社員数5倍増に伴い紙での勤怠管理を脱却 freee人事労務エンタープライズで人事情報を一元管理

株式会社マイスタイル 執行役員・コーポレート事業本部 本部長 栗原 福子 さん
経営企画本部 DX推進室 室長 西本 有希 さん
バックオフィス整備室 マネジャー 鼻田 裕美 さん

課題
給与計算から振込までラクにミスなく

岡山県を拠点とし、保育関連事業を中心に展開する株式会社マイスタイルは、会社の急拡大を控えていました。1年のうちに9園を新たに開園し、従業員数は5倍に。


それを機に、主に紙で運用されていた業務を見直し、バックオフィス全体のDX化と給与計算の内製化を推進することを決めました。freee人事労務とfreee会計を導入したことで、会社の急拡大に対応できたそうです。


執行役員・コーポレート事業本部 本部長 栗原福子さん、経営企画本部 DX推進室 室長 西本有希さん、バックオフィス整備室 マネジャー 鼻田裕美さんのお三方に、freee導入について伺いました。


60人から一気に300人に 急増した従業員を支えるバックオフィスへ

――貴社の事業内容と、ご担当者様のプロフィールを教えてください。

栗原福子さん(以下、栗原) 私たちは保育関連事業などを展開しているグループです。2021年11月に株式会社ぽすとめいとホールディングスを立ち上げて持株会社体制へ移行しました。傘下には、株式会社ポストメイト、株式会社マイスタイル、株式会社アイムファインの3社があります。


3社の中で最初に立ち上げたポストメイトは、リフォーム・リノベーション、ハウスクリーニングなどの事業を展開し、従業員は100名程度。マイスタイルは、保育園の運営などの事業をしていて、現在では従業員が300名以上います。保育園の開園コンサルや有料職業紹介、不動産関連事業などを行うアイムファインは設立3年目の新しい会社です。



――freee導入時に、バックオフィスにはどんな課題がありましたか?

栗原 社員数の急激な増加に対応する必要がありました。特にマイスタイルは、freeeの導入前当時、社員数は60人ほどでしたが、昨年だけで一気に9園も開園したため、300人程度まで急激に増えたんです。


それまでの人事労務業務は、紙での運用が中心でした。社員それぞれが出退勤時に紙のタイムカードに打刻し、月末になると人事労務担当者が各保育園に行って回収し、Excelに入力する。それらが大きな手間になっていました。


手間だけでなく、時間がかかることも課題でした。
当社の給与は、月末締め翌25日払いです。タイムカードやExcelを用いて、社内で集計データを作り、翌月8日までになんとか顧問の社労士に送ります。
それから社労士事務所で給与データを作ってもらい、仕上がったデータが20日頃に当社に戻ってきます。そして22日にようやく振込の予約処理をして、1〜2日で銀行にFBデータを入れます。ギリギリのスケジュールでした。

マイスタイル

また会計でも、締めに時間がかかることに課題感がありました。決算は顧問の会計事務所にお願いしていたんです。月が終わると、会計事務所にデータを送り、翌月末に決算の数字がわかります。1カ月近いタイムラグがあったため、経営層が数字をリアルタイムで確認し、比較・判断できるようなシステムがありませんでした。


キャッシュフローに関しては紙ベースの書類や銀行振込のFBデータが仕上がった段階で確認していた状況で、現金主義のようなものしか把握できていないことを課題に感じていました。


freee会計とfreee人事労務の連携に魅力を感じて導入

――freeeを導入することになった経緯や決め手を教えてください。

栗原 社員数が急激に増加することは事前にわかっていたので、紙での処理や外注した作業がネックにならないよう、バックオフィス業務のDX化・内製化を進めることにしました。


まずfreee会計は、使うたびに精度が上がっていく「自動で経理」のほか、レポート機能、予実管理など機能の充実に魅力を感じたんです。


特に、リアルタイムで収支やキャッシュフローがきちんと可視化され、グラフがきれいに見られる点は、経営判断を早める上でポイントになりました。他社製品と比べてもfreeeが最も先進的と感じ、導入を決めました。


人事労務管理は他社のシステムを使っていたのですが、freee会計との連携に可能性を感じ、freee人事労務も導入することにしました。freee人事労務で給与計算をすると、freee会計に自動で仕訳データが反映される点は魅力でしたね。



――導入時に苦労したのはどんなところでしたか? また、どのように解決していきましたか?

