契約では以下の2つのメリットを享受できます。
請負契約のメリット
- さまざまなコストを抑えられる
- 自社が持たない専門知識やノウハウにより品質が担保できる
さまざまなコストを抑えられる
請負契約のメリットは、必要な業務量を必要な時期に絞って発注すれば、人件費といったさまざまなコストを抑えられることです。
時間や工数などに応じて報酬が発生する委任契約や雇用契約だと、不必要な業務や業務時間に対する費用が発生する可能性があります。一方で、請負契約ならプロジェクト単位で発注しやすいので、「ゲーム開発のキャラクターデザインだけ」「Webコンテンツの文章部分だけ」といったピンポイントの依頼が可能です。
支払う報酬も仕事の完成部分のみであるため、余計な人件費もかかりません。また請負契約は仕事が完了すれば一旦は契約が終了するので、雇用契約のように無期限の契約や一定期間の契約は行わずに済みます。人材管理や指揮命令コストも削減しやすいのも、請負契約のメリットです。
自社が持たない専門知識やノウハウにより品質を担保できる
外部の専門家に依頼すれば、自社が持たない専門知識やノウハウを活用して業務を進められるメリットがあります。自社が対応できない部分を外部の専門家へ任せることで、自社は本業に集中しつつ委託した業務の品質を担保できます。
請負契約のデメリット
請負契約は外部の方に仕事を任せるという特性上、自社への還元や人材管理面で以下のようなデメリットが存在します。
請負契約のデメリット
- 社内で業務の知識や経験が蓄積されにくい
- コミュニケーション管理がしづらい
社内で業務の知識や経験が蓄積されにくい
外部の専門家と請負契約して業務が進んだとしても、あくまで仕事をしたのは外部者であるため、自社人材のスキルアップやノウハウ蓄積にはつながりにくいデメリットがあります。
たとえばIT関係に弱いからといってIT関係の業務を外部に委託しつづけると、いつまで経っても自社でIT人材が育ちません。社内に知識やノウハウが貯まらないままだと、企業の長期的な成長が鈍くなる可能性があります。
コミュニケーション管理がしづらい
請負契約は外部への委託となるため、自社の従業員と比較すると業務の進め方の共有や進捗確認などのコミュニケーションが取りづらいのがデメリットです。
もしコミュニケーションがうまく取れずに認識齟齬が発生すると、こちらが希望する納品物の品質に届かなかったり、納期になっても仕事が完了しなかったりなどのトラブルに発展するリスクがあります。
また外部である請負人の作業過程に直接介入はできないため、請負人の能力が低いと納品物の品質が大きく低下する可能性があります。雇用契約のように指揮命令は行えないので、あくまで請負人の技術を信用するしかなくなるでしょう。
請負契約書に記載すべき要素
請負人とスムーズに取引するには、請負人に任せる業務内容や支払報酬など、請負契約に必要な情報を請負契約書に記載することが大切です。契約内容が不明瞭だと、請負人からの不信感や納品物の品質低下、納期や権利に関するトラブルに発展するリスクがあります。
請負契約書を作成する際は、以下に記した請負契約書に記載すべき主な要素を押さえた書面にすることを推奨します。
<請負契約書の記載事項>
- 成果物
- 原材料の支給
- 委託料
- 納入・検収・引渡し
- 知的財産権
- 再委託
- 契約の解除
それぞれどのように記載すべきか、しっかり確認しておきましょう。
1. 成果物
成果物とは、請負契約の目的物である「完了されるべき仕事」のことです。何をどこまでやれば完了とみなすかが曖昧だと、後々のトラブルにつながるおそれがあります。委託する内容を具体的かつ明確に記載しましょう。
成果物の例
- 大型設備の導入工事の完成
- スマートフォン用のアプリの開発
- Webコンテンツ〇〇文字執筆完了
2. 原材料の支給
請負業務を行うにあたって、仕入れや原材料、交通費などの費用が発生する場合も考えられます。請負業務に必要な諸経費は請負人と発注者のどちらがどのくらい負担するのか、あらかじめ明確にしておきましょう。
