モノ消費からコト消費、さらにイミ消費へ生活者の価値観が移り変わろうとしている時代。
「エシカル事業を通して、地球環境問題を解決する」というミッションに本気で挑戦する一児のママであり社会起業家の合同会社LIMONEの代表緒方葉月さん。
「エシカル消費は思いやり消費」と語る緒方さんの、「楽しい」を大事にしたもの作りへのこだわりや、これから起業を目指す人へのアドバイスを伺いました。手に取るもののその先を考える大切さ 、消費こそが世界を変える。
「野生動物を守りたい!」今の事業のきっかけは、中学生の頃に見た一冊の写真集でした。動物好きな私にとって、人間によって悲惨な目にあう動物がいることを知ったのはとても衝撃的で。
そこから森に住む動物の環境を守る仕事がしたいと思い、北海道大学環境科学院まで進みました。転機が訪れたのは、2014年に参加したマレーシアのボルネオ島のインターンシップで広大なパーム油のプランテーションを訪れた時。
そこでは、資本主義の裏側で、住処である熱帯雨林を奪われ、オランウータンなどの希少動物は絶滅の危機に瀕していました。切っても切り離せない環境と消費の関係の根深さを目の当たりにし、大学での研究より社会との接点があるビジネスの方がこの課題に直接的に取り組めるのではと思い始めました。
まわりからの目線より、自分がどうしたいかの方が大切
新卒でITベンチャーに入社し、エンジニアやプロジェクトディレクションを担当、1年で退職し、その後はオーガニック食品や雑貨店でアルバイトをして販売や接客、在庫管理などを学びました。
社会人3〜4年目の頃は次々に大手に就職を決める大学の同級生たちが輝いて見えた時もありましたが、「人それぞれ花咲く時期は違う。まわりからの目線より自分がどうしたいかだ。」と自分に言い聞かせてい ました。私には人脈もコネもなかったので、行動力しかないと思い、イベントや経営者の会に積極的に参加するようにしていました。
そして、起業に必要な経験を積んだ後、2018年にエシカル商品の開発や支援、メディアサイトを運営する合同会社LIMONEをfreee会社設立を利用して設立しました。
夫が勧めてくれたfreee会計で、会計まわりもスムーズに管理できる!
freee会社設立を利用する決め手となったのは、説明のわかりやすさと機能の使いやすさでした。とにかく初めてだったので、何をしたらいいのか分からず、いくつか検討した中で、一番全体の流れがわかりやすくUI・UXが使いやすかったんです。
おかげで複雑な書類作成なども、アルバイトをしながら完成することができました。元々、freee会計を知っていた夫の勧めもあり、freee会社設立からそのままfreee会計を使用することにしました。最初、電話で使い方をしっかりレクチャーしてくれたり、操作もシンプルでわかりやすく、スムーズに会計処理ができるので助かっています。
経営は完全に初心者ですが、そんな私でも無理なく続けられています。請求書や見積書も、書類変換があるので数字を間違えなくて良いので使いやすいですね。
エシカルを押し付けない、長く使える可愛くてハッピーなプロダクトを
私の起業は、決して順風満帆だった訳ではありません。痛い金額を損失したこともあった。でも、だから失敗する可能性が高いことがわかるようになりました。
今でも、プロダクトはサンプルを念入りにチェックしますし、自社ならではの世界観、ギフトとして百貨店ではなく自社でしか出せない価値を常に考えるようにしています。私がものづくりで特にこだわっているのは、「エシカルを押し付けない」こと。
まず、買う人にとってどんなメリットがあるかを徹底的に考えます。共感できるストーリーがあって可愛くて長く使える、ハッピーで環境にも優しい、人に自信を持って勧められるレベルのものを作りたい。このオリジナルエコーヒーカップもそんな思いで、約1年かけて開発しました。
自分が本当にやりたいこと・好きなことで自由に生きる
もし、これから事業を始めてみたい方がいれば、まずは自分がなぜそれをやりたいのかをキチンと明確にすると良いと思います。自分の事業を通して、どう世の中 をハッピーにしていきたいか。
利己的に考えても続かないし、自分自身が大変になってしまうから。起業とは、答えがない答えを見つけ出していくようなもの。難しく考えずに、まずやってみるのが大切です。
好きなことをどんどん発信して、人に話して、アンテナを高く張っておけば「じゃあやってみて」と仕事が来るようになる。そうやって、自分がやりたいことが収益につながれば、好きなことで自由に生きられると思います。
合同会社LIMONE https://www.limone-llc.com