映像制作や配信、音楽制作などの事業を営むナカヨシ商会株式会社は、2018年11月に設立。当初からfreeeカードを利用し、最新の機材や、普段使いの消耗品など、ほとんど全ての費用をクレジットカードで決済しています。導入の経緯や便利な点、法人が事業用のクレジットカードを持つことのメリットについて、代表取締役の大森憲さんに話を伺いました。
法人銀行口座の開設時にクレジットカードも申し込み 経理処理を楽に
もともと個人でレコードを作っていて、そのレーベル名にちなんだのと、会社を設立するにあたって、お客さんに近い町工場のような職人のような仕事をしたいという想いがあり、「ナカヨシ商会」という社名にしました。
主に、クライアントワークでYouTube広告などの映像制作をしています。いま中心になっている事業はライブ配信です。もともとメインの事業としてエンタメ系のライブ配信はやっていたんです。コロナ禍になってからは、Zoomのウェビナーを撮影し、音声から配信まで現場で対応する仕事も増えています。
音楽は個人的に趣味でやっている部分も大きいのですが、そういったクライアントワークのなかで、「映像につける音楽がほしい」といったニーズもあります。また、既存の曲のカラオケ版を作るなど、音楽に関してもさまざまな事業をしています。
2018年11月に会社を設立したのですが、実質的に動き出したのは年が明けた1月から。2019年1月に向けて、2018年の年内を使って準備をしていました。
会社を作るときは「freee会社設立」を利用しました。銀行口座を開設し、「当然カードも必要だよね」と、開設と同時に事業用のクレジットカードとして「freeeカード」を作ることに。
例えば、僕たちの会社がある商店街の商店会費は現金で支払っていますが、経理処理が少し面倒ですよね。後からスマホで領収書の写真を撮って、freeeにアップロードしなければなりません。freeeカードであれば、freee会計と連携することで明細が自動で取り込まれるので、経理処理が楽になります。
ECサイトに事業用カードを登録 経費は事業用カード で決済
社員は僕含めて2人体制です。加えて外部の業務委託のパートナーの方々と仕事をしています。
経理業務を行うのは、僕1人。日々の数字を打ち込む作業、見積もり、請求など、ほぼ全てfreeeで完結しています。経費の入力などは、思い出したときにスマホで行っていますね。細かいところは、税理士さんにその都度直してもらっています。
業務で発生する買い物はほぼ全て、カードで決済しています。例えば、Amazonのアカウントに事業用カードを登録しておいて、会社のコピー用紙などの消耗品は事業用カードで決済する。すると、費用が自動的にfreeeに反映されます。ちなみに、個人の買い物をするときは決済を個人のカードに切り替えています。間違えることはほとんどないですね。
主に、Amazonやヤフオク!、ビックカメラなどのECサイトにfreeeカードを登録していて、新規でネットで買い物をするときも、freeeカードを使用しています。freeeカードとfreee会計をセットで使えば、自動で明細情報が連携される点が良いですね。
クレジットカードの限度額を上げて、高額の最新機材を購入しやすく
毎月のfreeeカードの決済額は、平均すると20~30万円です。最初にfreeeカードを作ったときは限度額が50万円で、一度、限度額を超える金額の機材を買おうとしたときに、使えなかったということがありました。
急いで限度額を上げられるかどうかを問い合わせたら、半年経てば上げられるということで。当時は請求書払いにして対応しましたが、最短の半年のタイミングで限度額を 上げてもらいました。今では、限度額を気にせず必要なタイミングで高額の機材をカードで購入できています。
映像業界は、最新の機材が変わっていくスピードが早いんですね。どんどん新しいものが出てくるので、「この今のタイミングでこれは買わないといけない」というときに、10万円から200万円ぐらいまでの機材をカードで購入しています。
10万円以上の機材では、資産計上や減価償却の必要もあるので、その都度、念のため税理士さんに報告しています。購入するタイミングでは、金額を一応気にしておいて、「この金額のもの買いました」と報告するだけで済んでいるので、とても楽で、本業に集中しやすくなっていると思います。
freeeカードで経理処理を時短 その分、お客様と向き合う時間も増やせる
利便性に加えてfreeeカードの良いところは、カードの色ですね(笑)。僕はビジュアルの仕事をしており、使っているもののデザイン面も気になるのですが、シンプルなデザインで、感じがいい色だと思います。限度額も上がりましたし、不便なことは何もないんで、100点です。
そんなにストレスにはなっていませんが、気になるところをしいて挙げるとしたら、実際に決済した日と明細が確認できる日がズレることがあるところですかね。通常のクレジットカードも同様ではありますけどできれば決済日と明細の日付が同じにになると、より良いと思います。ただ、当社ではカード決済日で処理しているので、特に問題なく経理処理はできていますよ。
中小企業で事業用カードを使っていない方が多いと聞 きましたが意外ですね。もしかしたら知らないだけなのかもしれません。カードで決済できる場面も増えてますし、何より経理が楽になりますよ。
コロナ禍になって、いろんなビジネスがネットで完結するようになりました。そんな中でも、直接お客さんの要望を受けてそれに応えるというシンプルな仕事を丁寧に積み重ねていきたい。クレジットカードを使って経理処理を簡略化することで生まれた時間で、顔の見えるお客さんにしっかり向き合って良い仕事をしていきたいなと思います。
(取材・執筆:遠藤光太 編集:守屋和音/ノオト)