兵庫で創業し、東京、千葉、鹿児島に介護施設事業およびホテル事業を展開する、株式会社グロリアコーポレイション。介護施設事業は、入所する方が無理なく利用できる価格設定が評価されており 、事業拡大が続いています。
従業員数が200名を超える規模となる中、課題となっていたのが、給与計算や勤怠管理などの労務が、紙ベースでExcelを使うアナログな方法のままという状況です。しかも、担当者が1名のみで、ミスを防ぐための体制も十分とはいえませんでした。
そういった課題を解決するためにfreee人事労務の導入を決め、現在、導入に向けて準備を進めています。導入前の状況と導入の決め手、現時点で効果を感じることや今後の期待などを、取締役の高原めぐみ様、労務全般を担当されている三上公子様に話を伺いました。
課題
・従業員約200名に対して労務担当が1名のみで、負担が大きくチェック体制も不十分
導入の決め手
・サポートがスピーディーで安心感がある
・処遇改善など介護業界ならではの制度にも対応でき、担当者の専門知識がある
期待する効果
・従業員を守るための体制や制度の拡充への着手
労務担当は1名のみ、紙ベースとExcelのアナログな方法で、時間はかかるしミスは起きやすい状況
――システム導入前のバックオフィスはどういった体制で、どのような課題がありますか？
三上さん（以下、三上）：
労務を1人で担当しているので、やりがいもあるのですが、毎月締め日に追われて業務を進めているのでしんどさもあります。
給与計算や勤怠管理は、Excelを使った手作業が多いため時間もかかります。また、ほかにチェックする人がおらず、ミスも起きやすい状況ですのでリスクも感じますね。
給与計算には専用のソフトを使っているのですが、そのデータをExcelに落とし込んで、いろいろな作業を行っています。勤怠管理には紙のタイムカードを使っていて、それを各施設長さんがExcelで集計して私に送ってくれる流れとなっています。施設長さんたちも大変だと思います。
高原さん（以下、高原）：
Excelに入力してチェックする 際、例えばタイムカードの打刻忘れや間違った打刻があると勤務簿と照合する必要があります。集計以外にもそういった雑務が発生することで、慣れた施設長でも月に6時間くらい、慣れていないと丸2日くらいかかってしまいますね。
三上：
東京・兵庫・千葉・鹿児島と拠点が分かれているので、書類のやり取りにも時間やコストがかかってしまうんです。
――これまでの体制で起こりやすいミスや、実際に起こってしまったミスとして、どのようなものがありますか？
三上：
給与計算では、勤務の日数や回数をExcelの表で照合していたのですが、金額が正しいかまではチェックできておらず、間違いが起こりやすくなっていました。
ほかには、入職時は日勤だけの勤務形態だった人が夜勤にも入るようになり、その入力が漏れていて給与に反映されていないことがありました。また、退職した従業員についての連絡が 施設長から来ておらず、賞与（寸志）が支払われていたこともありました。この時以降は各施設長に変更の有無を確認する作業を追加するようにしました。
新しい人材の受け入れや事業拡大のため、システム導入と自動化の必要性を強く感じ、検討を開始
――システムの導入を検討しはじめたきっかけは何だったのでしょうか。
高原：
当初はここまで会社の規模が大きくなるとは思っておらず、昔の小規模な会社のアナログなやり方のまま来てしまいました。
そんな時、新たに技能実習生さんが来ることになったのが、ひとつのきっかけになりました。これまで以上に三上に確認することや、私自身が動かないといけない場面が増えそうで、今のような日々の業務を回すのに精一杯な状況から、少しでも自動化していきたいと思うようになりました。
また、ビジネスホテル事業で拠点が増えることもきっかけになりました。M&Aのような形で雇用契約などいろいろと条件が違う会社と一緒になり、従業員も増えるので、システムを構築して情報を電子化することで、すり合わせをスムーズにしたいという期待があります。
freeeは人事労務だけでなく会計などにも広げられる点を評価、スピーディーなサポートも心強い
――どのような基準でシステムの比較検討を行いましたか？
三上：
