大阪市東淀川区で不動産の賃貸管理・売買・賃貸・仲介・コンサルティングなどを行っている株式会社住宅ファミリー社では、2023年8月にfreee会計を導入しました。
総務・経理部部長の細川悟秀さんは、freee会計を導入したことで手入力での仕訳作業などが大きく減ったといいます。また、自動で経理や取引テンプレートなど、freee会計に備わっている機能を活用して おり、インボイスへの対応もスムーズになったそうです。
freee製品導入の経緯と、会社運営で具体的にどのように活用されているのか、細川さん、経理担当の宮田早希さんに伺いました。
不動産の賃貸管理・売買・賃貸・仲介・コンサルティングを行っている、経理業務は税理士の方と連携
――御社の事業概要について教えていただけますか?
細川 悟秀さん(以下、細川): 弊社の事業は不動産業です。昭和62年(1987年)から事業を行っており、不動産の賃貸管理・売買・賃貸・仲介・コンサルティングなど不動産全般を取り扱っています。
従業員数としては、役員を入れて9名で関連する他の2社も含めると14名です。経理業務は、パートを含めて3名で行っており、記帳や財務データの入力、振込、請求書の発行などが主な業務です。
税理士と契約していて、月次で細かなところを確認していただいています。日々の記帳は自社で行っていますが、決算は税理士に委ねています。
インボイス制度への対応が導入の決め手、自動で取引登録できる点や関係書類を保存できる点に魅力を感じた
――freee導入のきっかけ・経緯などを教えてください。
細川: freee会計を導入する前は、別の会計ソフトを使っていました。弊社の事業は家賃や仲介手数料など、振込による売上が多いのですが、基本的に現金主義で計上しているので、通帳に記載された項目や金額を全て手入力で処理していました。
毎月の入力業務を何とかして効率化できないかと考えていたときに、弊社のメインバンクで融資担当をされていた方からfreee会計を紹介してもらったのが最初のきっかけです。
freee会計では、摘要や金額のルールを一度登録すれば、取引が自動で登録される仕組みで、取引ごとに関係する書類を保存できて、使いやすいと感じましたね。また、以前 の会計ソフトでは対応が難しかったインボイス制度への対応がスムーズに行えることから、導入を決めたような経緯です。
――freeeを導入する際に、税理士の方はどのような反応でしたか?
宮田 早希(以下、宮田): 弊社の顧問税理士はfreee会計を使ったことがなかったようですが、対応してもらいました。その後、freee認定アドバイザーにもなっていただきました。また、freeeさんの導入支援を3ヶ月程度受け、使い方を一通り教えてもらったのも助かりました。
freee会計の機能をフル活用、手入力の負担が減って経理業務にかかる時間が少なくなった
――freee導入後の経理、導入後の効果/変化などありましたか?
