事業について
NPO法人の活動を支える制度を作り、広めていくことで社会を変える力を大きく
シーズで取り組んでいることは大きく分けて2つあります。1つは、NPOに関する法律や税制、様々な支援施策などの政策を作ったり、あるものを改善したりという政策提言活動やロビー活動です。
もう1つは、作った制度をNPO法人の方々に広めるためセミナーを行ったり、NPO法人の中で認定を取得したいという方々へのコンサルティングです。直近では税理士法人つばめさんのfreee会計連携アプリNportのパートナー団体として、認定取得の事務作業効率化に向けた機能開発にも関わっています。
freee会計導入前の経理業務 / freee会計導入のキッカケ
限られた人員だからこそ全員で分担して会計業務をできるように
導入前、会計業務は人海戦術でどうにか対応しているような状況でした。
インストール型の会計ソフトを利用していたため、特定のパソコンで、特定の人しか作業ができず、経理担当者の負担がとても大きくなっていたんです。そのため、リアルタイムに経営数字の状況を集計して確認するといったことも難しく、課題に感じていました。
収支や寄附金の状況をリアルタイムに職員全員で見ることを目指して、会計業務を分担して効率化するために、NPO法人に対応しているクラウド会計ソフトのfreee会計を導入しました。
また、freee会計をより便利に使えるよう、NPO専用の連携アプリNportも導入しています。
freee会計導入後の効果
決算期の地獄のように大変な作業がワンクリックで完了するように
直観的に入力しやすいので、職員みんなでfreee会計を使ってデータを見ることができています。
freee会計を導入したことで、入金データがタイムリーに自動連携され、データを探すのも簡単なので、寄付者の方にお会いしたときも「あ、この方はいついつに寄付を頂いた方だ」と直接お礼をお伝え出来るようになったことも、よかったなと感じています。
また認定NPO法人の場合は、通常のNPO法人が報告するものに加えて、特有の報告義務があります。その中には取引先の上位5社などを記載するものがあるのですが、年度末の決算で総会やったりと非常に忙しい時期に集計するのはとても大変なんです。
freee会計の「収益レポート」を活用すると、これまでいちいちエクセルや会計ソフトのデータから頑張って集計して数字を出していた大変な作業が、ワンクリックで出てくるので総会前の地獄のような作業がだいぶラクになったと思います。
freeeの収益レポート(サンプル)
またシーズでは認定の取得時に必要な書類の一つである「寄付者名簿」もfreee会計の中で完結できるようにデータをまとめています。
freee会計はメモタグやの文字数制限がないので、寄付者の方の住所だったり、賛助会員さんなのかといった情報もメモタグの中に記載しています。会計データと連携させることで漏れなくデータ管理をできるのもメリットの一つです。
今後の展望
Nportと協力して認定取得にかかる事務負担を軽減していきたい
政策提言の取り組みでは「資産寄付税制」、とくに不動産に関する税制が諸外国と比較すると見劣りする状況です。他方で例えば地方などでは空き家空き地などが余っている現状があり、活用したいというNPO法人も多くあります。こちらについての税制を整えて有効活用できるようにしていきたいと考えています。
また認定支援の領域では、認定取得を考えているNPO法人の懸念として「準備が大変なのでは?」と思われている方が多くいらっしゃいます。特に寄付者名簿の作成や、PST(パブリックサポートテスト)で20%以上寄付金収入があるかのテストに必要な計算が難しくてあきらめてしまうケースが多いんです。
そういった必要なデータ作成は人がやるよりもシステムで効率化できる部分も多くあると感じています。そのためNportと協 力して認定取得にかかる事務負担を軽減して、「認定取得はこんなに簡単なんだ」と思ってもらえるようなものを提供できたらと考えています。