当時会計事務所に勤めていた小澤映理子氏は、母親業の比重増加により、freeeに特化した税理士として独立開業する道を選びました。
開業後は、freeeのアドバイザーサポートと顧問先紹介サービスを活用することで徐々にfreeeに慣れていき、現在は自信を持って税理士としての活動を行っていらっしゃいます。
事務所の成長についてお話を伺ったところ、freee認定アドバイザー制度 にて提供している「顧問先紹介サービス」「TV電話サポート」「会計ソフト 乗り換え代行」をうまく活用していたことがわかりました。どのようなメリットがあったのか、活用のコツも含め詳しく伺ってみましょう。
――開業タイミングと開業を決めた理由を教えてください
大手税理士法人や会計事務所での勤務を経て、2018年にfreeeに特化した税理士事務所として独立開業しました。
独立を考えたきっかけは、子ども2人の幼稚園の送り迎えや受験準備にかかる時間が増え、会計事務所での業務の両立が難しくなってきたためです。幼稚園は14時程までしか子供を預かってもらえず、子供を送った後に通勤しても3時間程度しか業務時間が確保できなかったんです。預ける時間を延長することも考えましたが、働いて得たお金を延長保育に支払うとほとんど残らない状況でした。
「子どもに好きなことを存分にさせてあげられる環境をつくりたい」という気持ちと同時に「これまで培ってきた経験を無駄にせず、今後も税理士を続けていきたい」とも考えていたため、転職か独立を検討するようになりました。その際に以前にfreeeの方から聞いた話を思い出し、freeeならば「場所にとらわれずに業務ができる」、「子育てと仕事を両立させられる」と考え独立することを決めたんです。
――なぜfreeeに特化することを選んだのでしょうか?
元々freeeを知ったきっかけは、前職の会計事務所にいた際に私が事務所内でのfreee担当に任命されたことでした。はじめてfreeeの話を伺った際は、記帳をなくすという発想を凄いなと感じつつも、当時はいかに1行1行の記帳を早く終わらすかという発想で業務を行っていたため重点的に活用するほどではありませんでした。書類の記帳業務にすごく時間を取られていたので、いかに記帳を早く打てるかが重要だったんです。
しかし、子育てにかかる時間が増え、今までどおりの働き方がむずかしくなったことで改めてfreeeを検討しなおしたんです。freeeは場所にとらわれず業務ができ、かつ「記帳をなくす」という発想が母親業と相性が良く魅力的でした。
開業にあたりクラウド会計ソフトを数社比較検討しましたが、freeeは操作性に優れていて、初期投資が少なく済む点が良かったです。最後は、主人にも同席してもらいfreeeの提案を聞き、「これならなんとかなりそうだね」と独立開業することを決意しました。
――開業後はどのように事務所の運営を進めていきましたか?
独立した当初はお客さんもいない状況でしたのでうまくいくのか正直不安でした。子供の受験準備で慌ただしい日々が続いていたので自ら営業活動をする余裕もなかったですし、実際に顧問先と一緒にfreeeを使ったことがあるわけでもなかったので……
そのためfreeeの担当の方とも相談し、「①freeeの活用に慣れる」「②顧問先紹介を活用して徐々に顧問先を増やす」「③更なる業務効率化を進めていく」というSTEPで習熟を進めていくことにしました。
――初めにfreeeの活用に慣れるうえではどのようなことを行ったのでしょうか?
まずはfreeeから紹介いただいた少数のお客様に対して、実戦を経験していく中で慣れていきました。はじめのほうは使い方がわからない時は自力解決を試みていましたが、今は少しでも困ったことが出てきたらすぐにサポートに相談するようにしています。効率的に業務を進めるうえで、一人で悩んで業務が止まってしまうのはもったいないという考えに切り替えたんです。
例えば、すぐに回答が欲しい時にはチャットサポートを、説明が難しい事象が起きた場合はTV電話サポートを利用しています。
チャットサポートはすぐに回答をいただけるのでよく活用しています。以前に、お客様との商談中にfreeeが思うように作動しないことがあったのですが、チャットサポートにこっそりと相談して対応したこともありました。
TV電話サポートは、口頭での説明が難しいケースを解決するのに役立っています。freeeが想定していた挙動と異なる時に、サポートの方と画面を見ながら話を進められるので、不明点もすぐに解決できています。TV電話サポートは予約制ですが、午前中に予約をすれば午後からサポートを受けられることも多く助かっています。
――サポートを活用しながらfreeeに慣れていったのですね!その後、顧問先はどのように増やしていったのでしょうか?