細川: freee会計は2023年8月頃に導入しましたが、移行作業との兼ね合いから10月末までは以前の会計ソフトと並行して使っていました。
freee会計を導入してから一番良かった点は、手入力が随分と減ったため、手が疲れなくなりましたね(笑)。年間で2万件ほどの取引があるため、ひと月だと1,000~2,000件の取引量なので、freee会計に変えてから作業に充てる時間は減ったと思います。それまでは入居者の方の名前なども1つずつ入力していたのでかなり手間がかかっていましたが、freee会計にしてから、チェックだけで済むようになりました。
経費精算のプロセスでは、従業員から領収書を受け取って画像を撮って、アップロードするといった手順で処理を行っています。
宮田: 領収書の撮影は私がやって、入力は細川が担当しています。従業員数が10名程度なので、今のところはなんとか対応できています。freee会計には自動でインボイス登録番号や消費税額の計算を行ってくれる機能があるので、確認の手間が省けています。
――freeeの機能で特に利用されているものや、活用方法について教えてください。
細川: まず「自動で経理」や取引テンプレートをよく利用します。毎月発生する項目をこれらに登録していると、タグなどの必要な情報が全部入力された状態で表示されるので、入力の負担が大幅に減っています。
また、インターネットバンキングとの連携機能で、入出金明細が自動で同期されるため、残高確認や間違いがないかのチェックがスムーズに行えるので助かります。
それから、取引先のインボイス登録番号を入力すると、国税庁のデータと自動的にチェックしてくれるのはいいですね。ファイルボックスも取引先やインボイス登録番号を認識してくれるため、入力と確認の手間が省けています。
クラウド型の会計ソフトなので、複数人で同時に作業が行える点もうれしいですね。財務データの入力や修正を同時にでき、効率良く業務を行えるようになりました。
従業員や不動産オーナー様にインボイスの仕組みを丁寧に説明、電子帳簿保存法によって紙での保存が減ることに期待
――インボイスに関する課題感と対応方法について教えてください。
細川: 経理担当者だけでなく、他の従業員にもインボイスや電子帳簿保存法をどのようにして認知してもらうかが課題です。弊社でも従業員向けに社内アナウンスを行いましたが、なかなか完ぺきには理解してもらえないところがあります。ただし、インボイスの要件としては最低限クリアしているものを受け取ってくるように、従業員にはお願いしています。
インボイスや電子帳簿保存法についての情報収集は、全日本不動産協会のセミナーに参加したり、国税庁のホームページなどで確認をしたりしています。
――インボイス制度について、不動産オーナー様の反応はいかがでしたか?
細川: インボイス制度について、自分には関係がないと思ってらっしゃるオーナー様も多かったですね。弊社の不動産オーナー様は、免税事業者の方が多いので、インボイス登録をすべきかどうかという相談もあったり、事業用賃貸借契約に関して契約解除につながらないか少しの不安はありました。ただ、賃借人から要望があったからと、適格請求書発行事業者の登録をしてしまう
と、オーナー様の不利益になりかねないので、そこは不動産のプロとして不動産の価値を見極めた上で、オーナー様に適切なアドバイスをしています。インボイス制度の影響が大きく出てくるのは、もう少し先の話だと思いますので、引き続きオーナー様に丁寧な説明をしていきたいと思います。
――電子帳簿保存法に関する課題感と対応方法について教えてください。
細川: 不動産業界は紙での保存がまだまだ多い業界なので、電子帳簿保存法によって少しずつ変わっていけばいいなと思っています。ただ、それを変えていくには従業員の対応も必要ですし、不動産オーナー様の理解も必要なのでまだ時間はかかるかもしれません。
今のところ、電子帳簿保存法への対応としては、電子データで送られてき たものをデータのまま保存しています。紙のものは本来であれば電子データ化したいのですが、量が多いのでスキャンをするだけでも大変です。
freee会計は導入から運用までの流れがスムーズ、サポートがあるので初めてでも安心できる
――freee導入前の御社と同じような課題を抱えて悩んでいる企業に対して、メッセージをお願いします。
細川: 最初は導入に不安を感じられるかもしれませんが、導入を決意してテスト運用から本番運用に進むにつれて、使い方をすぐに身につけられる会計ソフトだと感じています。また、わからないことがあれば、チャットボットや電話サポートなどで問題を解決することができます。
ユーザーの意見も取り入れて、改善を行ってくれる点も魅力の1つだと感じています。これからのシステム改善にもすごく期待しています。
Company Profile
株式会社住宅ファミリー社
設立:1987年2月
住所:〒533-0022 大阪府大阪市東淀川区菅原5丁目5-27 アミル8(1階)
URL:https://www.jyuutaku-family.co.jp/
事業概要
不動産の賃貸業(貸主業)・不動産の管理業・不動産賃貸の仲介業・不動産売買の仲介業・戸建住宅の分譲販売・収益物件の企画、販売、仲介業・不動産コンサルティング業・不動産相続のコンサルティング業・各種不動産の買取