正直、人事労務だけなら他のシステムと迷うところもあったのですが、今後を考えたときに、会計などもまとめて利用できるfreee人事労務が良いのかなと考えました。
高原：
会計も昔のやり方のままなところがあるので、いずれはfreee会計を導入したいという思いもあります。私としては、三上が使いやすいものというのが第一条件でしたね。
――freee人事労務の第一印象はどうでしたか？
高原：
申し分ない、なんでも網羅できるなという安心感がありました。
三上：
わからないことはサポートセンターやチャットですぐに対応いただける体制になっているのが良いなと思いました。今使っているシステムも、メールや電話で問い合わせはできるんですが、年末調整などで忙しい時期はなかなか返信がなかったり、電話がつながらかったりするんですよね……。
高原：
導入を進める中、分からないことはすぐに解決できるので、すごく心強いです。今は主にメールで問い合わせをしていますが、軌道に乗ったら、チャットサービスでの質問にシフトしていきたいです。
処遇改善加算に対応できるのはfreeeならでは、担当者に専門知識があるので打ち合わせがスムーズ
――介護業界ならではの領域で、freeeが良か った点があればお教えください。
高原：
処遇改善計画書・報告書にも対応できるのは、私が比較検討した中ではfreeeさんだけでしたね。また、複数社でミーティングをした際に、「処遇改善」という用語がパッと通じたのがfreeeの担当者の方だけでした。医療や福祉に特化した医療福祉チームを作られているfreeeさんだけあって、信用できるなと感じました。
三上：
処遇改善加算に関する作業は、これまで少し気が重い作業でした。私の作業は、処遇改善手当を上乗せする分をExcelに落とし込んでいくのですが、従業員約200人分を毎月個別に出すとなると正直大変だなと思ってしまいます。これが自動化できるなんて、夢のようです。
――特に忙しい時期はありますか？
三上：
年間通して毎月なにかと忙しいですね（笑）。2024年は定額減税や社会保険の適用拡大などの法改正もあってやることがどんどん増えていったので特にしんどかったです。
高原：
現場に三上の忙しさが伝わらず、三上が忙しい時に対応がままならないことも起こります。
例えば、有給の日数管理も三上がしているのですが、仮に従業員のAさんの有給の残日数と消滅する日数を知りたい場合、Aさんは現場の管理者に問い合わせ、管理者は三上に電話をします。
それがちょうど三上が忙しいタイミングだったりすると、なかなか返事ができません。freee人事労務を導入することで、例えば有給もアラート機能で消滅前にスタッフが通知が 行くなど、お互いの小さなコミュニケーショントラブルも取り除けるんじゃないかなと期待しています。
システム化により属人化を減らし、従業員をより守れるような体制や制度の拡充に着手できる期待
――導入前ではありますが、導入を決めたことで何か良い変化はありましたか？
高原：
例えば、入社があったときの手続きなど、いろいろと具体的な運用イメージが見えてきました。いま頑張れば、来年からは三上をはじめとした全体的な負担が減っていくという期待感が芽生えている感じですね。
三上：
私としては、給与や勤務形態、勤務時間や残業など、これまで私以外には詳しく見えていなかった従業員それぞれの勤務状況を、freee人事労務の導入により上の方たちにも見てもらえることが良いことだと思いますし、嬉しいです。
――同じようにシステム導入を検討されている方へ、メッセージをお願いします。
高原：
従業員それぞれの日々の労働状況や有給の取得状況など、自分がいる事業所以外の状況も見えるようになることで、結果的に社員の心身をともに守れる会社につながるんじゃないかと期待をしています。
さらには、育児休暇や介護休暇、看護休暇などをより取りやすくするなど、働きやすい環境作りにも取り組んでいけたらと思っています。
これまで属人的な体制が原因で起きていたミスがあったので、それをガラッと変えていけそうです。アナログなやり方で起き たミスを誰かのせいにするのではなく、システム化することで業務をやりやすく、人を守れるような会社に変わっていければと思います。
医療や福祉に特化した医療福祉チームを作られているfreeeさんは、おすすめできます。
Company Profile
株式会社グロリアコーポレイション様