実は営業活動は行っておらず、お客様のほとんどが顧問先やfreeeからの紹介になります。freeeから紹介頂いたお客様は、電話ではなくメールでやり取りをすることが多く、予め会社のことを調べてから対応することができたので営業に不安がある私でもどうにかなりました。特に開業当初は、メールを返信する際には必ずお客さまに対して興味がある点や共通点を一言添えていました。
今では立地や年齢、性別、性格などの相性が良いお客さまに恵まれ、税理士の仕事を今まで以上に楽しめるようになりました。問い合わせを受けてからお会いするまでにいろいろ調べるうちに、お客様への興味が高まってきますし、実際に会ってお話しすると更にお客様のことが好きになるんです。お客様がさまざまな相談をお話ししたあとに「小澤さんに話してよかったです」と言われると、本当に嬉しいです。
freeeから紹介されるお客さまはデータでやりとりすることに抵抗がない方ばかりだったので、クラウドツールを活用したオペレーション構築がしやすかった点も助かりました。
――お客様が増えていった中で苦労する点などはございましたか?
お客様も増えて行く 中で、業務もかなり忙しくなりました。
基本的には決算処理を行う顧問先は月2件ほどに抑えていたのですが、それに加え他社で登録していた会計データをfreeeに載せ替える必要があるケースが3件重なったことがありました。その時はさすがにどうしようと思いましたが、freeeの乗り換え代行サービスを活用することで乗り切ることができました。
顧問を引き受けて初年度の会計は、これまで先方が積み上げてきた作業やルールを理解したうえでfreeeに適切に反映させる必要があります。freeeに乗り換え時のデータ入力代行をお願いすれば、乗り換え対応にかかる時間が短く済むだけでなく、タグの設定などを今後の運用で使いやすいフォームに整えてもらえるので大助かりでした。自分で行ったら2週間はかかると感じた乗り換えデータが1週間ほどで、しかも自分の時間を使わずに出来あがるのは凄く助かりましたね。
――最後に、税理士としての今後の展望を教えてください
「子育ても仕事も全力で取り組みたい」と考える私にとって、freeeに特化した税理士という選択は正解だったと思います。他の税理士の皆さまと比べると仕事に費やせる時間は少ないかもしれませんが、freeeで記帳を自動化できたおかげで限られた時間内で「お客様が喜ぶ仕事」に集中できる環境をつくることができました。
今のお客さまは、税理士に対して単に記帳代行だけを望んでいるのではないはずです。お客様に喜んでいただくには、個々に異なるお客様のことをよく知ったうえで、何に困っているのかを丁寧に伺い、不安を取り除くための適切な対応をすることが大切だと思っています。これからも、税理士としての知見やfreeeの知識だけでなく、自分の子育てや教育の経験も含めて、お客様に価値を提供していきたいです。
freee認定アドバイザー制度について
freeeでは税理士・公認会計士や社会保険労務士など、スモールビジネスのパートナーである士業の方々に向けて認定アドバイザー制度を展開しています。
制度に加入された方には、習熟やマーケティング等の特別支援をご提供しています。
Company Profile
小澤映理子税理士事務所
東京都新宿区高田馬場3-27-9
freee認定アドバイザーペー ジはこちら
事業概要
2018年設立。大手税理士法人などでの実務経験と、二児の母としての実体験を活かしたコミュニケーションを強みにして、主に女性経営者の会社や個人事業の経営や税務を支援する。対応可能エリアは東京都内。
ご契約プランは、freee認定アドバイザー制度、記帳代行プラン、freee申告、通帳及び領収書データ化サービス。