山本様:わたしは新卒で横浜総合事務所に入って、ずっと現場現場できていましたが、8年前、経営者層にいきますと手を上げて今に至っています。現在、事務所は40人規模くらいになり、ありがたいけど重責を感じながら日々仕事をしています。
富山様:わたしは結婚した後に税理士を目指しました。まず、勤務税理士になり、そこから会計事務所を経由して、弓家田税理士とともに15年ほど前に税理士法人を設立。今に至っています。うちの事務所も40数名規模になりましたが、組織力がまだまだ至らないので、そこが悩みです。
山本様:スタッフが増えると、いろいろなことに取り組めるようになって楽しいのですけど、一方で管理やマネジメントが増えてくると現場時代とは違う気の遣い方が必要で、人を育てるのは難しいと思うことがあります。使う道具が良くなればなるほど、どうしたら人間力を磨けるのか、疑問がずっと頭のなかをめぐっています。
クラウド会計に取り組んで変わったこと
富山様:導入当時はfreeeで事務所の内部効率を高めたいと思っていました。で、いざ使ってみたら、逆にお客様の困り事がものすごくいろいろと見えてきて。freeeの導入はもちろん、それといっしょに業務の流れをいろいろ変えて、請求書もこれを使って効率よくしましょうとか。今はお客様の業務改善のほうに力が入ってしまっています。
山本様:freeeと出会って、発想の幅が広がったと思います。恥ずかしい話ですが、今までは、数字が出来上がるまでにどんな書類が動いているかとか、その向こう側にどんなものがあるかというところに興味がありませんでした。しかしfreeeを始めてからは、さまざまな気づきがあって、自分自身もスタッフも現場に興味が向かうようになってきました。
富山様:ちょうどこの前税務調査があったお客様がいて、これをきっかけに、改善し ていきましょうという提案をしました。今はゼロから業務フローを作っていろいろ見直している段階ですが、これで楽になると言って、とても喜んでくださっています。
山本様:今までの会計事務所の商品にプラスアルファの領域ができたわけですから、すごくうれしいですね。スタッフも提案している業務自体が非常に楽しいようです。
女性視点で考える、クラウド時代の働き方
山本様:この業界に限ることではないかもしれないのですが、特に税理士って圧倒的に男性が多いと思うんです。ですので、女性ということもあって心配されることが多いのですが、私自身は「女性だから」といって働きづらいと感じたことは意外なことに全然ないんです。
富山様:それ、すごく分かります。もちろん繁忙期等で体力的に大変な時はありますが、女性だからどう、というのはあまり感じたことはないですね。作業的な意味でも、男性でも几帳面な人はいますし、あまり敏感になる必要はないと思っています。そういう意味では女性も非常に活躍しやすい業界なのかな、と感じています。
山本様:そうですよね。そういえば、去年今年と事務所の結婚ラッシュとなりまして。ということは、このあと産休育休が来るじゃないですか。その時が来たら決心して制度化しないといけないのかなという気はしています。その方法の1つとしてクラウドだと在宅ワークに取り組みやすいの かなという気はしています。今までみたいに、会社にいかないとこの仕事ができないというのがなくなれば、たしかに復帰しやすいのかなと考えています。逆に年齢が上のスタッフの場合は、親御さんの介護が心配になってきたという声がちらほら聞かれ、そろそろいろいろ考えないといけなさそうです。
富山様:少なくとも、パートさんの活用という部分では幅が広がるかもしれないですね。それと、最近の人は、共働きが当たり前になっているので時短や在宅ワークを導入して、男性も早く帰れるようにできるといいですね。育休・時短労働等は女性だけのものではなく、積極的に男性も取得して欲しいです。ただ、どうしても季節作業がありますから、課題はそこの残業をどうするかだと思います。
今後の会計業界について
富山様:この業界って衰退していくようなことを言われるじゃないですか、しかしわたしは逆で、便利になればなるほど、違った困りごとが出て来ると思うんです。税理士を変えたいというお客様から連絡が来るのですが、月2万、決算料10〜15万とすごく安いんです。で、悩みを聞くと経営の相談をしたい、と。決算料などは下がるかもしれませんが、逆に経営相談とかプラスでもらえるようになるのではないかと思います。
山本様:今はそんなに現場にいないので、直接相談を承ることはあまりないのですが、たまに、お客様から「飲みに行こうよ」という電話をいただくことがあります。背中を押してほしいか、止めてほしいかのどっちかなんでしょうね。夢を確信に変えたいというか、不安 でしょうがないけど大丈夫と思いたいから話を一緒にしたい、という方が多いようです。で、悩みを聞くと、人の育成でうまくいかないとか、同じようなことに悩まれてて。逆に教えを請うこともありますね。数字などの面ではわたしたちが専門家ですけれど、同じ経営者という立場に立つと、仲間みたいな意識で話していただける方が多いですね。経営者の方は、悩みをなかなか言えないじゃないですか。社員には言えない、同じ業界の人が集まる場はあっても、お互いライバルですし。中立で聞けるというのは会計事務所だけですから、話してもらえるようになる人間力さえ磨ければ、絶対この部分は残ると思うんですよね。
富山様:その通りですね。経営相談のようなニーズは多いと感じますから、これからが会計事務所の時代じゃないかなと思います。
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