3. 委託料
委託料とは、完成した成果物に対して注文者が支払う報酬のことです。報酬金額や支払方法、支払時期、振込手数料を請負人と発注者のどちらが負担するかを明記します。
規模が大きい案件や契約期間が長期にわたる場合は、着手金などの形で支払いを分割するのか、完了後に一括で支払うのかも決めておきましょう。
4. 納入・検収・引渡し
完成した成果物の納入や検収、引渡しについて記載します。
納入
納入には、納期や納品方法、納期に間に合わなかった場合の対応について明記します。
検収
検収とは、成果物が納品された際にその内容を点検することです。確認方法や期間、検収の合格基準などを記し、不合格になった場合の再検査についても定めておきます。
引渡し
検収で問題がなければ、引渡となります。「委託者から検収確認完了の通知がなされた場合はその日、もしくは通知がない場合は検収期間満了日をもって成果物が引渡されたものとする」など、引渡の完了についての取り決めを記載しましょう。
5. 知的財産権
知的財産権とは、人間の知的な活動から生じる創造物に関する権利のことです。著作権、意匠権、商標権、特許権などが該当します。
成果物の内容によって知的財産権が発生する場合は、請負人と発注者のどちらに帰属するのかを請負契約書で明らかにしておきます。
知的財産権が発生する業務の例として以下が挙げられます。
- ソフトウェア開発
- ウェブサイト制作
- デザイン
- 文章を書くライティング作業
- 技術開発 など
6.再委託
再委託とは請負人が受託した業務を、また別の企業や人に委託することを意味します。請負契約は再委託することが原則として可能となります。ですが、実際には書面などで「注文者に承諾を得てからでなければ再委託できない」旨を定める運用が一般的です。
逆にセキュリティ上の観点から再委託を禁止したい場合は、その旨を契約書に記載しておきます。
7. 契約の解除
どのような場合に契約解除ができるのかを記載します。一般的には、契約違反や背信行為など、双方の信頼関係が崩れるような事態が発生した場合を定めるものです。契約を解除する事由が起こったとき、勧告が必要か、勧告なしに直ちに解除できるのかも明記しておきましょう。
請負契約の流れ
請負契約を締結するうえでは、請負契約書のほかにもさまざまな書類のやりとりがあります。どの書類が必要になるかは企業や仕事の内容によっても異なり、必ずしもすべて作成が必要なわけではありません。とはいえ、万が一トラブルになった場合に備えて、準備・保存しておくことをおすすめします。
ここからは請負契約の流れに沿って、発注者と請負人が取り交わす書類について見ていきましょう。
1. 依頼書
依頼書とは、発注者が請負人に対して「◯◯の仕事を依頼したいが、どのような見積りになるか」と尋ねる文書です。請負人が文面を読んで問題なく理解できるよう、依頼内容、依頼目的、予算、納期など、必要な情報をわかりやすく記載することが大切です。
2. 見積書
依頼書で提示された内容に対して、請負人が工数や報酬の見積りを回答する文書が見積書です。見積書には、前提条件となる契約期間や支払条件、有効期限などが記載されています。もし求める情報が見積書に載っていないときは、請負人に確認を取って足りていない情報を得るようにしましょう。見積りに齟齬があると、請負契約を結んだ後にトラブルに発展する可能性があります。
3. 発注書
発注書は、発注者が請負人に対して「◯◯の内容の仕事を依頼する」という申し込みの意思表示を行う文書です。見積書の内容に問題がなければ、発注書は一般的に発注者が作成します。
下請法に該当する取引の場合は、下請法3条に規定された項目がすべて記載された発注書(3条書面)の交付が必要です。下請法に沿った発注書の書き方は、以下の関連記事にて詳しく解説しているのであわせてご覧ください。
【関連記事】
下請法に沿った発注書の書き方解説!
