企業を安定的に経営していくためには、予算を適切に管理していくことが重要です。
そこで今回は、予算管理をシステム化することによる効果や、メリットやデメリットを中心に解説します。
目次
予算管理システムとは
企業は事業を継続させるために利益をだしていく必要があります。利益をだすためにはしっかりとした方向性として、売上予算や原価予算、経費予算、利益予算を策定していく必要があります。
予算を決めたら、予算達成に向けて営業活動をしていきますが、定期的に予算と実績の比較分析をして管理しなければなりません。これが「予算管理」であり、予算管理をシステム化しているITツールが予算管理システムとなります。
予算管理システムでできること
予算管理システムでできることは、様々です。予算編成や管理、分析などを全て手動のエクセルでするとなると、かなりの手間がかかります。そこで予算管理システムを導入することで、予算編成の精度を高めて、予算管理業務の効率化をすることができます。具体的には以下で説明していきます。
予算管理システムを導入すると、予算計画の大まかな部分を自動化することできます。さすがに予算計画の作成や予算管理を自動にすることはできません。予算管理をしていくのはシステムではなく人ですので、予算管理システムはそのサポートとなります。
どのようなサポートを行ってくれるのかというと、予算の数値の収集と集約の自動化です。
支店ごと、部署ごと、また項目ごとに予算編成の数値が入力されると、予算管理システムにより自動で数値の収集がされ、総合予算計画として集約されます。
入力項目のカスタマイズや、事業や部門別にインターフェースの特化をするなど、柔軟性もあり予算管理業務の効率化が期待できます。
予算管理システムを導入するとリアルタイムでモニタリングすることができます。予算編成をして部門ごとに予算として目標を決めると、各部署、各従業員は予算達成に向けて業務をしていきます。ただ予算に対しての達成度を毎日確認していくのは大変な作業ですが、このリアルタイムのモニタリングを予算管理システムですることができます。予算の達成度を見ていくことで、達成が難しいとなれば予算の再編成をするなど早急な対応をしていくことができます。
また、予算と実績の比較分析することで、予算の再編成することも容易にでき、予算が達成不可能な数値となることを避けられます。
予算管理システムでは「評価とフィードバック」の仕組みが構築されています。予算管理はこの「評価とフィードバック」をするためのものだといっても過言ではありません。
予算編成をもとに業務展開をしていても、上手くいっているのかどうか評価をしなければなりません。部門や現場の責任者からのフィードバック環境が整っていれば、改善すべき点がすぐに確認でき、早急な対処が可能となります。
予算未達成項目からの企業活動への影響を分析して、改善点を詳細にしていくことで次回以降の予算編成につなげていくことができます。この繰り返しによりPCDAサイクルが機能することになり、予算編成の精度が上がっていきます。
予算管理システムを導入するメリット・デメリット
予算管理システムを導入では、予算計画から編成までの業務の大幅な短縮ができます。部門ごとに上がってくるデータの収集や集約をエクセルでやるとなると、膨大な作業量になりますが、予算管理システムを利用することで転入力作業などの手作業を省くことができます。
予算管理システムにより、統一されたデータベースで予算管理が可視化されます。この可視化されることにより、現場で重視していくべき業務を確認することができ、従業員のモチベーションを上げることができます。
予算管理で重要なことは、事業が計画通りに進んでいるのかチェックすることです。予算管理システムを使うことにより、リアルタイムでモニタリングすることができ、予算と実績の比較分析が容易にできます。期中において予算と実績の乖離が大きい場合には、即座に確認ができ対応していくことが可能となります。
また、予算管理システムでは期中に何度も予算の再編成ができることもメリットです。季節性や原材料費の変動、また為替など様々な要因で予算が合わなくなった際には、数値を修正して現実的な予算に再編成することができます。
大きなメリットは予算管理システムを使い続けることで、予算と実績の比較分析を行い、精度の高い予算編成ができるようになることです。
また、予算管理システムのデメリットとしては、予算管理を導入していない中小企業には必要ないと考えられている点と、費用の問題です。予算管理システムを導入して予算管理を始めてみると、業務の効率化により大きなメリットを感じるはずですが、費用の面から導入に躊躇してしまうのかもしれません。
予算管理システムの選び方
予算管理システムの導入検討しているのであれば、すでに予算管理をエクセルで始めていると思われます。そのため、エクセルからデータの移行が容易にできるのかは重要なポイントです。
会計システムや他のシステムとの連携も必要となるため、既存のシステムとの相性を確認しておく必要があります。既存のシステムを使えるような予算管理システムを導入するのか、新たに予算管理システムを導入することで、既存システムを組み替えるのかを検討しなければなりません。
費用対効果も考えておく必要があります。予算管理システムは無料ではないため、企業のコストパフォーマンスも重視しなければなりません。
業種や業態に合った予算管理システムかどうかも重要です。飲食店や販売業、またサービス業を始め新規プロジェクトを立ち上げる総合商社など、様々な企業に合うように項目ごとのカスタマイズ可能かどうかを確認しておきます。
複数の予算編成やシミュレーションできるのかを確認することも必要です。季節や原材料費の変動など、外部要因により数値が変動する可能性があるため、数値変動を考慮した予算を複数作成してシミュレーションしておくことが大切です。
各種会計基準に対応しているかどうかも確認すべきポイントとなります。作成される予算は、決算で作成される財務諸表の形式となるため各種会計基準に対応しているかどうかも確認します。
以上を確認して予算管理システムを選ぶようにしましょう。
まとめ
企業は利益を上げるために事業を継続しています。利益を上げるためには予算管理をしていくことが重要なことですが、予算管理の業務が複雑になってしまうと本末転倒です。そこで、予算管理システムを導入することで、予算編成の効率化することができます。
企業の利益を最大化するために、予算管理システムの導入を検討してみましょう。
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