グループ会社にfreeeを導入することで、将来的な連携・効率化を目指す

ちゅうぎんフィナンシャルグループ 経営企画部 加川博啓氏・川高博嗣氏
ちゅうぎんキャピタルパートナーズ 管理部 原田正雄氏

課題
経理の一元化でグループ企業を管理

岡山市に本店を構える中国銀行は、岡山県をはじめ広島県や香川県などでも事業展開している地方銀行です。同行はfreee社と提携して「freee会計 for 中国銀行」を開発し、2019年から取引先へのICTコンサルティングやDX推進支援を実施しています。


この流れで、2020年以降に新設するグループ会社にはfreeeを導入。今回は2022年10月設立のちゅうぎんフィナンシャルグループと、2022年4月設立のちゅうぎんキャピタルパートナーズの関係者様にご登場いただき、freee導入の経緯や今後のビジョンについてうかがいました。


経理業務の統一や集約を企図してfreee導入を推進

――まずは、グループ内各社へのfreee導入の経緯についてお聞かせください。

ちゅうぎんフィナンシャルグループ


ちゅうぎんフィナンシャルグループ・加川博啓氏(以下、加川): もともと中国銀行の総合企画部では、グループ内各社の経理業務の集約を検討していました。一方、行内のデジタルイノベーション推進センターでは、グループ内のDX推進の一環として、各社の経理業務のあり方を改善課題のひとつととらえていました。未だに手書きの帳票を使うなど、DXによる効率化の余地が多く残されていましたから。そこで、行内のソリューション営業部がお取引先にお勧めしているfreeeを、グループ内にも導入していこうとなったのです。


既存の子会社の会計システムを切り替えるよりは、新たに設立する子会社が当初段階から利用するほうがスムーズなので、まずは2020年設立の地域商社「せとのわ」に導入しました。担当者から「直感的に操作できるようなインターフェイスになっていて使い勝手がいい」という反響があったので、2022年4月設立の「ちゅうぎんキャピタルパートナーズ」、同年9月設立の「Cキューブ・コンサルティング」、そして同年10月設立の「ちゅうぎんフィナンシャルグループ」に順次導入していったわけです。


現場では、大きな苦労やトラブルなくスムーズに利用を開始

――freeeの操作法を習得するうえで、大変だったことはありますか?

ちゅうぎんフィナンシャルグループ


ちゅうぎんキャピタルパートナーズ・原田正雄氏(以下、原田): 私は、webサイトや動画サイトで事前に予習しておき、数日、ソリューション営業部の行員からレクチャーを受けました。初めてスマートフォンを使ったときの感覚と似ていて、直感で操作できましたから、あまり苦労はありませんでした。


今でも、入力内容によって、どの勘定科目を当てはめるべきなのかが分からないという場面が生じますが、大半はインターネットで調べられます。それでも分からなければ、顧問税理士や、先んじて利用している「せとのわ」に教えてもらえるので、困ることはないですね。余談ですが、弊社に異動することになった際は「未経験の自分に経理業務が務まるのか」という不安を抱いていました。freeeのおかげで、高度な専門知識がなくてもこなせています。


ちゅうぎんフィナンシャルグループ


ちゅうぎんフィナンシャルグループ・川高博嗣氏(以下、川高): 同感です。私を含め、部内のスタッフは会計ソフトに馴染みがありませんでしたが、集中的なレクチャーやトレーニングを受けることなく利用できています。それだけfreeeの汎用性が高いということでしょう。


強いて苦労を挙げるなら、導入検討時にリスク管理部門のリスクチェックをクリアするのに、ある程度時間がかかったことでしょうか。今でこそ当たり前になりつつありますが、検討当時のクラウドシステムは黎明期でしたから。freee社内のセキュリティ対策の確認や、システムダウン時の対処法の考案などに時間がかかったのです。結果として定期的にデータのバックアップをとることで落ち着いたので、大きなハードルではありませんでした。


――一方で、freee導入のメリットはどのようなところに感じますか?

ちゅうぎんフィナンシャルグループ


川高: freeeは、口座の入出金を管理するシステムとAPI連携できるので、事前に仕訳の登録を済ませておけば、振込の必要が発生した際などに即対応できます。タイムリーに口座残高を把握できる点で、実務上とても助かっています。


原田: 先ほど触れたとおり、経理業務に不慣れな身としては、ログインする際に未処理の作業をまとめた「やることリスト」が表示される点が重宝しています。また、リストの項目の処理を終えると「コーヒーブレイクしましょう」というメッセージが表示されます。無機質な数字を扱う業務に従事するうえでは、こういう遊び心はとてもうれしいものです。


効率化・省労力化・標準化など、freeeで統一するメリットは大きい

――現状、グループ内4社にfreeeを導入していますが、この点のメリットはお感じでしょうか?

ちゅうぎんフィナンシャルグループ


加川: 今はまだ、freeeを通じて各社の業績把握をするといった連携は実現できていませんが、連携できる環境は整っています。持株会社として、私たちには各子会社の経営状況を捕捉する必要がありますが、他のシステムを使っている子会社が相手だと、決算資料を閲覧したければ担当者にアウトプットを依頼する必要があります。


しかし、freeeを使っている子会社なら、担当者を介さずに必要なデータを見られます。2024年度からは、経理業務集約の一環としてfreeeを導入した各社の決算業務サポートを開始し、その先には日常業務のサポートに展開していければと思っているところです。


原田: freeeを導入している子会社同士で、操作法や活用法について情報共有できる点がメリットですね。先の話かも知れませんが、グループ全社でfreeeに統一できれば、異動にともなって異なるシステムの操作法を学び直す手間を省けます。効率化・省労力化の面で大きなメリットになると思います。


――今後の課題やビジョンについてご教示ください。

ちゅうぎんフィナンシャルグループ


加川: 例えば証券会社やリース会社などの経理業務では特殊な処理を要するため、freeeの機能ではカバーしきれません。このように、各社のニーズが異なるため、最もフィットした会計システムをそれぞれが選択しているという現状があります。全社をfreeeで統一するには、このあたりが課題になりますね。


また、freeeを導入している子会社にしても、使い方にはかなりバラつきがあるようです。ここにもメスを入れて経理業務を標準化していく必要があると思っています。


今後のビジョンについては、あくまで個人的な構想になりますが、先ほど話した決算業務や日常業務のサポートの最終形として、freeeを導入しているグループ会社3社の経理業務を、ちゅうぎんフィナンシャルグループに集約したいと思っています。実現できれば、業務の標準化を大きく前進させられますから。


また、freeeを導入した3社は、グループの成長ドライバーとしての飛躍を期待されています。現在は、各社とも部長クラスが経理業務を担当していますが、成長を目指すうえでは本業にパワーを振り向けてもらうべきです。経営戦略の側面から見ても、経理業務をちゅうぎんフィナンシャルグループに集約することは重要な意味を持つと思いますね。


ちゅうぎんフィナンシャルグループ

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