4. 契約書
請負契約を行うために当事者双方で契約書を取り交わします。契約の目的、契約締結日、権利義務の内容、契約期間、支払期日など、必要な情報がすべて記載されているかを事前に確認します。なお、契約書の書面自体は当事者どちらが作成しても構いません。
5. 納品書
請負人が依頼された内容に沿って成果物を完成させて納めたとき、注文どおりに納品したことを示すために請負人が作成する書類が納品書です。それに対して発注者は、成果物を受け取った証明として受領書を発行することもあります。
6. 検収書
検収書は、納品された成果物を発注者が確認し、問題ないと認めたことを示す書類です。成果物が事前に定めた仕様や基準を満たしていると確認されれば、発注者から請負人に対して検収書を発行します。
7. 請求書
請求書は報酬を請求するために請負人が発行します。請求書には、品名・個数・支払期限・振込先などを記載します。
その後、発注者が仕事の報酬を請負人に支払うことで、請負契約は一通り終了となります。請求書の内容に問題がなければ、支払期日までに報酬を支払いましょう。支払いが遅れてしまうと、遅延利息の支払いが必要になります。
請負契約書は電子契約でも可能
請負契約では、契約書をはじめとしたさまざまな書類が必要になります。これらの書類をすべて紙で作成すると、印刷や郵送、保管にかなりの手間やコストがかかってしまいます。
特に、見積書や発注書、契約書などの書類はビジネスチャンスを逃さないためにもスピードが重視されるものです。紙で作成すると、郵送で契約締結までに時間がかかってしまう可能性があります。また、紙の契約書の場合は課税文書に該当するため、収入印紙代もかかります。
電子契約なら、これらのコストや手間を削減でき、紙の契約書よりも契約締結がスムーズに行えるのでおすすめです。
また、以下の定めから建設業の請負契約では、書面での契約締結が義務でした。
建設業法第19条
建設工事の請負契約の当事者は、前条の趣旨に従って、契約の締結に際して次に掲げる事項を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない
出典:e-Gov法令検索「建設業法」
しかし、2001年4月の建設業法改正によって、建設業の請負契約の書面化義務が緩和され、契約の相手方の承諾を得て、国土交通省令で定める措置を講じた場合、工事請負契約書の電子化をできるようになったのです(建設業法第19条3項)。
これによって、書面での契約にかかっていた時間やコストが削減され、業務効率化につながっています。
たとえば請負契約が多い建設業の場合だと、電子契約にすることで書面での契約にかかっていた時間やコストの削減効果が大きくなります。
2001年4月の建設業法改正によって建設業の請負契約の書面化義務が緩和されており、契約の相手方の承諾を得て国土交通省令で定める措置を講じた場合、工事請負契約書を電子化できます(建設業法第19条3項)。
請負契約を電子契約するメリット
請負契約にまつわる書類を紙の文書から電子化すると、主に次のようなメリットがあります。
請負契約を電子契約するメリット
- 契約締結までがスピーディーになる
- 印刷・郵送・印紙代などのコストを削減できる
- 複数の書類を一括管理できる
契約締結までスピーディーになる
書面による契約では、書類のやりとりに手間と時間がかかることがデメリットでした。契約書の受け渡しを行うだけでも、印刷・製本に始まり、印紙の貼付、郵送、返送と、かなりの時間を要してしまいます。
電子契約ならこれらの工程をカットでき、契約締結までスピーディーに進められます。
印刷・郵送・印紙代などのコストを削減できる
電子契約では印刷や郵送が必要ないので、それらにかかるコストがなくなります。
また、課税文書に貼付する印紙の税額は、文書に記載された金額によって変わりますが、請負契約は取引金額が大きくなることも多く、印紙代も高額になりがちです。電子契約での契約書において収入印紙は不要とされているので、印紙代もかかりません。
【関連記事】
収入印紙はコンビニで買える?電子契約では貼付不要となる理由も解説
複数の書類を一括管理できる
紙の書類の場合は、ファイリングしたり保管場所を確保したりする必要があります。一方で電子契約なら、サーバー上で書類を一括管理することが可能です。
電子契約サービスの中にはフォルダ機能を備えたものもあるため、請負契約のように1つの契約で複数の書類が発生する場合も、管理や検索が簡単にできます。
契約にまつわる業務を簡単にする方法
契約書の作成や押印、管理など、契約にまつわる作業は多岐に渡ります。リモートワークが普及した近年、コミュニケーションを取りづらくなってしまい、契約締結までに時間がかかってしまう場合や、押印のためだけに出社しなければいけない...なんてケースも少なくありません。
そんな契約まわりの業務を効率化させたい方には電子契約サービス「freeeサイン」がおすすめです。
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契約書を簡単に作成!