栗原 当社は1カ月単位の変形労働時間制を採用しているため、給与計算が複雑です。パートタイマーの手当金や加算金などもあり、それらの計算式をシステムで給与明細に反映させることには苦労しました。


freeeのスタッフの方々と相談しながら導入を進めるうちにfreee単体では実現できないことがありましたが、Excelでデータを作成し、freeeにインポートすることで解決できることがわかりました。その仕様を固めるまでは私も部署にいて、おおむねの枠組みができた段階で鼻田が入社してくれたので、業務をバトンタッチしました。


鼻田裕美さん(以下、鼻田) 私が入社してからは、特に苦労せず運用できています。



――導入支援サービスはいかがでしたか?

西本有希さん(以下、西本) こまめに連絡をいただき、スムーズに導入ができました。もともと人事労務関係は別のシステムに集約していたのですが、できればデータの形を保ったままfreee人事労務に引き継ぎたいと考えていました。


データができた部分から順に細かく確認していただき、現在では8割ほど理想の形で運用できています。事前に導入支援をしていただいたので、こちらの工程は少なく、スムーズに移行できたと思います。



労務費の計算にかかる時間を0.5カ月分短縮

――freeeを導入して良かった点を教えてください。

西本 他ソフトとのAPI連携も活用しながら給与計算の内製化を進めたことで、労務費をスピーディーに見える化できるようになりました。以前、外注して出してもらっていた際は、毎月22日頃に数字が見えてきていました。freee人事労務を使って内製化してからは、毎月6日頃にはおおまかな数字が見えてきます。細かい修正を入れても、毎月7〜8日には確定するので、経営判断のための資料提供を0.5カ月分早められています。


社内での締めも、どんどん前倒しできています。見通しが早く立つのはメリットですし、バックオフィスとしては締めが前倒しになっても対応できるようになっていますね。


栗原 給与の仕訳は、freee人事労務からfreee会計に自動的に連携できるので、非常に楽になりました。


西本 業務の内製化も実現しました。会計のほうでは、支払期日を入力しておくことによって、キャッシュフローをリアルタイムで追えるようになりました。以前は別に資料を作っていましたが、それが必要がなくなったのも、バックオフィスにおけるメリットでした。



人事情報の一元管理のため、freee人事労務をエンタープライズプランへ

――freee人事労務を導入してしばらくした後、エンタープライズプランに変更したとのことですが、どのような理由から変更したのでしょうか?

栗原 給与計算をfreee人事労務で行いながら、既存の別システムで人事情報を管理すると、情報の重複が生じます。その結果、両方のシステムに情報を入力する工数が発生していました。


そこで、人事情報をfreee人事労務に集約するために、カスタム項目を搭載しているエンタープライズプランへ変更することにしたんです。


西本 現在、データ移行を8割ほど終えることができています。あとは既存システムに入れているPDFデータをfreeeに流し込めば、全てのデータ移行が完了します。


栗原 カスタム項目の設定も進んできているので、データ移行も完了に向かっています。その先には身上異動届もクラウド化し、人事マスタに自動反映できるようになる見込みです。


今後はそういった部分に関する社内規程も調整し、freee人事労務の機能を使って、できるだけ一元化・自動化を実現したいです。



freeeの活用やさらなる連携で、人事労務をより効率的に

――バックオフィスにおいて、これから実現したいことはありますか?

西本 freee人事労務に搭載されている、労働者名簿などの機能をまだうまく活用できていません。どの部署が更新するのかなどの運用を整理し、活用していきたいですね。それによって少しでも書類の更新や入力作業をなくして、面談など他の活動に時間を使えるようにしたいです。


鼻田 また、様々な勤怠管理機能が搭載された「freee勤怠管理Plus」の導入も検討しています。現在は、freee人事労務に勤怠データをインポートして使っていますが、こういった手間の削減が少しでもできればと期待しています。



――最後に、freeeの導入を検討している企業へメッセージをお願いします。

栗原 当社は部門の数が多い会社です。freeeは、セグメントを細かく設定できるので、他のシステムでは難しいことが実現できると思います。この点は当社が導入して良かった点なので、同様の企業にはおすすめです。


鼻田 freee会計とfreee人事労務が連携できるのは、大きなメリットではないでしょうか。また、操作が直感的でわかりやすいので、引き継ぎのタイミングや、はじめて人事労務の業務をする方を迎える際にも、抵抗なく触れることができるのが良い点だと思います。


(取材・執筆:遠藤光太 編集:ノオト)

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