契約によって書式が異なるので、一から作成すると工数がかかってしまいます。 freeeサインでは、テンプレートを登録し、必要な項目を入力フォームへ入力するだけで簡単に契約書を作成できます。
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文書に応じて電子サイン・電子署名の使い分けが可能!
電子契約サービスの中には、どんな文書であっても1通送信する度に100~200円程度の従量課金が発生するものも少なくありません。freeeサインでは、従量課金のない「電子サイン」と従量課金のある「電子署名」のどちらを利用するかを、文書の送信時に選択できます。
重要な契約書や、後に争いが生じる可能性が高い文書には「電子署名」を利用して、より強固な証跡を残し、それ以外の多くの文書には「電子サイン」を利用するといった使い分けができるので、コスト削減につながります。
電子契約で契約書作成にかかる手間・コストを削減
電子契約にすると押印や郵送、契約管理台帳へのデータ入力の必要がなく、契約に関わる手間が大幅に削減されます。さらに、オンライン上での契約締結は印紙税法基本通達第44条の「課税文書の作成」に該当しないため、収入印紙も不要です。
電子契約で完結することで、郵送する切手代や紙代、インク代なども不要となり、コストカットにつながります。
過去の契約書もクラウド上で保存してペーパーレス化
紙ベースで契約書類を作成すると、紛失や破損の恐れがあります。また、管理するための物理的なスペースを確保しなくてはなりません。また、電子帳簿保存法の改正でPDFでの保管にも制約が発生します。
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まとめ
請負契約とは、仕事の完了をもって報酬が発生する業務委託契約です。請負契約による外部への委託なら、委託契約や雇用契約と比べると必要な量だけ必要なときに依頼できるメリットがあります。
請負契約を締結するときは、契約内容などを明確に記載した請負契約書を作成し、請負人と共有しましょう。契約時に契約内容をはっきりさせておけば、後々トラブルになることを防ぎやすくなります。
近年では電子契約による請負契約締結も可能であるため、業務効率化やコスト削減のためにも電子契約による請負契約を検討してみてください。
よくある質問
請負契約とは?
請負契約とは、契約の相手方である請負人の仕事の完了をもって報酬が発生する業務委託契約の一種です。スポット的な契約によるコスト削減や、専門家の知識・ノウハウの活用といったメリットがあります。
請負契約についての詳細は、記事内「請負契約とは」をご覧ください。
請負契約と委託契約の違いは?
「委託契約」は請負契約、委任契約、準委任契約を包括する用語として使われることがあります。ここでは、委託契約のうち特に「委任契約」として解説します。
請負契約は「請負人の仕事の結果に対して報酬を支払うもの」であるのに対し、委任契約は「業務を行った時間や工数に対して報酬を支払うもの」と、業務の遂行を目的とした契約となっています。
請負契約と委任契約の違いについては、記事内「請負契約と委任契約と準委任契約の違い」をご覧ください。
監修 谷 直樹 長崎国際法律事務所
長崎県弁護士会所属弁護士。中小企業・個人事業主向けの経営相談窓口である「長崎県よろず支援拠点」に相談員として在籍し経営に関する法律問題について相談対応を行う。